ヤングマガジン 2023年8号から連載スタートした『サツドウ』。作画:なだいにし、原作:行永ちっち。その二人が描く「格闘バトルエンターテインメント」ということだが…
『サツドウ』のあらすじ
伝説の殺法術「背神活殺流拳法」。その武術を一家相伝で受け継いできたのが赤森一族。そんな一族の中でも最も殺しの才に恵まれた男と言われた赤森六男(りくお)。
その六男(24歳)が、ある事をきっかけに殺しを辞めて、製菓メーカーのサラリーマンで生きていこうとする。
長年殺しをしてきた赤森一族には当然恨みを持つものが多く、六男が正体がバレてしまうと狙われてしまう。が、六男はそれよりもサラリーマンとしての生命を絶たれることを心配するのであった。
六男は今まで殺し方を仕込まれてきたので仕事には馴れていない。なので殺人的スケジュール。
赤森は仕事に必死。赤森を狙う刺客も仕事に必死。しかし赤森は刺客を火の粉を払うかのように軽々と退ける。サラリーマン生活の支障にならないようにしながら。そんな物語。
格闘だけがバトルじゃない
六男は小さい頃から殺しのことばかり教えられてきたので、一般常識がない。そんな赤森と同僚とのやり取りでのズレっぷりが面白い。
周りからそのズレっぷりは”天然”として認識されて素性がバレることはなさそうだが… その周りからズレてるという反応は六男もさすがに気付くらしく、そのたびに「まずい 感覚のズレが出た 今日の俺は特に掴みきれてない 普通の感覚が」と思考しているが… お前は普通の感覚を一度でも掴んだことがあるのか?っていう毎回毎回見事なズレっぷり。
それでも同僚にはバレなかったが、結局、赤森一族を狙う者達に正体がバレてしまう… が、簡単に返り討ち!
しかもいちいち解説までする余裕っぷり!
殺しに来たヤツ相手に丁寧な解説! そして、簡単にパンチやキックで終わるだけでなく、解説が入るとワクワクする! それが漫画的なハッタリだとしても。
それなのに刺客が登場するシーンで「俺は今までの奴らとは違うぜ!」的な登場の仕方!
軒並み強キャラ感を出してくるのが癖になってくる。
やっつけた刺客の中には弟子入り懇願してくるヤツもいて、同僚にバレないようにフォローしてくれた借りもあり、赤森は渋々了承する。そして指導していくのだが…
あれ? 実は教えたがりなのでは? 教えるのはめんどくさがっていたのに。そういえば刺客との戦闘中もいちいち解説していたし… 製菓メーカーより格闘技のコーチのほうが天職なんでは?
「格闘バトルエンターテインメント」と称される『サツドウ』。その名の通り、主人公の赤森六男の周りにはバトルの連続。刺客とのバトル、仕事とのバトル、普通の人として振る舞うための感覚とのバトル、殺法術を継承していると同僚にバレないようにするバトル。そのバトルひとつひとつがエンターテインメントしていて面白い。
みそいれさん週間彼岸島感想ブログにならんよう色々模索してるのかな
おもしろい
サツドウは単行本”買い”ですね!
サツドウ 面白い
2巻もよかった