ファブルを捜すギューとサクの兄弟。黄色いカラスと名乗る元アリと接触して、夜の大西公園であった出来事を聞き出そうとしていた。
あらすじ
とある駐車場の車内
元アリ・黄色いカラスはギューと再会。赤いタヌキがファブルに殺されたと思い込んでいた。そこに漬け込んだギューは、匿うから代わりに情報提供を提案。黄色いカラスは提案を飲んだ。
オクトパス
洋子はニンニクを切りながら、頭の中に入れているオクトパスの仕事のスケジュールを、田高田社長に説明していた。が、途中で思い出せずに手が止まった。
田高田社長「えっ・・・・? 忘れた・・・・? 珍しいな―――」
洋子(確かに・・・・ 衰え・・・・・?)
田高田社長「まあ そういう事もあるさ――― 俺なんか 昨日の飯さえ忘れてるねんから―――」
洋子「そ・・・・そうよね・・・・」
ここで洋子に電話がかかってきて、電話に出ると相手はマツだった。マツは今は娘と平和に暮らしているが、ニュースを見て気になる事があると言ってきた。
廃墟での殺人と、大西市で起こった殺人は同一犯、手口からプロの犯行だと推測していた。
洋子「犯人を知ってるような言い方ね~」
マツ「おそらくの域だが 兄弟の殺し屋がいる―――・・・・! 元鮫剣組のバックにいたらしい―――」
佐藤が鮫剣組の事務所に乗り込んで潰したが、マツの考察によると、その兄弟の殺し屋とぶつからないようにファブルが急いで佐藤に仕事をさせたんでは?ということだった。
洋子「それって・・・・ 兄でも脅威になりえるって事?」
マツ「たぶんアキラくんとタイプが似てる! いわゆるサヴァンの類だ―――」
鮫剣組の元アジト
黄色いカラスが鮫剣組のアジトだった所を改装した住まいに案内されていた。そこにはサクと和湖も居て、ギューは2人に黄色いカラスを紹介する。
ギュー「紹介する――― 元アリのいち員だった・・・・ こちら”黄色いカラス”さん――― しばらくだがウチで匿う事になった―――!」
黄色いカラスには、ここは元々鮫剣組のアジトで住みやすいように改装したこと―――和湖は鮫剣組の組長の娘で、父親がファブルに殺されて同じ境遇だということを説明された。
ギュー「ファブルという悪夢を根絶しましょう――― 今日から私達が狙う側になるんです―――」
黄色いカラス「狙う側―――って・・・・? アンタら一体 何者なんや・・・・」
ギュー「殺しの天才です」
黄色いカラスはその言葉に驚き、ギューから少し距離を取る。
ギュー「なんとなくわかってたでしょ?」
ギュー「世の常ってのは―――おおまかに3段階の手順があるんです。戦いもそうです―――。(黄色いカラスの肩に手を置き)情報―――。(自分を指差し)分析―――。(サクを指差し)行動ですよ!」
感想
情報の男・・・・。
元アリ・黄色いカラスはギューと合流―――。ギューは言葉巧みに、アリ仲間の赤いタヌキを殺したのはファブルだと思い込ました―――。黄色いカラスは情報を提供する代わりに匿ってもらうことになった―――。

赤いタヌキを殺したのはファブルだと思うのかよ~。あの公園の出来事は数年前やろ~? 今頃わざわざ下っ端を消しにくるか~? 今消しに来たのなら、ファブルのことをペラペラ喋ったからと思わないか~? それならなおさらギューに情報提供するのは悪手だと思わないのか―――? 仕方ないか・・・・。アリはプロじゃないから・・・・。キャバクラに行きたいだけの人達だから・・・・。命を狙われた状況に追い込まれたと思い込まされて冷静な判断が出来なかったんだろう―――。ギューにそこを上手く付け込まれた―――。
同じタイプの男女・・・・。
洋子は頭の中に入れたオクトパスの仕事のスケジュールを、田高田社長に聞かれると答えていたが、途中で止まるところがあった・・・・。洋子は衰えかと訝しんだ・・・・。
さすが記憶力バツグン―――まずは仕事のパートナーとして欠かせない存在になって距離を縮める手段をとって上手くいっている―――と思ってたら・・・・。酒好きのタコちゃんと同居して―――タコちゃんに好かれようとして―――そもそもミスアルコールだから酒の飲み過ぎなんでは―――? それを示すかのように―――酒飲みのタコちゃんは毎日ニンニク料理を食べさせられているのに―――今も洋子はニンニクを切っているのに―――昨日食べた事を忘れてしまっている・・・・。
分析の男・・・・。
洋子に知らない番号から電話がかかってきて、出ると相手はマツだった―――。マツはニュースを見て、廃墟で起こった殺人と大西市で起こった殺人は同一犯で、プロのやり口だと推測した事を話してきた―――。そこで思い出したのは、鮫剣組のバックに兄弟の殺し屋がいて、その殺し屋は佐藤とタイプが似たサヴァンの類ではないかと―――佐藤が鮫剣組の事務所に乗り込んだ準備時間が短く、その理由は兄弟の殺し屋とぶつからないようにファブルが急がせたのではないか?と考察を披露してきた―――。

マツ(本名:山岡)―――! 娘と平和に暮らしてるのか~。第3部の内容は、当初第2部として描かれるはずだったが、コロナ禍で内容変更―――第2部はああいう内容になった―――と作者が説明していた―――。本来は第1部の後に一般社会に馴染みだした裏社会の人間達を描こうとしていたのか―――。一般社会に馴染みだした佐藤の敵として―――佐藤の前に立ちふさがる壁として自分と似たタイプの敵を出す予定だったのか―――。サクを見ることで自分の過去を客観的に見て、佐藤はどう思うのか、どういう行動をとるのか―――。こういう事を描こうと予定していたんだな~。第2部のルーマーの男が強さもキャラも弱かったのは急造のキャラだったからか―――?
行動の男・・・・。
黄色いカラスは鮫剣組の元アジトに匿われ、サクや和湖とも共同生活することになった―――。

殺し屋の情報を聞き出したいと言ってきた奴の正体が殺し屋だと聞いて驚くのかよ~。黄色いカラスはかなりカンが悪いな~。
ギューとサク―――サクのやり方は―――特に第1話で3人相手に一人一撃でやっているやり方は元ヤクザレベルでは出来なさそうな手際の良さだった―――。やはりプロだったか―――しかも佐藤と似たタイプ―――。佐藤と強さ的に脅威で負傷して使えなくなると困るから当てなかったのか―――? それとも同じタイプということで同調してしまったりして人間性を取り戻してしまって、殺しの道具として使えなくなるのを心配してのことなのか―――? 佐藤は二郎を見て怪しい気配に気付いていた―――山岡は佐藤の気配に気付けなかった―――。佐藤とサクが街中ですれ違ったら気付くのか―――? ギューが言っていた「先に見つけたほうが有利」というのは、サクが気配を消せるという意味もあったりするんだろうか―――。佐藤とサクが互いの存在に気付かずに街中ですれ違い―――読者だけが盛り上がるというシーンがくる―――?
ギューとサクはやっぱりファブルと同じような体制―――洋子・ユーカリ・ギューが情報を仕入れたり準備して、佐藤・アザミ・サクが実行する―――。俺が前回の13話まで読んで書いた記事【ザ・ファブル The third secret】ギューとサク兄弟の正体・目的とは? 考察する男・・・・。で、サクの手際の良さからしてプロに近いんではないか?とか、サクは佐藤と似ている部分があるとか書いたが・・・・俺の適当に書いた記事が当たってるやん―――! 俺は無意識に『私が見た未来・ファブル版』を書いてしまったのか・・・・。預言者として―――祭り上げられてしまうのか―――?
ギューとサクの体制もファブルに似ているということで―――これもボスが関わっていないだろうな―――? 佐藤明のスペアとしてサクを育成していたから、佐藤とぶつからないようにしたとかじゃないだろうな―――? 第1部、第2部はボスの手のひらの上で踊っていただけだったという結果だったが・・・・。二度あることは三度ある―――? 『私が見た未来・ファブル版』のこの予言は当たっていませんように・・・・。
それにしてもギューサクは鮫剣組が壊滅してから今まで何してたんやろかね
太平市と大西市のモデルが岸和田辺りだとして、ウツボや山岡やクジラ&ルーマーとアキラ達の抗争に気がつかない(情報が重要だと自ら仄めかしてるにも関わらず)のは流石に無理があるよなあ、と
ギューサクの親の正体とかクロが見た女の子(和湖?)の素性とかヨウコのド忘れの原因(本当に衰えなのか?)が判明したら辻褄が合う設定なのかもしれんが
一番謎なのはボスの行動で、マツの推測が正しいとしたらボスはアキラを守るため?にギューサクとの激突(同士討ち?)を避けていたということになるけど、ボスの情報網なら、鮫剣トップの娘とギューサクが生き延びていて、アキラに対して復讐の機会を伺ってることは当然把握してただろうし、それでいて山岡やルーマーとアキラ達を潰し合いさせた意図が本当によく分からんのよな
組織で浮いた存在になっていた山岡チームをギューサクに当てるために中国から呼び戻していたがアキラと潰し合いになってしまった、という設定だったら理解できるのだけど
確かに後付けですよね…
もうなんか辻褄が合わない感が…
1部→2部→3部の流れだけど、3部には既視感強いなぁ
ヤクザがいて、バックに殺し屋がいて、殺し屋がファブルを探って、殺し屋たちが死闘になって………。
なんか基本プロットが同じような内容や展開というか……。
1部→3部(もともと構想されていた2部)の流れならこんなに既視感なかったかもなぁ