週刊ヤングマガジン2023年12号から連載がスタートした『神殺』。『神殺』と書いて「かみそぎ」と読む。読み辛ぇ… 作者は「爾弥餡丸」、「にやあんまる」と読む。読み方はそのままで普通だけれど普段見ない漢字なのでこちらも読み辛ぇ… で、漫画のほうは読みづらいかというと…新人作家なので荒削りなところはあるが…迫力もある!
『神殺』のあらすじ
日本(ひのもと)に、突如として神々が侵攻してきた。神がゆえに強大な力をもっていて、その前に人間が作り上げた国々は為す術もなく滅ぼされていく… そんな中、神を殺す力『神殺(かみそぎ)』というものがあるという。その神殺を見つけるために聖国(ひじりのくに)の燕姫が旅立った。道中、神に襲われ、死を覚悟したが…
男が助けに入り、命が助かる。その男は神を殺せる力を持っていた。神殺だった!
信仰していた神に襲い掛かれ、絶望的な状況だった人間側が反旗を翻す! なぜ神殺が神殺しの力を持っているのか? なぜ信仰の対象である神が人間を襲い出したのか!? 激しい戦いと謎が渦巻くダークファンタジー。
神を殺ぐ力とは?
神殺が人間を超えた力と速さを持ち、神を殺せる力を持っているからといっても、神の攻撃を喰らえばダメージを負ってしまうので気が抜けない!
敵を斬る!
敵が話し終わる前に切り落とすほどの速さ!! 最後まで聞けよ!
は? さっきから背中に何かいる!? ベビーシッターのアルバイトと掛け持ちなのか!? それとも…神が人々を襲いだして無政府状態になったので、コレ幸いと欲望のまま突っ走って、少女をさらってきた危ないヤツなのか!?
実は背負っている妹・ヒルコこそが神殺の力を宿していて、その力を借りることで男は神を戦えるのであった! なので…戦いで攻撃を受けてしまって吹き飛ばされたら…
背中を強打! 背中にいたヒルコは…?
背負っていた妹はちゃんと前に移動させて、身を挺して庇う! ふっ飛ばされて壁に当たるまでに素早く妹を前に移動! 自身は受け身をやらねぇ! 自分の身より妹優先! 妹をやられてしまったら神殺の力が無くなってしまうので、そのために必死に守っているのか?と思いきや…
シスコン! この男、神を殺す以外に感情を強く出すのは…妹に関しての事のみ! 言っているのは「”にいや”の一番(考えていること)はヒルコ」じゃねえか! ヒルコが燕姫になつき出すと嫉妬する! 旅の最中、怪我をしている少年を見つけ、燕姫が抱いていたヒルコを兄哉に返すが…
怪我人放ったらかしでヒルコに夢中! お前が救いようのない奴だよ! やっぱりコイツは欲望のまま突っ走っているヤツじゃねえか! この兄哉の妹への想い、それを知った上での前述の吹き飛ばされたのにまずは妹を庇うシーンを見て俺は確信した。俺好みの頭のオカシイ主じ…いや、熱い信念を持った主人公が出てくる漫画を見つけた!と。
この旅、敵は圧倒的な神、なのに敵に対抗出来る唯一の男は妹しか興味が無い! 燕姫に心休まる時など無し!かと思いきや… 燕姫も負けじとシスコンをイジる! それまで男を「貴方」呼びしていたが(この男の名前はまだ明かされていない)、上の「にいや」宣言を聞いた後は「にいや」呼び!
燕姫のイジりに活用する速度は神をも超える! 強え。伊達に一国の姫をやっていねぇ。
それに…この男の扱い方を把握するのも速い!
さすがは姫様。人をコントロールする術をすぐさま把握して、取扱説明書を作るのが上手い!
人間側は絶望的な状況で暗く、戦いも激しいダークファンタジーという物語だが…ダメだ! 戦闘中なのに、背中にいるヒルコに目が行ってしまう!
激しい戦いの中、無邪気に笑っているヒルコ。兄哉がやっていることと、ヒルコの表情のギャップが面白い。
神が人類を滅ぼしてしまうのか… それとも兄哉の妹への想いが勝つのか… 『兄哉 ーシスコンー』の物語はまだ始まったばかり…
コージ先生も大絶賛の神殺ですね!