週刊ヤングマガジン2025年52号掲載。
作者は南勝久先生。
あらすじ
井土はコングに、ミサキが着エロから枕営業するまで至った過去を語る―――。その内容は酷く、井土の行動も卑劣で外道だった―――・・・・。
感想
裏切られ続ける女・・・・。
クリスマス会の時、ミサキが過去の彼氏に仕事のことがバレて揉めたと言っていたが、ハッキリとは言わなかった―――。わざわざ細かく言う必要はないし、惚れている佐藤にはなおさら言う事ではないということで話題を終わらせたと思っていたが―――DVがあったからか―――。写真集だけだと思っていたのに、着エロまでやっていたら彼氏が怒るのはしょうがない―――としても手を出してしまうのは・・・・。
というか、ミサキの周りにはろくな男がいないな―――。
借金を残していった父親―――まぁ、これは父親の望んだところではないが―――。ヤクザのクロ、小島―――。盗撮器を仕掛けてミサキを利用した宇津帆―――。タレントを売り出すことを優先しない芸能プロダクションの社長、山城―――。従業員を食い物にしている野村―――。DVをする彼氏―――。盗撮していた同僚の貝沼―――。ミサキを気にかけてはいたが、AVが出回ると夢中になってなかなか取り締まる側に回らなかったキック―――。プレイボーイの河合―――。河合の正体を知っているのに、河合がミサキを口説くことを止めずにあくまで傍観者でいる、バー・バッファローのマスター―――。良い人だが、歳は親子ぐらいに離れている田高田社長―――これは難癖か―――。ウソ泣きをするアザミ―――。ウンコを踏んでしまうユーカリ―――。で、今の旦那は元殺し屋―――。
裏から表に出てきた男・・・・。
人のために死ねない―――。ミサキはそう思って頑張ってきた―――。いつ死んでもいい覚悟はあった佐藤も、ミサキのために自分は今死ねないと思うようになっている―――? まだ口が描かれていないミサキのイラスト―――このままではどういう表情かわからない―――。でも佐藤が口を付け足すと笑顔に―――それを見てミサキも微笑んで笑顔を取り戻した―――。井土達はミサキの写真や映像、見た目・表面だけを見ていて―――佐藤は自分が感じたミサキの様子、ミサキの中身・内面を見ていた―――。
裏社会から脱却する予定の男・・・・。
で、クロはいけるのか―――? 運転席に座っているから今は単独―――高橋やキックは他のポイントで見張っている―――? ミサキの笑顔を守るのは夫である佐藤の役割だけども、クロは過去のことを反省してやり直そうとしている―――。過去の悪事を笑顔で語る奴らを懲らしめるのは、クロの役目が相応しい―――。佐藤が暴力で解決するという展開は、ミサキ達と出会って変化したものが何か後退したかのように感じられるし―――ここは佐藤よりクロが解決してくれるほうが収まりがいいか―――。
ただ、クロは井土達をどこまで追い詰める気なんだ―――? 動画は―――AIで作ったフェイク動画ということにしておくか―――? 買った人が「本物だと思っていたのに騙された」となって矛先を井土達に向けてもらって・・・・。でもこれだと上手く決着つくように思えないし、スッキリしない―――。井土達はすでに「痛い目合わせてこれでチャンチャン、おーしまいっ」っていう結末では収まらないほどのゲスっぷりをみせているし―――・・・・。かといってクロが2人を手に掛けるのも・・・・。ヤクザの垢を落として母親に顔を見せられるようになりたいのに、ここで殺しをしてしまうのは残念すぎる―――。いくら人のためだとはいえ―――。アザミが同じような状況で殺しをしてしまったが・・・・。
裏取りしたい男・・・・。
井土が元アリの黄色いカラスに返したメールで「殺しは心配していないし、住む世界が変わるほどの金が入る予定」のようなことを書いていた―――。この内容は、ピンクのカエル(井土)にどういう変化が起こったのか、ギューが引っかかって気にするかもしれない―――。ギューがクロ達と井土達の間に割って入って、井土を始末する―――っていうことになるんだろうか―――? 悪人に面倒事を押し付けて解決というのはズルいような感じもするが、綺麗な決着の付き方―――。そしてこの揉め事からギューはクロやミサキのことを知って―――佐藤にたどり着く―――? とりあえずは―――そろそろ井土やコングを痛い目に遭わせてスカッとする展開を見たいが―――読者側の井土達への苛立ちはすでにピークに達している―――。