【ザ・ファブル　The second contact】66話「ダンボールの男・・・・。」仲間の習性―――仲間が倒れそうになると支える―――。

ユーカリがルーマーに撃たれ負傷。救出のために佐藤とアザミは夜の太西公園に向かった。ルーマーの3人を倒し、残るは女二人と毒針男、ルーマーのリーダー格の男だけとなった。佐藤とアザミはユーカリを探して暗闇の公園を進んでいく・・・・

あらすじ

佐藤とアザミは周囲を警戒しながらユーカリを探して暗闇の太西公園の中を移動していた。

アザミがルーマーの一人を意図して殺したが、ファブルのボスに消される事は覚悟の上だという。

佐藤「もう誰も殺すなよ―――　ボスには俺から話す―――」

アザミ「ボスはそんなに甘いか・・・・？　おまえが庇ってくれたところで・・・・」

佐藤「俺が話をつける―――」

アザミ「わかったよ―――」

佐藤「じゃあユーカリを見つけて　とっとと　ここを出よう―――」

そこへ佐藤の携帯に着信があった。

知らない番号からだったが、出てみるとユーカリからだった。

ユーカリから居場所を聞き、公園の反対側だと知る。

佐藤達はユーカリの居場所に向かっていった。

佐藤達が来る前に、ユーカリが隠れていた場所にルーマーの女二人と毒針男が到着していた。

その場所にあったダンボールを離れた位置から撃つが、中はもぬけの殻。

しかしダンボールは人為的に置かれた形だったので、ツインテールの女「・・・・ここに人がいたはず―――　何か変―――・・・・」

3人は周囲を探り始める。

ツインテールの女が階段を登って先行していたが、いきなり強烈な光を浴びせられる。

それはユーカリのスマホの光を使った目眩ましで、隙を見たユーカリはツインテールの女を蹴り落とす。

下にいた毒針の男が、落ちてきたツインテールの女を抱きとめる。

毒針男がツインテールの女から離れると、女は毒針が刺さったことで意識を失ってしまった。

女を蹴落としただけなのに反応がおかしかったのでユーカリ「あれ・・・・？」と、女のほうを見る。

その隙にショートカットの女がユーカリに銃口を向けた。

感想

仲間を支える男・・・・。

アザミがルーマーの一人を意図して消したことで、ファブルのボスから消されてしまうことを佐藤は危惧していた―――。佐藤は自分がボスに話をつけると言い出した―――。

ボスは甘いかどうか―――。第1部の佐藤の暮らしを観察することも影響したのか―――そもそも佐藤をいきなり消さずに一般社会に戻れるかを試す猶予も与えていた―――甘さはゼロではない―――。佐藤の今後についてボスは「悪徳ヤクザの組を丸ごと潰すのも良し！」と言っていたので、アザミが殺した男は殺し屋であるし、快楽殺人者でもあったから許してもらえるかも知れない―――。

それにアザミの行動は―――ユーカリを救うためなら自分の命はどうなってもいいという献身的な気持ち、相手を思いやる気持ちから産まれた行動なので・・・・。

そもそも―――ボスがこの一連の出来事を見ているのならさっさと出てこいよ―――ッ！　ルーマーの情報を引き出せるので傍観しているのか―――？　それならアザミの行動も許してやらないとフェアじゃない―――。でもアザミやユーカリがいざとなったらどうするかを見るためのテストも兼ねて放置という可能性も―――・・・・。アザミとユーカリの見極め、ルーマーの情報、さらに佐藤がルーマーを弱体化してくれたら―――・・・・　ズルい―――ッ！　ボスは自分の手を汚さずどころか、動かしもせずにこれだけの事をやるつもりか―――？

仲間に心配される男・・・・。

佐藤に電話がかかってきて、出るとユーカリからだった―――。佐藤達いる場所とは公園の反対側にいると知らせてきた―――。

さっそくボスから電話来たッ！！かと思った～。決断力早え～　組織の長となると決断力が無いといけないのか―――と思ったやん―――ッ！　ボスはもしかして―――LINEで即既読つけてくるタイプか～!?と思ったやん―――ッ！

一応、こんな状況でも知らない番号からでも第一声が「はいです―――」と佐藤なりの敬語で出る―――。佐藤にとっては今も散歩感覚というか―――こんな時でも平常心でいられるんだろう―――。友達が刺されてピンチという状況だが―――・・・・。

仲間を刺す男・・・・。

姿を隠していたユーカリは、ルーマーの追手の女にスマホの光で目眩ましをして不意打ちをかけた―――。

知恵と工夫でスマホの光で目潰し―――ッ！　「おい！携帯の光に気をつけろよ―――」　でも、あれ―――？　特殊なコンタクトで光から目を守れるという改良点は―――？

欠点は克服した！って態度とって売りつけたのに―――ぼったくりか―――？　女二人とも特殊なコンタクトしたままだったが―――・・・・。街灯などのすでにある光にゆっくり近づくならいいが、急激な光量の変化にはさすがに対応できないのか―――？　溶接用のマスクは光の変化にも対応しているが、それをコンタクトサイズまでにするにはまだ不可能か―――？

ユーカリに蹴落とされたツインテールの女は、毒針の男にキャッチされた―――。

やってもうた～。なんで毒針スーツ着てるのにキャッチした―――？　こっちに来るな！って感じで仕方なくキャッチしたのではなく―――ガッチリキャッチしてるし～。下手したら自分の手にも刺さってしまう―――抗体をもっているのかも知れないが―――。自分が今、サボテン状態ってわかっているはずなのに―――・・・・。この毒針スーツに慣れていないのか―――？　洋子やクロの時のようにさりげなく近づいて刺して毒を注入するっていうのが普段の手口なんだろうな―――。B班が最後に調べた場所にあったダンボール―――当然ながら怪しいので、黙って離れた所からすぐさま撃ち出すが―――

毒針男は撃つタイミングが女達より遅れて、結局撃っていない―――。慣れていない様子―――。正体を晒して真正面から戦うっていうタイプではないな―――。鈍くさい奴に見えて、女から「うるせぇタコ―――！」って言われてしまうはずだ―――。

ツインテールの女は毒針が刺さって倒れたが―――毒針男は、仲間内の無線を使ってきた佐藤に向かって「動けないようにしてから時間をかけて」って言っていたから―――毒は麻痺程度か―――？　麻痺程度って言っても洋子の時に失敗したから、下手したら死ぬぐらいの強力な毒だろうけど―――。ツインテールの女はこのまま戦線離脱だろう―――。マクラーレンは買えそうにないなぁ～。

ショートカットの女のほうはツインテールの女のことはあまり気にしないで、ユーカリのほうに銃を構えた―――。毒針男もこれぐらい冷徹に動ければ―――。ユーカリは、この男が毒針を使うって知っているし、ツインテールの女が触れたら倒れたと見たので―――毒針男に触れると毒にやられてしまうと認知したな―――。逆に利用できると考えるだろう―――。

ユーカリはこのまま後の2人も倒してしまうのか―――？　それとも佐藤達が合流して助太刀するのか―――？　その前に佐藤達はルーマーの男に鉢合わせするんだろうか―――？　ルーマーの準構成員・アリ達が参戦したりするんだろうか―――？　ファブルの参戦はあるのか―――？　でもボスの習性は―――

事が終わるまで出て来ない―――・・・・。ボスらしく重役出勤や～。