クロを引き連れ、山篭りをしている佐藤。
あらすじ
朝の6時過ぎに起床するクロ。テントを出ると佐藤が地面を見つめている。
クロ「おはようございます」 佐藤「あ―――」
佐藤「よく見てみ!熊の足跡や―――」
クロ「えっ!? じゃあ――― 昨晩のガサガサは…」
足跡を見るクロ「けっこうデカそうっスよね~・・・」
佐藤「あ――― 180近くありそうやな――― 体重は120キロはあるやろ――― たぶんツキノワグマやろ。とりあえず一頭―――・・・」
クロ「なんかの間違いって事は?大阪の山で熊って―――・・・」
佐藤「確か数年前――― 大阪でツキノワグマが捕獲されてる。相手は生き物だ。どこにいたって不思議じゃない―――」
クロ「バッタリ出くわした時の対処法って・・・死んだフリ―――ってのは・・?」
佐藤「本当に死ぬぞ。」
佐藤「ある実験がある――― 人の形の人形をロープに吊るして熊に近づける――― 前を向いた人形は熊を後ずさりさせたが―――・・・ 後ろを向いて逃げるそぶりの人形には――― 熊は背中に襲いかかった――― 絶対に熊に背中を見せるな―――」
クロ「あの・・・ 安全のため・・・下山する・・・という事は~・・・」
佐藤「下山・・・? もちろん一般人ならそのほうがいい。なるべく安全な方法を選択すべきやな」
クロ「ですよね~」
佐藤「だが俺は違う――― 身体がナマるからここに来てる―――」
クロ「ですよね~」
佐藤「さぁ――― 食料を探そう――― このまま川を上る―――」
川を上っていく佐藤とクロ
クロ(熊・・・か・・・ そういや前にテレビで観た事あるぞ・・・ 北海道であった・・・ 大正か明治の―――・・・ 三毛なんとか羆事件―――・・・やったっけ・・・ でっかい熊が人間を襲い食いまくるという・・・なんとも残酷な事件やたっけ―――・・・ だからって大昔の事やし・・・ 北海道やし―――・・・ 熊なんか無縁やと思ってたけど―――・・・)
クロ「お昼はカエルですか―――・・・」
佐藤「腹は膨れんなァ――― このサイズやと骨ごと食えるからウマイぞォ―――」
佐藤「テントに戻って火をおこしといてくれ――― 俺はもう少し食料を探したら戻る―――」
クロ「できればヘビがいいっスね~ もう慣れたし―――」
佐藤「味をしめたかァ――― 俺は今日は昆虫を狙ってるんだが・・・ 栄養あるし―――」
クロ「いや!ヘビにしましょ―――絶対にヘビでッ!!」
クロ「じゃあ兄さん俺は火をおこしとくんでぇ―――」
佐藤「あ~」
佐藤と別れ、テントに戻るクロ
クロの帽子が枝に引っかかっている。
クロ「俺の帽子―――・・・?」
クロのリュックが転がっている。
クロ「なんでこんな所に・・・ え~!? なんで~・・・?ひょっとしてコレって・・・ウソやろ~」
周りを見渡すクロ「おいおいおい・・・・」
木の皮を引っ掻いた跡を見る佐藤(やっぱり・・・まあまあデカイな―――)
ガサッ
物音がした方向を見るクロ。
そこには熊の姿が
クロ(おいおいおいおい~・・・)
感想
お前らは熊の大先生かぁ――― 大阪でツキノワグマが捕獲されていたことを知ってるし、熊に人形を使った実験も知ってるし。クロも「三毛なんとか事件」とか知ってるし―――
ちなみにクロが言っていた三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)
今回はヒグマより大人しいツキノワグマ
(最後のコマでは首のところにある白い三日月の模様が見えなかったが―――もしかして――― でもヒグマは北海道にしか生息していないから今回は角度で三日月の模様が見えなかっただけか?)だったし、佐藤は「まあまあデカイ」って言って軽く見てそうな様子だったから佐藤ならプロとして対応できるんだろうけど、クロは… 佐藤が言っていた人形を使ったある実験をしっかり記憶していて実践できるだろうか?後ろを向いて逃げて、襲いかかられないだろうか心配―――
クロがここで冷静にプロとして対応できないとファブルの組織に入るなんて無理やろ~
ですよね~
あらすじ簡潔ですごくわかりやすいです。
感想もおもしろい。
>あらすじ簡潔ですごくわかりやすいです。
>感想もおもしろい。
楽しんでもらえて嬉しいです。
ただ、面白い漫画があってのことですからね―――