大阪に帰ってきた佐藤兄妹。佐藤はミサキと新婚生活をおくり、レンタルおっちゃんの仕事を始めていた。佐藤から遅れて帰ってきた洋子は、紅白組の連中に絡まれていたクロを助けそのままクロ・アザミ・ユーカリが住む倉庫に転がり込んだ。洋子から報告を受けるために佐藤が倉庫に姿を現した。仕事を押し付けた佐藤にムカついていた洋子は、ユーカリと共に佐藤に一撃入れようとしたが、返り討ちにされてしまった・・・・。
あらすじ
倉庫
4人の元ファブルは近況報告をしあう。佐藤をマネてレンタルおっちゃんを始めたアザミは充実しているようだった。一方、ユーカリはまだ誰からもレンタルされていなかった。
佐藤「誰かの小さな「ありがとう」がうれしいだろ 「お疲れさん」はあっても―――「ありがとう」は無縁だったからな」
アザミ「一度もレンタルされてないユーカリには―――あまりピンとこないだろうな」
ユーカリ「俺はまだ登録して間がないから~」
アザミ「自分達にこうゆう生活がある事に 正直戸惑いもあるけどな・・・・ そっちの結婚生活はどうなんだ?」
佐藤「なんだか夢の中にいるみたいな・・・・ だからたまに足元を見て 確認する――― 自分が今 どこに立ってるのか―――・・・・ どうゆう状況なのか―――・・・・」
洋子は佐藤に封筒を渡す「とりあえずは まとめといたから。 見たら燃やしてよ」
佐藤「ありがとう―――」
洋子が大阪に帰ってくるのが遅れたのは、この封筒の中身の事でだった。
封筒の中身の紙をチラッと確認している佐藤の目を見たアザミは「仕事の眼をしている」と感じ取った。
アザミ「おまえら二人にひとつ言っておく――― もし俺やユーカリにできる事があったら なんでも言ってくれ 命懸けで力になるつもりだ―――」
佐藤「そういうのはもうナシだ――― 命を懸けるとか 簡単に口にするな――― もっとふつうを目指せよ―――」
インコのカシラは改めて引き取りに来ると言って佐藤は倉庫を出ていった。
駐車場
クロが紅白組に絡まれた駐車場。ここにクロと海老原が来ていた。
クロは絡まれた時の状況を説明する。
海老原「そんで ここでボコボコにされてる所にヨウコがってか・・・・」
紅白組からはクロが呼び出して木刀で襲いかかったと主張しているとのことだったが、海老原はクロが「相手が木刀を持って襲いかかってきた」という主張を信じる。
海老原「おまえを信じとる――― ただ―――言ったもん勝ちみたいになっても面倒臭いからな 現場はしっかり見とかんとな」
夜
夜になり、佐藤は一人、路上の生け垣のレンガに腰掛けて封筒の中身を見ていた。
一方、海老原はクロを連れて車で埠頭に向かっていた。
埠頭には一台の車が止まっていて、その隣に海老原達の車が止められた。
お互いの後部座席の窓が開くと向こうの車には紅白組の男、クロに襲われたと主張した川萩。
紅白組側の運転席に座っている舎弟の手はハンドルではなく拳銃を握っていた。
感想
包まれた中身の行方・・・・。
4人の元ファブルが近況を語り合っていた―――。
ユーカリは佐藤から言われた「ウ○コ踏んでたらしい」に返答なし―――。マジか―――・・・・。レンタルおっちゃんでレンタルの依頼がまだこないことには「登録して間がないから~」と言い訳をしていたが―――・・・・言い訳なしで男らしい―――! ・・・・いや、違う―――! 実際に踏んだのなら「間がない」んじゃなくて「間が抜けている」のでは―――・・・・。それにしても「ウ○コ踏んでいた」と言うだけで犬のフンとは言っていないのが気になるが―――人のではないよな~? 色々なプロがいた太平市―――殺しのプロ(佐藤達)、バーテンのプロ(バッファローのマスター)、ストーカーのプロ(貝沼)、ナンパのプロ(河合)、コスプレのプロ(水野)・・・・。まさか・・・そういうプロもいるのか~? 殺しのプロより恐ろしい・・・・・最強伝説やん・・・・
レンタルおっちゃんをやっていて良いことは依頼者からの「ありがとう」が嬉しい。これまではせいぜい「お疲れさん」だったから―――。
極悪人に苦しめられている一般の人が依頼して、極悪人をヤッた時は「ありがとう」の声が出るだろう―――。しかしファブルに頼むような人はそんな人はいなかっただろう―――。今までは憎しみをぶつけられることはあったが、感謝の気持ちをぶつけられることは無かっただろう―――。佐藤が旅の途中、人助けをして「ありがとう」とお礼を言われて―――暴力でねじ伏せれば暴力や憎しみが返ってくる、感謝の気持ちをおくればお礼が返ってくる―――。暴力や憎しみはその対象を排除したいという気持ち、対して感謝やお礼の気持ちは相手を認めたり敬ったりする気持ち―――。プロとして生きてきた佐藤でも感謝の気持ちを受けたら心地よかったか~。寓話の北風と太陽やな~。
佐藤は洋子から封筒を受け取り「ありがとう―――」
ここで「お疲れさん」というボケじゃないんかい―――! 洋子から「おい!」ってツッコまれるんじゃないんかい―――!! フリからのボケはまだ使いこなせないか―――。ジャッカル富岡で笑っている時もギャグ単体で笑っている感じだったし・・・・。お笑いでも6秒以内でオトシてくる笑いが好きなのか~?
佐藤は封筒の中身を家に持ち帰らずに一人で確認していた―――。
封筒を中身を見ていたが、その前にファブルでの仕事の回想が描写されていた―――。洋子に頼んでいた仕事は過去の仕事に関することか―――。
ヒナコパターン―――仕事で巻き込んだふつうの人が、身体的精神的にキズを負っていて救おうとしたいのか―――? 手助けをすればお礼が返ってくる―――。
宇津帆パターン―――逃したターゲットかターゲットの関係者で、佐藤に恨みを持っていそうな相手がいるのか―――? 暴力でねじ伏せた相手からは暴力や憎しみが返ってくる―――。
最初のコマの佐藤の仕事ぶりを見ているオッサンがヤラれている姿はない―――。佐藤の仕事ぶりに驚いてはいるが、狙われて恐怖を感じている表情ではない―――。このオッサンは、佐藤が潰した相手から被害をこうむっていた人か―――? このオッサン、または家族の近況が封筒の中身か―――? ミサキが言っていた、ふとした時の佐藤の寂しそうな表情の原因はこれか―――? 洋子に残業してもらうことを佐藤が頼み込むほどの事、なんだかんだで洋子が引き受けるほどの事―――。佐藤にとって、洋子から見てもかなり重要な事なんだろう―――。
見つけ出した男・・・・?
海老原はクロを連れて現場検証―――。
駐車されている車のドラレコはあるのか―――? 駐車中でも動いている物があれば反応して録画するなどのドラレコを付けた車があって、ヤクザから映像見せろと言われて素直に提出する人がこの中に―――ってムリや―――! こんだけの台数の中からそんなレア物を引き当てることはムリや―――! 証拠は洋子が目くらましのために撮っていた写真ぐらいか―――。状況証拠で―――周辺の倉庫・町工場?が紅白組の物だったら、そんな所にたった一人のクロが紅白組を呼び出すはずはないと言えるが・・・・。
夜の埠頭で海老原・クロと紅白組の連中が顔を合わせた―――。
紅白組側の運転手は拳銃を出していたが―――真黒組側の運転手は誰や―――? 高橋か―――? ユーカリの初のレンタルが海老原というのは無いだろうが―――。海老原は、紅白組から難癖をつけたくて動いていることは察しているだろう―――。ファブルのボスが仕事の話をしようと姿を見せたほどだから、無防備でくる間抜けじゃない―――。何かしらの防衛策は用意しているだろうし、紅白組もいきなり組長を銃殺は無茶過ぎる―――。真黒組を取り込みたいと言っていたから潰すことはしないだろう―――。海老原を服従させる方向で話を進めるか―――? ヤクザとして―――回りくどくてイヤ~な手段で攻めてくるだろう―――。「足元を見やがって―――!」と怒って手を出せば負け、というような状況に追い込んできそうや~。海老原は組長として―――今後、展開的に追い詰められるようになってしまうだろうが―――ここはカッコいい所を、組長としてちゃんとやっていけているという所を見せて欲しい―――。
おみそさん、こんにちは。
まとめ、いつも楽しみに拝読しております。
海老原組長、1stに比べて少し痩せたというか、
締まった顔つきになってませんか?
前回、海老原組長がクロの話を車中で聴いているときの、
高橋の「…」が少し気になりました。
まぁ、高橋が紅白組に内通してるとは思えませんが…
アキラが一度だけレンタルされた、元カレからストーカー行為に遭っていたあの女性は、もう出て来ないんですかね?
個人的には、ユーカリの初の依頼主にならないかなーと思ったり。
にしても、アザミはクロとは別の意味で、アキラのことかなり好きですよねw
命を救ってもらったという恩義もあるのかもしれませんが、
アキラを真似て即レンタルおっちゃんを始めるあたり、けっこうなアキラ信者になってる気がします。
クロがアキラをストーカーチックに探してたときも、ユーカリと違って、割と本気で怒ってましたしね。
アキラと洋子が裏社会から表社会の人間になったということで、ヒナと再開なんていう流れがきたら、
1stからの読者としては胸熱な展開なんですがw
そういや、タコ社長は「ユーカリ」と普通に呼んでましたけど、
履歴書には名前なんて書いたんですかね?
ゆかり、じゃ女の子だしw
毎週楽しく読ませて頂いてます!
アキラの回想って映画版ザ·ファブル冒頭のシーンを描いてると思うのですがどうでしょうか?
このオッサン、劇中でアキラの襲撃を受け応戦虚しく射殺された暴力団組員にそっくりですよ!