年末の太平市。
真黒組の砂川がクーデターを起こそうと動き出した。
二郎の隠れ家を訪れた武器商人がそこで出会ったのはファブルの山岡だった。
あらすじ
二郎の部屋
山岡が現れて戸惑う武器商人。
山岡「どうした? 俺を見たら左目が疼くかぁ?」
二郎はターゲットの下見に出ていた。
山岡「真黒の砂川が俺達 組織の事を調べてるって耳にしたから――― おまえに連絡して二郎を紹介してやったんだろ~ まぁ二郎はウチの者じゃない外注だが―――・・・・」
ファブルの事は誰にも話していないと言う武器商人。
山岡「俺はただ様子を見にきただけだ。俺は恐怖ってもんを感じねえから―――・・・・ 誰かが生き死にに踠いてるのを見ると好奇心が湧いてワクワクする―――」
山岡「真黒と契約してるウチからすれば――― 砂川が組長か若頭にでもなったら―――俺はおもしろくなるし、仕事も増えるだろ~ そうなれば今中国に派遣してる組織の者を呼び戻せる―――おまえらの言う現役の本物のファブルだよ―――」
オクトパス
年内の仕事が終了したオクトパス。
貝沼が抜けた代わりにバイトを募集することを検討する社長。
さらに事務所の引っ越しも考えていることを佐藤とミサキに打ち明ける。
「よいお年を―――」
挨拶してミサキは次のバイトへ、佐藤は帰路につく。
帰り道、佐藤は二郎とすれ違う。
洋子の家
洋子は真黒組から預かった銃を組み立てていた。
家の外には山岡の姿が・・・・。
感想
よいお年を迎えられるのか分からない男・・・・。
山岡が武器商人に「俺を見たら左目が疼くかぁ?」
山岡と武器商人は過去に何かあって知っているという仲か―――。でも武器商人の左目がおかしいのは、山岡がやった事が原因みたいな言い方―――。
武器商人「砂川にも話していません」ではなく「話してない・・・!!」。
武器商人の心の中では、山岡とは完全な主従関係ではないということか~? その口ぶりから、ファブルを潰すチャンスがあれば(そんなチャンスがあるとは思えんが)潰してやる!という気持ち、反抗心はあるようにみえる―――。
左目をヤラれたのはファブルの事を探っていて見つかったからヤラれたのか―――? 覗いてはいけないモノを覗いたから目を潰された~? もしそうなら、それだけで済んで良かったというべきか―――。
良い落とし所を・・・・。
しきりに「ファブルの事は言っていない」と言う武器商人―――。ファブルのことを探るのもヤバイということか―――。
鈴木がファブルの名前を言いそうになった時の佐藤の反応―――。
クロがファブルという名前を出した時の洋子の反応―――。
武器商人が鈴木に「ファブルからは手を引きなさい」と言ったのもそれ以上探ると消されるから忠告していたのか―――。
武器商人がファブルの事を探っている鈴木、フード、コードを会わせたのも、ファブルの事を探る人間を潰しあわせて消すことが目的だった―――? ファブルの事を探っている人間がいれば山岡に報告していたんだろうか―――? ファブルの事を知っていても生かされているのはそういう役割があるから―――? 「誰かの事を誰かにチンコロも一切しない」と言っていたのは本当だったのか嘘だったのか・・・・。中立ぶっていられたのも、バックにファブルがいたお陰か―――?
クロが佐藤兄弟をファブルだと知っていることは大丈夫なんだろうか―――? バレた切っ掛けを作った若頭に矛先が向かったりする―――? 佐藤が間に入ってよい落とし所を見つけてくれるといいんだが・・・・。
よいお歳をしてそうなのに野望がある男・・・・。
山岡の目的は砂川のクーデターを成功させて、真黒組の契約先の一人を砂川になってもらって、退屈を紛らわせるために暴れることか―――。洋子は退屈を紛らわせるために、真黒組の高橋やプレイボーイの河合、田高田社長を酔わせてオモチャにしたが、こっちはたちが悪いな・・・・。
それがバレないように外注で二郎を雇った―――。やっぱり二郎はファブルの人間ではなく、外注だったか―――。雇った事がボスにバレないんだろうか―――? 一応、気を使ってはいるだろうが・・・・恐怖心を持たない男はそんなことは気にしない―――? 目的が達成できれば良さそうだな―――。
ボスに確認しているこの時にはすでに武器商人に連絡をとって二郎を紹介している後で、事後報告の形になっている―――。こんな恐れ知らずな事が出来るのは、恐怖心が無い男しか出来ないだろうな―――。
バレたら大問題だけど、結果的に仕事が増えるようになったら、ボスは喜ぶんだろうか―――? ボスは佐藤を一般人に戻れるなら戻してやりたいと言っていたが、組織の他の者も同じように思っているんだろうか―――? 同じように思っているなら組織を解体したいと思ってそうだけど・・・・。ボスにとって佐藤だけは特別なんだろうか―――?
山岡「おまえらの言う現役の本物のファブル」。佐藤みたいな奴等のことか―――。ハデに実行する奴等か―――。山岡もそういう部隊だった―――? 元自衛隊員に教えたぐらいだから、実戦でもけっこうやりそうだな―――。そして恐怖心を感じないというのは、動揺でミスをするとかは無さそうだし―――。
今年はよいお年だったのか
変りだしている男・・・・。
ハデに実行する佐藤だが―――正月の予定を聞かれた佐藤は凧を揚げて、コマを回す・・・・。正月のことを調べてたら、普通にふるまう事がタコを上げてコマを回すと出てきたのか~? リサーチがなっていない―――。実行部隊だからしょうがないのか~?
そして「よいお年を」という言葉を知らないのか―――。凧揚げだったりコマ回しは知っているけど、人と人との挨拶は知らないか・・・・。ボスが「良いお年を」とか言いそうにないしなぁ・・・・。同じボス直系の部下だった洋子とも知り合ったのは1年前だからなぁ・・・・。色々な方言は使えるのに、相手の事を思いやる敬語や挨拶が使えない・・・・。佐藤の暗い子供時代が透けてみえてくる・・・・。凧揚げやコマ回しは佐藤にとって子供の時に出来なかったけどヤりたかったことだったりするんだろうか・・・・? こうなるとお年玉も貰ったことが無いんだろうなぁ・・・・。お年玉より鉛玉のほうが身近にある生活を送ってきたんだろうなぁ・・・・。
「よいお年を」の意味を考えながらの帰り道、二郎と接近する佐藤―――。佐藤は何か感じたか―――。鈴木にもニオイを感じたから二郎にも感づいたんだろう―――。
二郎側はどうなんだろう―――? 鈴木は佐藤を蹴っても気づかなかったが・・・・。
二郎は佐藤が少し目を離した隙きに一瞬で消えたように見えるが・・・・ 同業者に気付かれたと思って姿を消した―――? 二郎は佐藤のほうを見なかったのは感づいたからか~? お互い、殺気どころか意識をむけなかったから、無駄なゴタゴタは避けるのがプロとしてのやり方か~? 山篭りの時にイノシシに無駄に立ち向かっていかなかったみたいなことか―――。
酒を飲めればよい年だと満足しそうな女・・・・。
銃を扱う時には飲まないんだな―――。そこはプロとして―――か。髪も邪魔にならないように纏めているし―――。
そして銃を見る洋子「本当に複雑ねぇ―――」
暗示しているかのように、家の外には山岡が・・・・。尋ねてきて複雑なことになりそう・・・・。洋子は山岡と面識があるんだろうか―――? 山岡はボスから「佐藤は巻き込むな」と言われているが、言われたのは佐藤明だけで佐藤洋子のほうは何も言われていないという理屈で巻き込んでくるか―――? それとも、山岡は砂川のクーデターを成功させるのが目的だから、佐藤兄弟には何もしないように釘を差しに来た―――?