国会議事堂内にある『溶ける絵の控室』。
そこへ案内された青一と緑郎。
そこにある絵は双亡亭にある絵と同じものだった。
あらすじ
溶ける絵の控室
絵をドリル状の脚で攻撃する青一。
しかし青一は絵の仲に吸い込まれてしまう。
斯波総理「絵に入ったら次に出てくる時は… 全ての者が…取り憑かれておるのに… あの…ナナちゃんのように…」
緑郎「大丈夫だよ。ほら、青一くんの… ドリルの音が聞こえる」
絵から出てくる青一。
桐生防衛大臣「ア…アツシ。あの絵を見ろ… あのバケモノどもが消えている!!」
絵に描かれていたバケモノが消えている。
斯波総理「この子はあいつらに勝てるんだ!!」
桐生防衛大臣「今こそ聞く時だ! 青一君、君は一体どこでそんな力を!?」
青一「ボク…タダ…デグチ…ノ…ヤツラ…コワシタダケ…。ホットケバ…ソコニ…マタ…ヤツラクル…」
緑郎「総理大臣のおじさん。この絵はきっと<双亡亭>の絵なんでしょう?」
斯波総理「おそらく同じ者によって描かれた『絵』だ」
青一「ラクロ(緑郎のこと)… コレ…『エ』チガウ…ヨ」
「それは…『通路』と…いうことではないかね…」10人ほどの老人が現れる。
青一「ウン… アレハ…ツウロ… ヤツラ…トオッテクル…トンネル…」
老人達「そうか…やはりな…。やってくれ」
武装した警官達が部屋に入ってき、絵を外す作業を始める。
斯波総理「青一君、緑郎君、この方達は…歴代の総理大臣経験者だ…」
斯波総理「この『絵』は『通路』ですか。私には信じられないが…」
歴代の総理大臣達「その子の言葉を借りれば『トンネル』と言う事だな… だが、そう考えれば腑に落ちる…」「そうだ…ヤツらはあの絵を通って来るんだ…」「『絵』に引きずり込むためにな。そして、再び出てきた時にそいつは別人に…」「やっぱり思うかね、ヤツらの標的は…」「ああ、『総理大臣』だろう…」「それだけではないだろう。あの<双亡亭>では、民間の者の入れ替わりが続いていると聞くぞ」「一体ヤツらは何モノだ!?」「何故こちらに来る!?」「何をしようとしているのだ!?」
頭を下げる歴代の総理大臣達「頼む凧葉青一君!我々総理をやった者は全員<双亡亭>から送られて来たその『絵』の恐ろしさを知っている」
斯波総理「君だけ…この世で君だけが、その『絵』を通ってやってくる『何か』と対決できるのだ。どうか、君とヤツらの事を教えてくれ!」
歴代の総理大臣達「我々は…腰抜けだ… <双亡亭>と戦うのも怖くて… 斯波君が来るまで先送りにして来たのだ… どうか… 頼む… 教えてくれ…」
総理大臣達の必死さに、青一「ナニ… アッタノ…?」
双亡亭内の凧葉と紅
紅「一体…私達どこにいるんでしょう?」
凧葉「わからんよ~。おまえこそ、どう歩いてあの絵まで行ったんだよ?」
紅「気がついたらあの絵の前だったんです。そんなコト言うなら、タコハさんは、私の『絵』の中に来ましたよね!? どうやって私の肖像画の中に来たんですか!?」
凧葉「おまえが心配でおまえン所行ってやろうと思った時によ! おっかねえコトが起きたんだよ~」
黒い手に引っ張られたコトを言う凧葉。
凧葉「そいでモーローとなって、気づいたらおまえの絵の中にいたのよ…」
紅「私の所に行かなきゃって思ったらナゾの黒い手が引っ張った…?」
凧葉「おまえ、あの絵の中で絵を描いてる奴に会わなかったか…? オレの時は夢っぽいカンジで出て来たんだよ。そして紅の所に行ってやんなきゃって言ったらよ、『なら…行かせてやろう…』ってさ」
何かに気付く紅「! あ… 助けを呼ぶ声が聞こえました… 女性の声…若いわ。私達の部隊に女性は5名…鬼離田姉妹じゃない… あの外国人の女の子だわ!」
凧葉「助けに行かんとよ…」
紅「でも、居場所がわからないの! 試してみませんか…?」
凧葉「黒い手をか!? ありゃ夢だって…!」
紅「でも 助けたいやろ!? あん子のカオを思い出しち!」
凧葉(そんな都合良く、行かねえよ。もし行きてえトコに、オレが行けたとしたら…そんなコトできるようにした… あの男は一体 誰だってハナシだよ!?)
凧葉の背から黒い手が伸びてきた…
感想
絵から助かったのは凧葉務と凧葉青一。凧葉姓の者が助かったのは偶然か?
溶ける絵の控室にあった絵は双亡亭から「持ってきた」んじゃなくて「送られてきた」。歴代の総理大臣が予想していたように総理大臣に取り憑こうとするのが目的か。その国のトップに取り憑いて、侵略しやすいようにするのが目的?
双亡亭と戦うのを先送りにしていた歴代の総理大臣達。斯波が歴代と違って「双亡亭を攻撃しよう」と動けたのは双亡亭に入った経験者だからか? 歴代総理は絵に怯えて生活していたのに長生きだなぁ。
凧葉が思えば双亡亭内の行きたい所に運んでくれる『黒い手』。あの黒い手を動かしているのは『絵の中にいた絵描き』だろう。絵の中に居るのに味方? 双亡亭は窒素に弱いヤツらがこちら側に来るための『トンネル』であり、窒素の中でも動けるように人間に取り憑く『更衣室』。その絵の中に居るのに味方してくれる? どうしたいのか目的がわからないなぁ。
黒い手は双亡亭内限定でドコデモ運んでくれる。双亡亭の外へ行けないのは『あの絵描き』の力が足りないのか? それとも双亡亭内に居るなら、結果取り憑くからチョロチョロ動いても大丈夫。だから遊びで行きたい処に運んでやっているのか?