彼岸島のシリーズ累計売上が1000万部を突破したということで…松本光司先生ェと、スピンオフ漫画「彼、岸島」の作者・佐世保太郎先生の対談が実現!!
シリーズ1000万部突破記念! 松本光司×佐世保太郎SPインタビュー!! 第2回「『彼、岸島』制作秘話」
スピンオフの話を聞いた先生ェ「うれしいですよ。基本的に自分の作品に関わってもらうものは全てありがたいです。メディア化もコラボも、ぜひやってほしい。だからスピンオフの話を聞いたときも、ぜひお願いしますと伝えました。」
懐深ェ!! でも雅を主人公のスピンオフはNG。理由は―――
先生ェ「こっちの作品内で雅がシリアスに登場したときに、変な笑いが入っては困るかなと。」
確かに、精二が雅に食われちまったあの凄惨なシーンに変な笑いが入っちまうと困る。さすが伊達にホラー漫画を長年描いてはいねェ。…へ?でもそのシーンの前、雅が登場したシーンは―――
前後の流れを知らずにこのページだけ見ると
雅が「こんなの平気だよ」とばかりに
度胸試しで泥水を飲んじまって
それを「コイツ超すげェ」と見ている鮫島
に見えちまうからちくしょう!!
鮫島兄弟を無視して水を飲んだだけ! いくら興味が無かったと言ってもこの登場はねェんじゃねェのか? シリアスにしたいなら「丁度いい。喉が渇いたからお前らの血を飲ませろ」ってな感じでやりゃあいいじゃねェか! 普通に水を飲んでんじゃねェ! 変な笑いを入れたくないと言いながら、シリアスなシーンを自らぶっ壊しちまってる!!
自虐はするが
他人からイジられると怒りたくなる
それが人間って生き物だろ
しかもこの水は水溜りの水じゃねェか!! いくら病気にならねェとはいっても味とか気にしねェのかよ! 精二を食っている時は―――
小指と薬指だけを食っちまった時は「フン 指二本ではよくわからん」と言っている。大人の指二本って、口に入れるにはけっこうな量だぞ? それで味が分からねェのか?
コイツが雅
見た目はビジュアル系
見ての通り
格付けチェックでは
ガクトの代わりになれねェ奴だ
そして手を食ってからは―――
左手を食ってからようやく味の違いが分かりやがった! そういえば、椿がお茶に毒を盛った時、雅は気付いたが…
お茶がほとんど残ってねェ! お茶をかなり飲んでから毒に気付きやがった!! 味音痴! この雅は味音痴なのか!!
雅様ァ!!
もっと味に敏感になってくだされ
映す価値なしの雅様!!
ちくしょう
先生ェの人格者っぷりが半端ねェ
スピンオフを描いている佐世保太郎先生に松本光司先生ェがアドバイス「ネームを見たら明があまり似てなかったので(笑)。「ここは似てた方が面白いのでは?」って。編集も絵の話だと助言できないだろうしね。」
自分の漫画をツッコまれちまうスピンオフを受け入れるどころか、絵のアドバイスまで!! コマ割りの話になると彼岸島はページの縦を2段で割っているが、ギャグ漫画の文法だと2段はコマが少ねェから佐世保太郎先生は困っているという話で―――
先生ェ「コマ割りは本人のリズムが一番いいと思う。だから気にせず自由に描いてくれて大丈夫ですよ。」
コマ割り! 先生ェはコマ割りのアドバイスまでするのか!! 彼岸島はページを縦に2段で割っているから確かに1コマがでけェ。ギャグ漫画はキャラ同士のやりとりが主になりがちなので、ホラー漫画の彼岸島と同じようにやっちまうとページが足りなくなっちまう。スピンオフで彼岸島の雰囲気を出したいので絵だけでなくコマ割りも似せてェだろうが、これはしかたねェ。ギャグ漫画とホラー漫画は違うものよ。
佐世保太郎先生から面白くなるアドバイスを求められた先生ェは「十分面白いから、僕が余計なことを言って作品がぶれたらもったいない。このまま自分が面白いと思うのを作って勝負してほしいなと思います。」
かっこいい! 先生ェは見た目だけでなく中身もかっこいいのか!! ギャグ漫画家から面白くなるアドバイスを求められて「俺はギャグ漫画家扱いかよ!」とツッコまねェ!! 見た目、中身もかっこいい、そして天然なところもある!! 完璧じゃねェか!! 女は惚れる!男は憧れる! そして描く漫画は彼岸島! ひいいいいいい! なんでこんなことにィィ!!
先生ェ「俺なんか こっそり本性露わにして
マンガかいてますよ」
読者ァ「フン 健康で何よりだ」
さすがは松本光司
1000万部を売る男よ
彼岸島で「ハァハァ」「ドキドキ」の擬音がなぜ多いのかを聞かれた先生ェは「僕は何かで猛烈に緊張すると、頭に血がのぼるせいか顔が熱くなり、視界もぼやけてきて、もう心臓の音しか聞こえなくなるんですよ。」
明がダメージを受けちまったら「視界がぼやける!」ってなっちまうのは先生ェの経験からだったのか!
うめェ!!
コイツ 視界をぼやかして
なぜ明が生存しているかの問題を
ぼやかすのが超うめェぞ!!
コピーを使わないという先生ェ「手書きですね。使い回すことはしないようにしています。コピーを使うと、どうしてもそのコマで浮いてしまうから。」
先週の振り返りのコマで、同じシーンだというのに毎回コピーじゃねェもんなァ。コマをコピーして縮小や拡大しちまったら、線の太さなどが周りのコマと違ってなんか浮くんだよなァ。それで手を抜かねェ先生ェは読者思いだぜ!!
コピーは使わないが、「僕もカラーはデジタルで描いていますから、感じはわかりますよ。でもしばらくは本編はこのままアナログで描き続けると思います。」
カラーはデジタル! 単行本の表紙のカラー絵はデジタルで描いているのか!
デジタルのほうが超上手ェ! 長年アナログで描いてきて、未だに本編もアナログで描いているのにコレは超凄ェ!! もし本編もデジタルで描くようになっちまったら…こんな絵で彼岸島らしい展開をやられちまったら、さらにシュールさが増しちまう!!
この彼岸島が
ホラー漫画のくせに
「絵の綺麗さ」と「怖さ」が比例しなくて
「面白さ」のほうが比例しちまうからちくしょう!!