ジョジョリオンは面白いのか? 面白くないのか?
「こんな長いの読んでられねえじゃあねーか! ゆるして 短くして ねっねっねっ」
「ゆるすか ゆるさないか 心の中を読んでみりゃあいいんじゃあねーか」
NO!NO!NO!NO!NO!NO!
「もしかしてホラホラ記事読めですかーッ!?」
YES! YES! YES! ”OH MY GOD”
あなた… 『覚悟して来てる人』 …ですよね。この先を読もうとするって事は、逆にネタバされるかもしれないという危険を常に『覚悟して来てる人』ってわけですよね…
今更18巻まで読んだ。
というか去年の秋から16巻からも買ってはいたが、読んでいなかった。遅い… サンタナのように大西洋を渡る前に皆に置いて行かれている… まぁ16巻から18巻まで一気読み出来たので「17巻が薄い! 単行本は『2冊』あったッ!ってなんねーかな?っていうぐらい薄いッ! 1巻と比べると厚みの違いは歴然ッ!
なめてんのかァーッ このオレをッ! 価格を安くしろ! 価格を! チクショオー ムカつくんだよ! コケにしやがって! ボケがッ!」とキレることは無かった。(ページ数少ないのに値段下げないのはおかしくないか?とは思うが。あと12巻も薄い)
アマゾンで買ったのだが、レビューをネタバレしないように薄目で流し読みするとどうも評判が良くない。自分も買っておきながら15巻(ドロミテのブルー・ハワイの自動追尾が始まった巻)で止まって読まずに置いていた。ジョジョリオンは面白いのか?面白くないのか? 普通なら面白いところを探すが… 逆に考えるんだ。「面白くなくたっていいさ」と考えるんだ。ということで逆に面白くないところを考える。
「復習」とは
自分への運命への決着を
つけるためにあるッ!
面白くないと思ったところ、あれはどうなった?というところを復習してみて決着をつけてみよう。
・ジョジョは第7部『スティール・ボール・ラン』の途中に、週刊連載から月刊連載に変わった。1話分のページ数が増えて、週刊だとカットしていた部分も描けるようになり、話の流れの自由度も上がった。反面、週刊だった時は次回へのクリフハンガーとして盛り上がりが20ページ毎に来るのに対して、月刊になると1話のページ数が多くなり間延びする回が出てきた。
・定助が東方家の人と余り絡まない。東方家の面々が登場した時は、定助と共闘したりするのかと思っていたが、憲助しかと全然絡まない。定助は東方家の新入りだし、自分が何者かも分からないんだから致し方ないか?
・笹目桜二郎(スタンドはファン・ファン・ファン)が吉良吉影にネチネチと「男なら食って証明しろ」と言って、桜二郎自身の指を食わせたのはなんだったんだ?
・明治34年の11月11日に杜王町に流れ着いた赤ん坊は何だったんだ? 17巻から出てきたプアー・トムなのか?
・虹村さんはもう話に絡んでこないのか?
「伏線は2度と紙面へは戻れなかった…
記憶と憶測の中間の生命体となり
永遠と読者の頭の中をさまようのだ。
そして、忘れたいと思っても忘れられないので
―そのうち、僕は考えるのをやめた。」
激しい「喜び」はいらない…
そのかわり深い「絶望」もない…
「植物の心」のような人生を…
そんな「平穏な生活」こそ
ジョジョリオンの目標だった…?
読むのが止まっていた15巻。それはドロミテの自動追尾型のスタンド・ブルー・ハワイが出てきた巻。読んでいた時に「また自動追尾型のスタンド?」と思ったのを覚えている。第8部の舞台は杜王町で、街中で襲ってくるスタンドは近距離パワー型よりも、本体が分からない状態でロックオンされ敵スタンドが自動で追尾してくるのが一番怖いってのは分かる。実際に脅威だった。でもまた?ちょっと前の竜巻型のスタンドでもやったのに? 続きすぎじゃないか? ジョジョリオンに出てきた自動追尾型のスタンドを上げてみると…
・家政婦・虹村京さんのバイク型のスタンド『ボーン・ディス・ウェイ』
・岩人間・大年寺山愛唱の竜巻のスタンド『ドゥービー・ワゥ!』
・岩人間・ドロミテ(泥駒政次)の人間をゾンビみたいにしてしまうスタンド『ブルー・ハワイ』
これ意外にも自動追尾ではないが、困難な環境や状況を作り出し、相手を追い込んで嵌めるスタンドが多い。
・自動追尾型のスタンドと戦う場合
そのスタンドが設定したルールをどう攻略するかのゲームになる
・人が操作するスタンドの場合
お互いこういう能力があって、それをどう使って相手を倒すかの駆け引きになる
カツアゲロードや、つるぎのスタンド『ペーパー・ムーン・キング』などの話からも分かるように、作者の荒木先生はホラーや奇妙な話みたいな「何かの不思議な現象に巻き込まれた人間の様子」を描きたいんだろうけど… これは実際の震災を受けて始まったこのジョジョリオンが「何か得体の知れないものに襲われても立ち向かっていく人間の賛歌」を中心に描いているのかもしれない。だから自動追尾型のスタンドや環境や状況にはめ込み追い込むスタンドに襲われても、負けずに諦めず立ち向かう主人公達という図式が多いのか? ただ作者の好きなホラー映画の状況を描いているのかもしれないが。
だけどそれだと攻略法を探すゲームになってしまうのでつまらない… 人対人の駆け引き、それぞれの主張するもののぶつかり合いがないとイマイチ盛り上がれない。植物のような人生を描かれても面白くない。実際、岩人間のアーバン・ゲリラの細胞を破壊するスタンド『ブレイン・ストーム』と地面を掘り進む岩動物のドレミファソラティ・ドとの戦いは、岩動物が定助達を追っているからその隙に…と動いていた豆銑礼にアーバン・ゲリラが追っていた!とかなど駆け引きがあって面白かった。
『人対人』だよ!
『人対人』こそが
作品に生命を吹き込むエネルギーであり
『人と人との繋がり』こそが
エンターテイメントなのさ
「もう荒木飛呂彦は限界だ…」
「無理だ」と
考えているのだろう…?
ちがうんだな
それが…
今後、面白くなりそうなところは…
・シャボン玉が紐だったと気づいたとこでS&Wが進化しそうというフリもあったのでどう進化するのか楽しみ。
ゴールド・エクスペリエンスがベビーフェイス戦で進化したのは面白かった。あの面白さを再びッ!
・ロカカカの実の争奪戦が定助と岩人間達だけでなく、常敏も絡んでくるようになり三つ巴になって、それぞれの思惑が交差して面白くなりそう。
面白くなりそうなところをあげたが、なかなか単行本を読まなかったのは心の奥底で「ジョジョリオンはイマイチだ」と感じていたからだろう。だが、週刊少年ジャンプで、ヘルメスの化身が出てきた読み切りは引き込まれる面白さがあった。だから作者の荒木飛呂彦先生はまだまだ枯れていないと信じたい。ジョジョリオンを最後まで読み終わって「終わりが良ければ全てよかろうなのだっ!」ってなればいいが… とにかくここまで読んだのだから最後まで付き合おうと思う。やれやれだぜ。
そこで問題だ!
この老いてきた荒木先生でどうやって、
あのジョジョリオンを面白くするか?
3択 ひとつだけ選びなさい
答え① ハンサムの荒木飛呂彦先生は
突如反撃のアイディアがひらめく
答え② 漫画家仲間がきて
アドバイスして助けてくれる
答え③ おもしろくならない
現実は非情である。
18巻まで読んで、アーバン・ゲリラとドレミファソラティ・ド戦、定助・常敏・プアー・トムの三つ巴戦を見て、これからジョジョリオンの最終回に向けて面白くなると直感した。
答え① 答え① 答え①
二人の読者が
今までのジョジョリオンから
今後の展望を眺めた。
一人は泥を見た。
僕は星を見た。
好きです
すごい良い分なので総括もお願いします
よく分からん作品だったなぁ…。