週刊ヤングマガジン2026年2,3合併号掲載。
作者は南勝久先生。
あらすじ
ミサキの動画流出を止めるため―――井土確保に乗り出したクロ―――。井土が潜伏するマンションは特定できたが、どの部屋かはわからないので踏み込めずにいた―――。
感想
気配りの男・・・・。
佐藤はミサキの様子に気付いているのか―――? 多少衰えたといえど一般人よりは感がいい―――。魚市場に行けばサンマも食べられるし―――。クロの様子もおかしいことに気付いているんだろうか―――? 廃ホテルで見つかった他殺体が真黒組の関係者だったことをクロから聞いて、煙たい顔していたし―――佐藤からしたら、クロはそれ関係に首を突っ込んで何やら揉めている―――という感じか―――? 関係していることはしているが、クロとミサキの悩みの原因が一緒とは思わないだろう―――。知った時のリアクションはどんな反応するんだろう―――? 第1部で、洋子と自然なリアクションをとる大会をやっていたことがあったが―――こんな事で自然なリアクションをする機会がくるとは・・・・。
脚色気配の男・・・・。
クロ→高橋→キックの伝言ゲームで、クロが山城に紹介した女の数が増えとる~。未だ下っ端の高橋は貫禄を出そうとしている―――それで普段から話も色々盛っているんだろう―――。その癖がクロの犠牲者数にも及んでしまったんだろう―――。今回、井土確保作戦に高橋が参加していたら盛って大げさな話にしそうや~。
名采配の男・・・・?
第3者の言葉で信用させる―――ウィンザー効果―――。それの応用で、配達員にクロを井土だと思い込ませることに成功~! 井土は籠もっているから配達物が多いだろうという予測もしただろう―――クロの頭脳プレイが光る~。一方で第3者が「井土」と呼んだから、その人は「井土」だと信じ込む・・・・。置き配制度が心配になるどころじゃない配達員の無防備さは心配になるが・・・・。ただでさえ、太平市・太西市には闇バイターが多いのに―――。あと、気になるのは―――井土宛以外にこのマンションに郵便物は無いのか―――?
そんな頭脳プレイを魅せたクロだったが・・・・井土のPCを奪えれば解決だと思っていたとは・・・・。クロは真黒住宅の監視カメラをノートPCで見ていたことがある―――洋子がスズキをボコっている動画を消す前にDVDに焼くかどうか悩んでいた―――だから、それなりに使えると思っていたが・・・・。井土のPCから直接配信していると思っていたんだろうか―――? 井土が自前サーバーでやっているという可能性もあるが・・・・。クロは、動画データのバックアップがある可能性も考慮していない―――? クロが単独で行っていたら動画を止められなくて・・・・ヤバかったな―――。配達員を騙して情報を得るという旧式の方法は知っていても、ネット知識などはそこまでは無い―――時代遅れのヤクザだった―――。
意外な気配の男・・・・。
コングは指名手配されているから警察呼べない、通報出来ないということも抜けていた・・・・。それをキックが指摘するとは・・・・。キックがいて良かったな―――。キックはそれに加えてネット方面にはそこそこの知識はある―――。役に立つな―――。でもその知識は、貝沼のようにネットでミサキを調べることに使っていて・・・・。そのおかげで早めに動画を見つけられたことは皮肉だが・・・・。
喧嘩無敗の男・・・・。
コングが立ちはだかる中ボスのように登場―――っ! ここで騒ぎを起こせば井土が逃げる時間が出来てしまう・・・・。本命は井土―――。井土が確保できればコングは逃がしてもかまわない―――。マンションの住民のふりをするか―――? でもクロは喧嘩負け無しだったから地元では有名だっただろう―――。コングはクロの3つ上だから知っているかも―――。それにキックはコングから怪しまれたことがある―――。住民のふりは無理か―――。
2対1―――。でも細い階段の通路だから数的優位はない―――。立ち位置はコングのほうが上―――。クロが6秒でコングを倒せれば―――右手にハンマーも持っているし―――普通ならこのタイプのハンマーだと重くて動いている人間に当てるのは難しいが、喧嘩馴れしているクロなら大丈夫か―――? それにここでコングをあっさりボコったら―――後ろにいるキックもさらに従順になるだろう―――。色々負けられない理由がある―――。
ミサキのためを思って―――佐藤は気分転換に魚市場へ行って平和的な解決方法―――だが根本的な解決にはなっていない―――佐藤がミサキの悩みの原因を知らないから無理もないが―――。クロは動画を止めようと暴力的な解決方法―――。ミサキに必要なのは平和的な解決なのか、暴力的な解決なのか―――。寓話なら平和的な解決方法が正解だが―――現実は・・・・。