金剛のアジトを目指す明達。
道中、邪鬼のエテ公に追いかけられたが、なんとか逃げ切った。
吸血鬼に金剛のアジトが『明治屋ホテル』だと聞き出しそこへ向かう明達…
あらすじ
向かうは明治屋ホテル そこに陣取っている男 金剛を倒す!!
明「行こう」
線路の上を歩く明達。
鮫島「この線路にはケーブルカーが走ってて、昔は湯本に向かうのにそれを使ってたんだ」
明「だからここが一番の近道ってわけか。まァ さすがに今は動いてないようだな」
止まっているケーブルカーの脇を通る明達。
勝次「懐かしいな。この車両動いてないんだね」
鮫島「今や中に死体が転がってるだけだからな。コイツの時代ももう終わりさ」
さらに線路を降りていく明達。
鮫島「結構な坂道だな。下りは膝にくる」
明「!」
ケーブルカーの駅のホームに吸血鬼達が集まっている。
鮫島「なんだ? 吸血鬼が集まってやがる。駅が集会場になってるのか? 結構な数いるぞ どうする明 引き返すか?」
明「いや そんな時間はない。少し離れて様子を見よう」
線路脇の木の影に隠れる明達。
鮫島「フン こうして見てると人間も吸血鬼も変わんないな。酒飲んで酔っ払って よっぽどストレスたまってんのかなって」
明「いや違う。まず奴らが飲んでいるのは酒じゃない。人間の血だ。多分あの車両の中には人間を詰めた小さな樽がいくつか置いてあるはずだ。奴らはその血を飲んで盛り上がっている。あれはまさに悪魔の宴だ」
勝次「ねェ ハゲのおっさん。あれケーブルカーだよね。だったらケーブル切ったらあの車両動くんじゃない? 奴ら絶対ビックリするよ」
鮫島「チビ助!! いい事言った!! その通りだしさらにすごい事になるぞ。このケーブルカーは上から一本のケーブルで二台を吊り下げてるんだ。ケーブルを切ったら二台とも動き出す」
勝次「そうか!! もう一台!! さっきの上に止まってた車両も降りて来るのか!!」
明「よし戻ろう。上の車両に細工だ」
上のケーブルカーの車両の全面に2本の丸太を括り付けた明達。
明「完成だ」
勝次「いい感じの丸太があったな」
鮫島「ああ ラッキーだった。後はワイヤーを切るだけだ」
勝次「結構丈夫そうだけど 切れるかなこれ」
鮫島「ロープウェイのワイヤーも切れたんだ。明なら切れるはずだ」
仕込み刀でケーブルカーのワイヤーを斬る明。
吸血鬼達が集まっていた駅のケーブルカーが動き出す。
吸血鬼達「うおっ なんだ!?」「やべェ」「マジか!!なんだコレ!!」「急に車両が動き出した!!」
その様子を見ていた勝次「もう一台…」
吸血鬼「!? 今度は上のほうから大きな音が!!」
全面に丸太を括り付けたケーブルカーが吸血鬼達のいる駅のホームに突入。
丸太に当たって吸血鬼達は倒れる。
勝次「最後にケーブルカーの奴 一花咲かせたね」
明「これで楽に通れる。行こう」
感想
待つしかない 根比べだ
ケーブルカーの駅のホームで集会している吸血鬼達を見た明。「引き返すか?」と聞かれ「そんな時間はない」と言う明。ってちょっと戻って線路の脇をソロリソロリと通ればいいだけじゃねェか。で、やることは様子を見ることかよ! 時間ないって言ってるのに?! 勝次が作戦を思い浮かばなかったらどうしたんだァ?
奴らのアジトに人間を入れた樽がいっぱいありましたよ!!
「ケーブルカーの中には人間を詰めた樽がいくつか置いてあるはずだ」って…人間がどんだけいるんだよ!
海賊船にも人間いたし、芦ノ湖に向かう途中にも人間いたし… 吸血鬼になるウィルスがバラ撒かれたけど結構人間も残っているのか? 蚊を撒いただけだから結構人間がいてもおかしくないけど… でも人間を次々樽に入れてたら人間はいなくなっちまうんだけど。
彼岸島の吸血鬼は「吸血鬼は血を吸わないと邪鬼になる」ことは知っていたけど、日本にウィルス撒かれて吸血鬼になった奴らは知らないのかなァ? でも、彼岸島の吸血鬼達はそれを知っていても樽に入れてたなァ… 彼岸島の最初の頃は、吸血鬼に人質をとられたレイ達が日本本土に渡って必死に人間を調達してたのになァ…
このハゲ、物知りで超助かる
鮫島「下りは膝にくる」って登山にも詳しいのかよ!
鮫島「このケーブルカーは上から一本のケーブルで二台を吊り下げてるんだ」
このハゲ、ケーブルカーの仕組みのも詳しいのかよ!!
ロープウェイもマニュアルと格闘しながらも動かしたし… 救世主様は怪力だけじゃなくて頭も良いのか!
それなのに威張らずに明の命令で、死神戦ではマストを持ち上げた後に「待つしかない 根比べだ」と言われたり、ロープウェイの時には別のワイヤーに飛び移ってハンモックを作ったり、今度はケーブルカーに丸太を取り付けたり… 鮫島は人間ができているなぁ… それにくらべてもう一人の救世主様の明は鮫島をこき使いすぎだからちくしょう!
比べて明は吉川一人守れない… なんて情けないんだ…
勝次様ァ!! 鮫島の貢献に気づいてくだされ勝次様!!
その鮫島を「ハゲのおっさん」と呼ぶ勝次。いい加減名前で読んでやれよ!
ロープウェイのワイヤーを斬って落ちた時には、オマエの大切な母ちゃんをしっかりと抱えてくれたじゃねェか。ネズミが「吉川を置いていこう」と言ったときには庇ってくれたじゃねェか。
あったよ!いい感じの丸太が!!
でかした!
ケーブルカーに丸太を括り付けた後に勝次「いい感じの丸太があったな」悪い感じの丸太があるのかよ! いい感じってのは曲がって無くて長いものだろうけど!! それにしても丸太をくくるロープはどこから「あったよ」「でかした」をしてきたんだァ?
その後に「ワイヤー切れるかな」って今まで明は仕込み刀で散々ザンッザンッしてきたじゃねェか。ロープウェイのワイヤーも楽々斬っちまったのを見たじゃねェか。
こんなやりとりでページを使うぐらいなら、丸太を括り付けたロープをどこから持ってきたかを描写してくだされェ…
ハ 丸太を取り付けた乗り物を見るのは何年ぶりだろう
丸太を縛り付けたケーブルカー。
乗り物に丸太を取り付ける。思い出すなァ…山本酒店のトラックを。
これで亡者の森を抜けて師匠を助けに行ったんだよなァ。あの時もその後に”雅の片腕”の斧神と戦ったし、今回も”雅の片腕”の金剛と戦う。しかも吉川(吉川は旧姓)と勝次も名字が山本で山本酒店と被ってるなぁ。
これだけ被っているのは偶然とは考えられない。
ひいいいい
小4なのに吸血鬼を一掃して笑顔なんて
アイツ頭がわいてんのか?
自分が提案したケーブルカーを動かすという作戦で、吸血鬼とはいえ沢山の犠牲を出したのに… 勝次「ケーブルカーの奴 一花咲かせたね」って
笑顔かよ! 吸血鬼を倒すことにはこれっぽっちも罪悪感がねェのかよ!! 勝次の中では吸血鬼はケーブルカーより価値が下なのかよ! そりゃ吸血鬼達に父親は殺されたし母ちゃんはアンチエイジングされちまったし恨みはあるんだろうけど…
丸太を付けたケーブルカーが来るのを待っている時に「もう一台…」と言ってるトコは
ヤル気満々の表情だからちくしょう!!
いままでこういう作戦は明が考えていたのになぁ。勝次は小4なのに金槌で吸血鬼を倒しちまうし、作戦を考える知恵もあるし、もし師匠に修行してもらえたら勝次は明以上に強くなったかもしれないなぁ…
最悪なのが ここを通ろうとしていた 関わらないほうがいい
吸血鬼達は提灯つけてお祭り気分だったのに… 明達の通り道に居たってだけで大惨事… 人間を樽に入れて血を飲んでいたことは悪いことだけど血を飲まないと邪鬼になっちまうからなァ… それにポンやケンちゃんが吸血鬼になった時に「血を吸うことは本能で逆らえない」って描写があって事情を知っているからそこまでコイツラが悪い奴らだとは思えないなァ… 吸血鬼に成っちゃったんだもん。人間を樽に入れるより吸血椅子にしろよとは思うが。
それにしても吸血鬼達はこんなに坂になってるトコで集会してたのかよ。
わざわざ傾斜があるとこで集会するなんて変わった奴らだなァ。もしかして芦ノ湖周辺を取材した先生ェがケーブルカーを出したいがために集会の場所がこんな傾斜した所になっちまったんじゃぁ…
しかし明のやつ
ちゃんとこの金剛に向かってくるのか…
前回、金剛のアジトの場所を知った明の「行こう」で終わり。
今回冒頭に「行こう」。
今回の最後に「行こう」。
早く行けよ! ふざけやがって!! こっちは早く金剛戦が見てェんだよ。
そういえばロープウェイから降りた(落ちた?)時には吸血鬼達が夜中って言ってたけど
その時からさらに時間経ってるし明達が明治屋ホテルに着いた時には金剛達は寝ちまってるんじゃ… この漫画の吸血鬼は夜に寝る吸血鬼で、朝に襲撃したら「人間め 来やがったな!! 朝っぱらからふざけやがって!!」と言う吸血鬼だし… 寝起きで機嫌が悪い金剛と戦うことになるのかなァ?