ファブルを捜すギューとサクの兄弟は、元アリと接触して情報を探っていた。アリの黄色いカラスから情報を引き出すために、サクはアリの赤いタヌキを殺した。
クロはネット上に流れているミサキの動画の放流元を探していた。海老原と話し合っているうちに心当たりがある奴が浮かんだ。
あらすじ
プレハブ倉庫
屋上にいるサクは、赤いタヌキから奪った腕時計を眺めていた。
ギューが屋上に上がってくると、サクは素早く腕時計を隠したがバレてしまった。
ギュー「前にも言ったが しばらくその趣味は やめてくれないか? いよいよファブル絡みになるんだぞ―――!」
サクはおびき出せれば返り討ちにすると言ったが、ギューから先に見つけたほうが有利だと注意された。
ギュー「わかるだろ? 俺達にはもう失敗は許されないんだよ―――」
そして赤いタヌキを殺したことがニュースに流れたことで、黄色いカラスから連絡があったことを告げる。
サク「じゃあ網にかかったんだね コイツ(赤いタヌキの腕時計)の成果だねぇ~」
ギュー「時計はちゃんと隠しとけよ――― 夕方――― ”黄色いカラス”に会ってくる―――」
キャンプ場
クロはキャンプ場の炊事場で顔を洗っている。「また一睡もできんかった・・・・」
キャンピングカーに戻ると、佐藤が自転車で出かける前だった。
クロ「お出掛けですか~?」
ミサキ「今日も――― ビリヤードだって」
佐藤「帰ったらサンマを焼こう―――」
クロはミサキにサンマを買ってくると言ってキャンプ場から出たが、この言葉で買い忘れたことを思い出す。
佐藤「サンマは俺が帰りに買ってくるよ―――」
クロ「スンマセン―――!!」
ミサキ「行ってらっしゃーい」
佐藤はレンタルおっちゃんの仕事に出掛けた。
クロ「申し訳ないです! ついうっかり・・・・」
ミサキ「クロちゃん 昨晩帰るの・・・・遅かったもんね いろいろ付き合いあるもんね」
クロ「えっ・・・・ あっ・・・・ まあ・・・・・」
ミサキ「それより コレ見て ホラ―――! アッくんの絵日記だって!」
ミサキは夜に佐藤が何かを描いている姿を見ていた。
ミサキ「それでさっき見たいって言ってみたら―――勝手に見たら!―――って・・・・」
そして二人で佐藤の絵日記を見ていく。
インコのカシラの絵、ここのキャンプ場に来た時の佐藤夫婦を描いた絵が描かれていた。それぞれそれにまつわる会話をして次のページを捲ると、夫婦の営みのイラストが描かれていた。
素早く閉じるミサキ「油断したわ~ アッくんって・・・・こういうトコあるのよね。マジメにデリカシーが・・・・・」
クロ「でもホラ・・・・ 夫婦なんスから・・・・」
クロは空気を変えるためにも、このページは飛ばして次を見ていこうと言うが、ミサキは拒否「ダメです!!」
クロはフォローする「みんな・・・・やってる事です! その 人間なんスから! ましてや兄さんのイラストです! 幸せじゃないですか~」
ミサキ「・・・・・・ まぁ・・・・そう・・・・ アッくんの絵だもんね・・・・ ちょっと恥ずかしいけど・・・・」
クロ「だから全然恥ずかしくないっス・・・・」
ミサキ「クロちゃんありがと! でも あとは一人で見るね~」
そう言ってミサキはキャンピングカーの中に入っていった。
とある駐車場
駐車場に停めた車の中でギューは待機していた。
そして周りをキョロキョロ見て警戒したながら黄色いカラスが車に近づいてきた。
感想
親は子の鏡・・・・。
ギューは赤いタヌキが殺されたニュースを見ていた―――。歯磨きをしている和湖が鏡が欲しいと言った―――。

テレビは大型のものがあるのに鏡がない―――。スマホのカメラで一時的に代用出来るけど、毎日となると鏡が欲しいよな~。そういうことに気付かない・・・・。女がいるなら鏡いるやろと―――。でも和湖は自分では選ばないのか・・・・。どのぐらいのサイズとかのリクエストもない―――。言葉遣いもあまり女らしくない―――。だからこのギューとサクの兄弟とやっていけているんだろうけど―――。この二人に育てられたからこうなったというのもあるんだろうな―――。
屋上ではサクが赤いタヌキから奪った腕時計を眺めていた―――。ギューはその趣味でファブルにバレてしまうと忠告するが、サクは返り討ちにすると言った―――。

ファブルの腕前を知っているだろうに、自信満々やな~。赤いタヌキをやった時はそれだけの強さは見えなかったが―――・・・・。あれが全てではなく、まだ隠している何かがあるんだろうけど―――。俺達は元ファブルだから相手を返り討ちにするほうが早いと、わざと罠にかかりにいったけど―――ユーカリは腹を刺されてピンチになったことがあったし―――アザミも別のピンチに陥った―――・・・・。ファブルの心得『誰だろうと油断はするな』は大事なことを言っている―――。
絵に描いたような幸せの夫婦・・・・。
佐藤はレンタルおっちゃんの仕事でまたビリヤードをやりに出かける―――。佐藤から「帰ったらサンマを焼こう」と聞いて、クロはサンマを買ってくると約束したことを今更思い出した・・・・。
またビリヤード―――。純丘さんのお気に入りになったみたいやな~。奥さんと死別して孤独感を抱えた純丘さん―――2面性はあるけれど根は優しそうだし、佐藤にとって人生の良き先輩となりそう~。
そして佐藤のお気に入りのサンマを買ってくるのを忘れたクロ―――。仕方ないけど―――アリバイ作りとしてそこはちゃんとしておかないと―――。ミサキの無言の圧が怖い~

確実に強く逞しくなってる~。
佐藤は出掛け、ミサキはクロと一緒に佐藤の絵日記を見る(許可を得た)ことになった―――。

相変わらず軟体人間を描くなぁ~。関節がゆるゆるになるほどリラックスしている―――と表現している―――? 楽しいことが描かれてるな~。佐藤は本当に心からこの生活を楽しんでいることが分かる~

何かいてんねん―――! 親のほうは知られていないと思っていたが―――実は子どもはしっかり見ていて・・・・子どもの絵日記を見ていて発覚!っていう状況みたいや~。前も無邪気に、気絶した裸のミサキを移動させたことをイラストで描いてたからな~。ミサキは気をつけるべきだった―――。まぁミサキにだけ見せるということだったのかも―――でも裸族の佐藤は気にしないような・・・・。
とにかく―――洋子との恋バナをしている時はそういうことはまだ無いような感じにも見えたが―――夫婦仲良くて良かった―――。ふつうの夫婦として上手くやっていっているようでなにより~。
恥ずかしがるミサキ―――。クロはフォローする―――。

良いこと言ってるけど―――「イラストの笑顔」って、しっかり見てるやんけ―――! ミサキが即絵日記を閉じた時は「見てない」と言っていたのに―――

言い訳からしておかしいもんな~。どんなイラストだったか見てないのなら「見えてないっス」という言い訳が出てくるのはおかしい―――。佐藤の色々なことを知りたいってことで絵日記の続きを見たいんだろうけど―――ミサキからしたらサンマは買い忘れるわ、夫婦の営みを描かれていた絵日記の続きを見たがるわで―――上がってきたイメージがまたダウン―――・・・・。
利用する男・・・・。
ギューは駐車場に停めた車で待機していた―――。そこに周りを警戒しながら黄色いカラスが近づいてきた―――。
黄色いカラスが再来―――。赤いタヌキが殺されたニュースを知ってギューに連絡をして・・・・全てを話す―――? 反撃する―――? あの大西公園で兄をやられた仇を討ちたいと言っていたから、赤いタヌキのほうは仇討ちのためにコイツを利用しようと考えているだろうけど―――ギューのほうも勿論、赤いタヌキを利用しようと考えている―――。相手が自分の理想で思い描いた絵をそのまま描いてくれるかどうか―――この人たちは、理想とは違うと思い知ったようだが―――
