金剛のアジトを目指す明達。
邪鬼のエテ公に追われながらも、ロープウェイの終着駅へと辿り着いた…
あらすじ
明「着いたぞ。ロープウェイの終着駅だ」
鮫島「ロープウェイから降りたはいいが、ここからどう進めば金剛のアジトに行けるんだ?」
吉川「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」
鮫島「オイ 母ちゃん。頼むよ教えてくれよ」
吸血鬼の集落で暴れているエテ公「オンナ…オン…」集落にいた女の吸血鬼を見つけ追い回すエテ公。
ネズミ「今のうちにここから離れようよ。急がないと見つかっちゃうよ」
明「そうだな。急ごう。ここから少し離れた所でどこか適当な家に一旦隠れよう」
一旦、適当な家に隠れた明達
吉川は相変わらずアジトの場所を喋らない。しかも寝てしまう吉川。
鮫島「マジか。寝ちまいやがった」
ネズミ「だからこんな女捨ててくればよかったんだ。楢山節考だよ」
鮫島「ったく お手上げだよ」
置いてあった写真立てに気付く鮫島「フン。この家の持ち主か? 楽しそうに笑ってやがる。今頃どこにいるやら」
明「そいつらならさっき見たよ。四人とも二階で首を吊ってた」
鮫島「一家心中かよ… 無理もねェか。こんな日本じゃ生きてるのが地獄だもんな。ったく嫌な事聞いちまったな」
外を見張っていたネズミ「誰か来る!!」
一人で歩いている吸血鬼。頭を怪我している「痛ェ… ちくしょう痛ェ…」
吸血鬼の前に突然あらわれる明。
鮫島「明!?」 ネズミ「いつの間に!!」
吸血鬼に斬りつける明。吸血鬼は右腕を失う。
そのまま吸血鬼を押さえ込む明「聞きたい事がある。金剛の居場所を探している。言えば楽に殺してやる」
吸血鬼「金剛様!? 湯本の明治屋ホテルにいます!!」
始末される吸血鬼。
家に戻ってきた明「鮫島。知っているのか?」
鮫島「知ってるも何もこの辺じゃ有名だよ。箱根湯本駅のすぐ近くの旅館だ」
明「よし。じゃ出発だ」
ネズミ「もう敵の場所がわかったなら 案内人のこの女はいらないんじゃないの? この先エテ公がまた追って来ないとも限らないし、ここに置いていこうよ」
明「フン。一理はあるな。勝次、お前もお袋さんとともにここに残ってもいいぞ。そのほうが一緒に来るよりもはるかに安全だ」
勝次「嫌だよ!! 俺たちも行くよ!! 一緒に行って金剛を倒して母ちゃんに奴の死に様を見せてやるんだ!!」
鮫島「なァ明。俺からも頼むぜ」
明「母子ともに死ぬ覚悟はできているという事だな」
勝次「ああ。当然だ」
明「よし。では行こう。金剛を倒しに明治屋ホテルだ」
感想
エテ公とはあれだけ追いかけっこして終わりかよ! でたらめなデザインの邪鬼と鬼ごっこ(邪鬼ごっこ?)して終わりなんて辛ェなぁ…
比べて明は吉川一人守れない…
なんて情けないんだ…
吉川を連れていかねェと言った明。吉川の目の前で金剛を倒すことに意味があるんじゃねェのかよ。明にとっては金剛を倒して鮫島の弟の鮫島精二から『要塞化した東京への侵入方法』を教えてもらえばそれでいいのか? 勝っちゃんの気持ちも無視かァ? それに金剛のアジトに勝次を連れていくのも危険だけど、家に置いていくのも危険だぞ。前に吉川を置いて行った時には金剛にアンチエイジングされた上、亡者になっちまったことを忘れたのかァ? 置いていって戻ってきたら、他の亡者を呼び寄せていた!とかなっちまうぞ。
それにもしここで吉川を置いていったら吉川は「エテ公を呼び寄せるためのアイテム」にしかならなかったからちくしょう!
案内人としては役に立たなくなった吉川。家を出るときには「勝次のことを頼みます」とかしっかりと意識があったんだから、その時にとりあえず場所を聞いとけばよかったのに。
でも
ちくしょう寝顔のかわいさが半端ねェ!! こんな吉川を遊びで亡者にしちまった金剛はゆるせねェ!
どんな手段を使ってでも 金剛を倒してやってよ 明
お前 確か読書できただろ 楢山節考ってなにか教えてくれ
あっ はい 『楢山節考』はどうも短編小説らしいですね
楢山節考なんて知ってやがるネズミ。
山深い貧しい部落の因習に従い、年老いた母を背板に乗せて真冬の楢山へ捨てにゆく物語。自ら進んで「楢山まいり」の日を早める母と、優しい孝行息子との間の無言の情愛が、厳しく悲惨な行為と相まって描かれ、独特な強さのある世界を醸し出している。
1956年(昭和31年)、雑誌『中央公論』11月号に掲載された
このネズミ、博学で超助かる!
ネズミがこの表情を見せた時は吉川を連れて行くと決めた時なんだよなァ。ずる賢いネズミは金剛との戦いでピンチになると吉川を簡単に見捨てるだろうなァ。ロープウェイの時もそうだったし。
ハ 用を足す描写を見るのは前回ぶりだろう
明のトイレ休憩の描写なんて必要なのかよ!
一家心中のことを明に話させたかったんだろうけど… 明が家の中を見回って、そこで一家心中の跡を見ちまったでいいじゃねェか。前回は吸血鬼が外で用を足した描写もあったし…
なんだよ急に残酷ムードかよ 気持ち悪ィな
前回はギャグ漫画みたいな展開だったのに
(ここで負った怪我は今回何事もなかったかのように治っていたなァ…)
今回は一家心中とか重い…
でもこれが彼岸島なんだよなァ。ジョスコの樽にいれられた人間を介錯する明や、樽に入れられた新田を介錯する明など、作者が「そうだ!!それが絶望の顔だ!!」と言いたげな残酷な描写がたまに出て来る。
鮫島「無理もねェか。こんな日本じゃ生きてるのが地獄だもんな」
鮫島はこんな日本になって「俺は今が楽しくてしょうがねェんだよ。好きに生きてりゃ英雄扱いだ。こんな楽しい世界はねェよ」と喜んでたじゃねェか! 強い奴は好きに生きて弱い奴は淘汰される。邪鬼の死神でさえ弱ったら「死神は死神で必死で生きようとしていただけだったってわけか」と言われる世界。
明の戦いは何度も読んだことがあった
瞬殺するのは熟知しているつもりだ
外で吸血鬼がふらついているのを発見して金剛のアジトの場所を聞き出した明。マジでいつの間に外に出たんだよ。吸血鬼を発見してから一分も無さそうだぞ。相変わらず一振りで吸血鬼の身体を切断しちまうし…
金剛め いやがったな!!
ホテルに住むなんてふざけやがって!!
明治屋ホテルをアジトにしている金剛。
金剛は仏像に紛れたり、籠に乗って移動するとかしか知らねェけど、ホテルに住んでんだなァ。今は吸血鬼かアマルガムか知らないけどその前は人間だったから、文明の恩恵にあずかるのは当然か。
明と金剛はホテル内で戦うのかなァ? ロビーとか広い所で戦ってほしいなァ。雅の片腕との戦いなんだから、部屋や廊下とかの狭い所でお互い力を活かせづらい戦いなんてのは見たくないなァ。
と思わず言っちまう戦いが観たいなァ。