山篭りをしている佐藤とクロ。
予定の2泊を終え、下山をする―――
あらすじ
朝になり、川で顔を洗うクロ(兄さんが何度も言うてたように… 確かにキャンプではなかったな―――・・・・ いろいろあったけど… 昨晩はスゴかった――― 熊にはマジでビビッたな―――・・・・)
佐藤の言葉「身近にあるもので工夫する――― 山で経験する事は――― 正反対の街でも似たような応用が効くという事―――」を思い出すクロ(街じゃ確かに要る物は買えばいい 百均や通販――― ここじゃそうはいかない――― ヘビやカエル、バッタ一匹捕るにしろ・・・ 知恵をしぼった―――)
起きてきた佐藤「おはよ――― ゴメンな――― 熊にヤリ投げしたおまえのドス・・・ 探したが見つからんかった―――・・・・」
クロ「あ~ いえいえ! そんなんいいですよォ――― 兄さんひとつ聞いていいスかぁ? 兄さんの仕事の道具とかって――― もしかしたら そこらで買える物ばっかりですか・・・?」
佐藤「あ――― 銃以外はそこらで普通に売ってる――― 足らない物は必要に応じて作る――― スペシャルな物はない――― ターゲットも本気であがくからな・・・ そうすると想定外の連続や――― 計画通りにはいかない事が多い――― だから知恵と工夫をこらす習慣をこうゆう所で・・ 俺もまだまだ勉強中やけどな・・・」
佐藤「スペシャルはこの身ひとつ――― になるといいな」
佐藤「さあ下山しよか―――」 クロ「はい―――」
佐藤「下りのがキツイし危ないから気ィつけれよ―――」
下りでは滝を飛び降りたり、イノシシに追いかけられたり、蜂に襲われたり、さんざんなクロ。
約束通り、車で迎えに来た洋子「さすがアタシ――― 5分前に到着―――!」
佐藤達を発見する洋子「兄と――― 誰ッ・・・・?」クロの鼻は蜂に刺されて腫れ上がっていた。
帰宅する佐藤達。車内での会話。
洋子「どう?山籠りは?何か成果あった?」
佐藤「いや――― ふつう―――」クロ「兄さん――― 熊と闘いましたやん!」
洋子「えっ!?マジ!?熊とォ~!?」
佐藤がクロに物を手渡す「ドスなくしてしもたからコレやるよ――― ブラックホークってナイフ――― 山行く用に買ったが今回使わんかったから―――」
クロ「えっ!?マジっスか!?もらっていいんスか!!」
佐藤「昔 俺が愛用してたナイフや――― 熊の眼に刺してなくしてしまったのもそれや―――」
洋子「よかったじゃん クロちゃん――― 記念品みたいで~」
クロ「ありがとうございます!!大事にしますッ!!」
感想
佐藤が山籠りする理由が特別な物は使わず、身近で手に入りやすい物を使い知恵と工夫でプロとして対応―――できるようにするため―――
『銃以外は』って言うてたけど小島編では銃のバレルと弾丸も作ってた――― 佐藤が『身体だけがスペシャル』な存在になる日は近いか―――?
イノシシに追いかけられる佐藤とクロ。
兄さん楽しそうや―――
こんな笑顔はジャッカル富岡を見るときぐらいやったのに――― クロを気に入ったか~? それとも洋子が河合を見つけた時みたいに新しいオモチャを見つけたみたいな感覚か~?
山籠りを終えたクロはファブルに入れるのか―――? 佐藤の仕事のやり方を聞いてちょっとは成長したと思うが、ファブルに入るにはまだまだ不安―――。