年末の太平市。
組長か若頭を始末してファブルを手下にしようと砂川が動きだした。
砂川に仕事を頼まれた武器商人は、ファブルの山岡から紹介された二郎(仮名)を雇うことに。
あらすじ
二郎の部屋
朝になり顔の髭を剃る二郎。
電話が鳴り、出ると相手は武器商人だった。
「前金の800万を用意した」と武器商人。
二郎はそれで契約成立を了承。追加で仕事に使う自転車を用意してくれと頼む。
キャバクラ
キャバクラ(まだ営業前? 以前、鈴木とフードとコードが撃ち合いをした場所)で砂川と武器商人が話していた。
二郎からの要求を伝える武器商人。
砂川「なるほど――― 職人タイプやな。二郎ってヤツは~ チャリなら一方通行も狭い路地も―――関係ないかぁ~。どこで見つけてきたんや? こんなヤツ―――・・・・」
とぼける武器商人。
砂川は「仕事に掛かる時間が2ヶ月は長すぎる」と言い出す。
武器商人は「証拠を残さない条件の依頼だから時間が掛かるのはしょうがない」と説得する。
真黒組
組長室でバラした銃を前に、若頭に相談する組長。
組長は、真黒組の組長に代々伝わる銃を手入れのためにバラしたら戻せなくなっていたのだった。
相談された若頭は「佐藤ならなんとかなるかと―――」と言い出す。
組長も同意し、一緒に佐藤の家に向かい出す。
組を出るクルマを物陰から見つめる二郎。
佐藤の家
組長と若頭がシャッターを開けて中に入ると、佐藤は裸の状態でレクサスの中で車の説明書を読んでいた。
裸の佐藤に「服を着ろ」と言い、隣の洋子の家で話をしようと組長と若頭が向かうと、出迎えた洋子は飲んで酔っ払っていた・・・・。
感想
無ケガーの男・・・・。
二郎は髭を剃る事のように殺しの事も同じ日常になっているんだろうか―――?
二郎の背中はキレイだな~。佐藤のように酔うと古傷が浮かんでくるかも知れないけど、大きな怪我はしていないのか―――。証拠を残さない暗殺専門だからか―――。怪我は男の勲章というのは時代遅れか―――。
二郎は検死で検出されない毒とか使ったりするんだろうか―――? 事故に見せかける手口を使うんだろうか―――? とにかく、証拠を残さずにターゲットを始末できる二郎は時代遅れではないだろう―――。
商人としての立場はあるガーの男・・・・。
武器商人は「自分はファブルの山岡と連絡をとれる」ということを砂川には黙っているのか―――。そこまでは気を許していないのか―――。でも「若頭か砂川か選べ」と言われれば砂川につく―――? 若頭のほうからも「砂川を消したい」と依頼されたら受けるのか―――? そもそも若頭や小島とも親しかったし、太平市にいる裏社会の者の間では有名だろうし、組長とも面識があるかも知れない―――。それでもあくまでも中立を貫くのか―――? このまま中立でいられるのか―――? いくら立場を中立にとっていても「敵対しているアイツに武器を売った」ということで逆恨みされて狙われる時もあるだろう―――。
武器商人がファブルの山岡と連絡がとれるということは、もしかしてファブルのことを探るヤツがいると山岡に情報流したりしてる―――? 中立でもやっていけているということは、バックにファブルがいるからかもしれない―――?
とにかく武器商人は一癖も二癖もあるに違いない―――。あなどれない存在―――。
だいぶハゲてるガー・・・の男・・・・。
宇津帆に影でハゲをいじられていたが、結構きてるな―――。苦労しているからだろうか~? それとも若頭になれなかったイライラからか~? 38歳の若頭より年上っぽいのになぁ―――。若頭は武闘派で前科5犯―――だから、そういう功績を認められて出世したのか―――? 砂川は前線には出なさそうだしな―――。時代遅れのヤクザの世界では、男の勲章である怪我を恐れるヤツは良くは見られないだろうしなぁ―――。
前線に出ずに策略を巡らすタイプの砂川―――。武器商人がいつもとは何か様子が違うと気付く砂川―――砂川もあなどれない―――。
時代ガーの男・・・・。
そんな切れ者二人に狙われている真黒組の4代目の浜田組長―――頼りない―――!
銃をバラしても戻せない組長―――これは二郎にバラされる暗示・・・・? それとも砂川のクーデターで組がバラバラになってしまう暗示なんだろうか―――?
組長の昔はどうだか知らんが、今は鈍っているのか~? 今の浜田組長の代から組員を給料制にしたり・・・・。佐藤だけでなくヤクザの真黒組も普通へと向かっていってるのか―――? ヤクザも時代遅れか―――。
この銃は2代目の組長(今の浜田組長は4代目)が戦後の混乱期にGIから取り上げた銃―――。組長の先代とファブルのボスとは戦後の混乱期からの仲―――。この銃のことを佐藤は知ってたりするのか―――?
そもそも大事な宝である銃なんだから、分解しながら写真を撮っていけばいいのに・・・・。組長は知恵と工夫を使えないのか・・・・。
そして佐藤の家に向かう組長だが、部下を連れて行かないのか~? 武闘派である若頭がいれば充分ということか~? これも太平市には真黒組の敵がいなくなって平和になっていっている証拠か―――。
言われれば服着るガーの男・・・・。
佐藤、服着ろや―――! シャッターを開けられるということは「訪問者は真黒組の者」だと判断したんだろうけど―――! シャッター開いているんだから外から見えるだろうが―――!! それに年末でクリスマス会をやったときには雪も降ったりしてたのに寒くないのか~? ”ふつう”はそんなことしないぞ―――。ふつうの人になりたくないのか―――。猫舌は「毒かどうか分かるように舌が敏感になったから」というように、家で裸になるのは何か意味があったりするんだろうか―――? 自分の身体だけでスペシャルな存在になりたいから、家では自分の身体だけになる~?
それに裸を見られたら、相手は素性を知っているとはいえ、ちょっとは表情を変える演技しろや! 以前にふつうの人の感情表現を練習したのに・・・・。
宇津帆編での反省点が活かされていない・・・・。でも裸を見られても平常心なのはプロか―――? それとも天然で無神経なだけなのか・・・・?
わらしべ長者のようにハコスカからレクサスへ(人によって価値は違うだろうが)車が現代的にランクアップした佐藤―――。時代遅れだと言われた佐藤のやり方も、時代に対応していそうな二郎とやり合う事で現代的にランクアップできるだろうか―――? でもそうなると佐藤を巻き込む事どころか、殺しのスキルが上がってしまう・・・・。ボスが望んでいない展開に・・・・。この山岡編?が佳境にはいるとボスも太平市に来るんだろうか―――? 小島編でボスから釘を差された若頭はヤバイことになるが・・・・。
昔の思い出が蘇るガーの女・・・・。
佐藤は裸で洋子は・・・・酔ってんのか! 洋子は記憶力が良いから、両親の事を忘れようとして酔っているのかも知れない・・・・。アルコールが入って怪我が浮き出てくる佐藤に対して、洋子はアルコールで心の怪我を隠そうとしているのかも知れない・・・・。
でも酔っていると隙きだらけになるが・・・・。まあ横の佐藤の家のガレージのシャッターが開いて、話し声も聞こえるだろうし(若頭は怒鳴ってる)、相手は安全だと判断したんだろう―――。それに敵だとしても酔っている姿を見せて油断させることが出来る―――。さすがプロや―――。天然で無神経ではないんだろう・・・・?
好奇心はあるガー恐怖心は無い男・・・・。
そんな佐藤の家に向かうために組を出る組長と若頭を二郎が見ていた―――。恐らく尾行しているだろう―――。それに佐藤と洋子は『真黒住宅』と呼ばれている真黒組が所有している物件に住んでいる―――。二郎が佐藤を調べるかもしれない―――。それとも事前に山岡から情報を得ていて、手を出すなと言われているのか―――?
山岡が動いた理由は・・・・
ファブルのおかげで雇い主に敵対する者がいなくなった(真黒組でいうところの鮫剣組)―――ファブルを雇う必要性も無くなった―――? 真黒組以外の他のファブルと繋がりがあるところも同じ状況かもしれない―――。それで退屈した山岡が、砂川のクーデターの話を聞いて憂さ晴らしとしている―――? 山岡はクーデターを成功させたいのか―――? ゴタゴタを傍で見れれば結果はどうあれ満足なのか―――? 山岡はどこまでヤル気なんだろう―――? 恐怖心が無い男だからブレーキも無いかもしれない・・・・。
おみそさんへ、
砂川が渡した情報が信用できず、と言うより自分の見た物だけ組織の情報が絶対?
結果が出るまで1ヶ月〜2ヶ月見といてくれと言ったのでしょうけど、三巻でレスラーを処分するのに佐藤を巻き込んでカシラが組長に怒られた時、
組長が、「あいつらは分業体制を敷いてる」と。
なのに、二郎(仮)は一から一人でとなると、ますますファブルではないのでは?!
見張りなんかは一人よりも二人でやるほうが良さそうですしね。
それにファブルの数少なくなった直の仕事先に
ファブルの人間をぶつけるのはやっぱりおかしいですね。
契約金を払っているということは
「ファブルを使える」だけでなく
「ファブルのターゲットにならない」という保険も含まれていると思うんです。
契約金を払っているのにファブルに狙われたとなると
ファブルの組織としての信用が落ちるし、
現在契約しているところも契約解消するんじゃないですかね?
だから二郎はファブルではないんじゃないですかね?
山岡の真意によってはファブルの可能性もあるとは思いますけど…