クロを引き連れ山篭りをしている佐藤。
拠点にする川までたどりついた。
あらすじ
佐藤の寝床作りを手伝うクロ。
クロ「こうゆうのって実際、仕事のどういうとこに役立ったりするんスか?」
佐藤「あんまりそういうふうには考えた事なかったが…ここで寝れるならどこでも寝れるだろよォ――― 睡眠は大事やぞ~」
佐藤「なんとなくだが――― 自然に身を投げ込んでみると――― 人の生き死にが身近に感じられたりして――― 命や自然の仕組みというか…うまく言えんが―――・・・ 山で経験する事は―――正反対の街でも似たような応用が効くという事――― でも、なぜか街での経験は―――山ではほとんど通用しない事が多い―――」
佐藤「やっぱりうまく言えんな・・・・」
クロ「いえ・・・ なんとなくは兄さん・・・・」
暗くなってきて焚火を囲む佐藤とクロ
佐藤「夜はかなり冷えるからコレ飲んでから寝よう―――」
クロ「なんスかコレ・・・・?」
佐藤「松葉のお茶。血をキレイにして血管を強くする冷え性にも効くらしいから飲んどけ――― これはボスに教わった―――」
松葉のお茶を飲むクロ「ふつうにお茶――― ウマイっスよ!」
枝の先にナイフをくくり付けて槍を作っている佐藤「好きなだけ飲んだらいい。いくらでも作れる―――」
クロ「そのナイフ、シブイっスね!なんかの映画で似たヤツ見た事あります」
佐藤「形状的には頑丈じゃあない――― 実践向きじゃないな――― でもボスが昔からこのナイフをよく側に置いてた――― 急に送ってきたんで持ってきた―――」
クロ「でも、なんか兄さんと山にしっくり似合ってますよ――― 俺なんかドスですから―――・・・ やっぱりナイフ買えばよかった―――」
佐藤「切れりゃ上等――― 言ったやろ。あるもので工夫する―――」
すっかり暗くなりました
クロ「すっかり暗くなりましたねぇ~」
佐藤「そろそろ寝よかァ――― 夜の森は動かんほうがいい――― 前に熊と遭遇した事が何度かある――― この辺の山は大丈夫そうやけど――― 相手が生き物だけに絶対おらんとは言えん。あと野犬に山猫――― まあ――― 意外な危険があちこちにある」
佐藤「なるべく火を消さずに――― 明るくなるまでテントでじっとしてろ。おやすみ―――」
寝床へ移動する佐藤。一人になったクロ。
クロ(まだ8時すぎ?感覚的には10時くらいかと―――・・・ 日の出って―――・・・ 朝の―――6時くらいとして―――・・・ 10時間もこの状態~・・!? 一人で朝まで10時間―――ッ!?)
クロ(ごっついヒマやん―――!!ヒマしかないやん!)
クロ(なんなん・・・ この時間―――・・・ め~~~っちゃ帰りたーい!! アカン――― 泣きそう―――)
そこに物音が。
クロ(なんかいるッ・・・!!しかもデカイ・・・!!!)
感想
佐藤、お前は山でのサバイバルのインストラクターかぁ―――?
佐藤はボスの教えをしっかり守ってるなぁ。
ボスから言われた「知恵と工夫で乗り切れる。」とかよく言ってるし
ボスが側に置いているナイフもしっかり覚えているし。ボスとの出会いは描かれてないけど、お互いの師弟愛っていうのは感じられるなぁ―――。ボスも佐藤が時代遅れのせいで何か起こる前に、一般社会に返したいんだろうなぁ―――。
泣きたい男のクロちゃん
クロは佐藤みたいになりたいのかなりたくないのか良く分からん―――。なりたいけど苦労せずになりたいっていう意識が低いヤツってことかぁ―――?このままではファブルの組織に入れそうもない―――。
物音から出てくるのは大きくてもイノシシだろうな。さすがに熊はないやろう―――。