太平市の太平興信所の所長・宇津帆。
将来のカモにするために子供達が免疫なしで育つように暗躍していた。
過去の自分の仕事に巻き込まれたヒナコを気にする佐藤。
ヒナコの兄と名乗る鈴木に「ヒナコには近寄るな」と佐藤は蹴りを入れられる―――。
貝沼をターゲットにする宇津帆と井崎。
ミサキの部屋に貝沼が仕掛けた盗撮器を探るため、ミサキに接触する宇津帆と井崎―――。
あらすじ
ミサキの部屋
宇津帆と井崎を招き入れるミサキ「どうぞ――― すいませんちらかってて―――」
部屋の中を見渡す宇津帆「いえ――― キレイな部屋ですよ~」
ミサキ「あの… バイト先に連絡してきてもいいですか? 遅れるって伝えないと…」
宇津帆「どうぞ――― こっちもなるべく早く済ましますよ」
ミサキ「じゃあ ちょっとジャマにならないよう外で電話してきます」外に出ていくミサキ。
宇津帆「いい女じゃないかァ――― かなり警戒心に懸けるが―――・・・ あれが同じ職場ならそりゃ貝沼もホレるわけだ~」
宇津帆「貝沼は以前 合いカギを持ってた――― ・・・て事は必ず盗撮器がある―――! 奥の隅から順に行こう――― ロフトの上から―――」
井崎「はい―――」
洋子の部屋
洋子が夕食を作っている。佐藤が食卓に座っている。
佐藤「例の佐羽ヒナコやが―――・・・ 兄がいるのか?」
洋子「アタシが調べた範囲じゃ一人っ子のハズよ―――」
佐藤「やっぱり・・・」
佐藤の顔の傷を気にする洋子「その顔の傷 どうしたのよ~?」
佐藤「これな――― 佐羽の兄――― というヤツに蹴られた―――」
洋子「兄でもないのに――― 何者なのソイツ?」
佐藤「さあな――― でもあの蹴り方はふつうの格闘技じゃない――― もっと こ――― 俺に近い感じの―――」
ミサキの部屋
宇津帆達が盗撮器を探っている。
その様子を観ているミサキ「あの・・・ お茶でも入れましょか?」
宇津帆「じゃあ お茶を一杯もらえますか」
ミサキ「あ・・・ はい・・・」キッチンに移動するミサキ。
ミサキがいない間に見つけた盗撮器を回収する宇津帆と井崎。
お茶を手で持ってくるミサキ「おぼんとかなくてスイマセン・・・」
宇津帆「いえいえありがとうございます! リビングは問題ないですね。最後にトイレと浴室 調べときます。立ち合いますか?」
ミサキ「いえ・・・ けっこうです―――」
宇津帆「すぐに終わります。これで安心ですね!」
太平興信所
ノートパソコンを見ている宇津帆「見ろよコレ」
井崎「さっき回収した盗撮ですか~」
宇津帆「人体感知システムならではだな。マヌケすぎてこっちが恥ずかしくなる」
映像には貝沼が盗撮器を仕掛けている様子が映っていた。
井崎「バレた時――― 犯人は僕ですって証拠を残すようなもんスねぇ~」
宇津帆「気が小さいくせに――― 危機管理が甘いんだよォ~ この証拠と今日 俺達が新たに仕掛けた盗撮器(リビング、風呂、トイレ 計4ヶ所)――― それを使って貝沼を追い込む―――」
宇津帆「ヒナ――― ちょっと来い―――」
扉を開けるヒナコ「はい・・・」
宇津帆「近くで2DKのマンションを探しといてくれ。一週間以内に契約する――― あと名刺作るからそのデザインをたのむ―――」
ヒナコ「はい―――」
宇津帆「印刷は近くにそういうトコがあったろ――? 確かオクトパス・・・だったかな~」
ヒナコ「はい・・・」
感想
ミサキ、バイト先に電話をかけるから外に出るって無防備すぎ――― それに宇津帆を簡単に信じすぎ――― 小島とのいざこざがあったのにィ~ まぁこういうちょっと抜けてるとこが可愛いんやろなァ~ 宇津帆はわざわざカモを育てるんじゃなくて、ミサキみたいな警戒心が書けている人を見つけてカモにすればいいような・・・。
「仕事終わりがこの時間だから」と夕食時にくる佐藤―――。洋子も佐藤が来ることを受け入れているんやないかぁ~?
おでんの量が1人分やない――― 佐藤の分も作っていたのか、それとも余ったら作り置きしとこうとしてたのかぁ~? とりあえず、佐藤が夕飯時を狙っているのは確定やと思う―――。
佐藤を知らなかった鈴木
佐藤が鈴木の蹴りを喰らったけど、やっぱりわざとかわさなかったか――― やっぱりプロやな―――。プロとして受けた結果、ふつうの格闘技の蹴り方じゃないと気づいた佐藤―――。蹴り方で普通の格闘技じゃないと分かったのは綺麗な蹴りのフォームでは無かったと言うことか? 同じニオイを感じ取ったということは、脅しの蹴りとはいえ少なからず殺気が含まれていたとかかぁ~?
名刺の印刷をヒナコがオクトパスに頼むってことは、ヒナコが佐藤と接触する可能性があるけど・・・ 慎重な宇津帆はオクトパスに佐藤ってヤツがいるってことは知ってるんやろうけど、ヒナコが付きまとわれて鈴木が蹴り入れたヤツという報告は受けてないんだろうな―――。
そういえば鈴木が佐藤を知らなかったけど、井崎とターゲットを変える前に資料に目を通さなかったのか~? 宇津帆に「書いてある情報は暗記しろ」と言われてたけど、鈴木は貝沼の資料を暗記してなかったのかぁ~?
貝沼が勤めているオクトパスは5人しかいないし、ミサキが同僚ってのも知っていたから佐藤という男が勤めていることも調査してあるはず―――。 鈴木がこれまでに殺し屋をしていたのなら、ターゲット周りの情報の暗記は必須の能力だろうに・・・ 井崎とターゲットを取り替えた後、まだ資料に目を通していないだけか~? それとも宇津帆は『ターゲットがドコに住んでいるか』ぐらいしか調査していなくて、詳しい身辺調査は井崎や鈴木に任せたってことか~?
で、宇津帆はマンション借りて何するんや―――。名刺作るってことは、架空の会社を作ってマンションに事務所を構えるってことか―――? 太平興信所は表向きは真面目な事をやってるから、貝沼を脅すときに太平興信所の名前を出すのはマズイからかぁ~?