姑獲鳥を倒すため、勝次を救うため、雅を倒すため、上野を目指す明達。
一方捕まって人質になった勝次は・・・・
あらすじ
檻の中で眠っている勝次は明の夢を観ていた。
檻の中には勝次だけでなく、多くの人間達が入れられていた。
その檻は捕まえた人間を一時保存しておく場所。出る時は吸血鬼達に喰われる時。
勝次は人質のため、出る時はないが過酷な環境に立たされていた。
出る食べ物は3日に一度。
新入り「汚物を集めたような食べ物だ…」「なんて臭い…」
しかし勝次は生きていくために食べていた。新入りにこう告げる「大丈夫だよ。初めは強烈な下痢になるけどすぐ慣れるよ」
新入りに忠告する人間「弱って死にそうな奴ほど選ばれて連れて行かれる。覚悟しときな」
新入り「どこですか ここは…」
人間「上野のどこかだよ。残念だったな兄ちゃん。ここに連れて来られたら終わりだよ」
勝次はこの環境に耐えようとするが、もう限界が近い。
涙を流して呟く勝次「助けて… 助けて明ァ…」
明達は筏を上野へと走らせていた。
明「上野へ…」
感想
この小学4年生が
肝が据わりすぎだからちくしょう!!
海賊船で寝ている時は母ちゃんの夢を観てたのに
今は明の夢か…
保護してくれる対象が母ちゃんから明へ移っちまったか… 勝次の心の奥底でも母ちゃんが亡くなっちまったことは受け入れたんだなァ… 父ちゃんは吸血鬼達に殺され、母ちゃんはアンチエイジングされ、亡者にされちまって、化け物達と立ち向かわなくてはいけねェ状況に何度も会っちまって、今は大人でも精神がもたねェ過酷な環境に…
それなのにまだ良い夢を見るなんて… 鮫島でも姑獲鳥にヤラれちまった後は、姑獲鳥に襲われちまう夢を観て魘されちまっていたっていうのに…
勝次はなんて前向きなんだ… なんて根性が座ってやがるんだ…
出される食べ物は3日に一度のうえ、食べたら腹を壊しちまう食べ物…
それを体力を落とさねェために食う勝次… 勝っちゃんはすでに生き残る術を身に着けてやがる!
新入りを見て勝っちゃんに報告してくる人間。
いちいち勝次に報告してくるなんて… 勝っちゃんはすでにこの牢の主みてェになってやがる! すげェ… すげェよ小4…
カッコ悪ィよ
姑獲鳥さん
男は約束を守るもんじゃねェのかよ
ひいいいいいいいい なんて過酷な環境なんだァ! 勝次でなきゃ生き残れねェじゃねェか! ただの小4ならこんな環境、すぐに死んじまう… こんなとこに小4の人質を置いとくなんて、姑獲鳥は頭おかしいんじゃねェのか!? しかも檻に預けっぱなしで一度も見に来やがらねェ! アイツ、鳥頭だから人質のこと、忘れてんじゃねェのか?
そういえば勝次はこんな環境でも平気で寝ているが、箱根のロープウェイの駅でも爆睡していた。
どんな環境でも爆睡。生き残るために食い物は腐っていようが食べちまう。小4でこんな豪胆なヤツは観たことがねェ! コイツは大物になるに違いねェ!! 姑獲鳥は勝次の豪胆ぶりを見抜いていたからこの檻でも大丈夫と入れたのかァ? でももし死んじまったら明は激怒するが… ハッ そうか! 姑獲鳥は強ェ相手と戦いたがっていた。明の本気を出させるために、人質の勝次を過酷な環境に置いたっていうのかァ? 人質を過酷な環境においただけで、直接手は下してねェと、一応約束を守っているってワケか。でも大人の都合で子供が酷ェ目に会うなんて辛ェなぁ。明は救世主様と呼ばれておるなら、早く勝次を助けてくだされェェ!!
大丈夫だよ
初めは強烈な怒りになるけど
すぐに慣れるよ
上野に向かう明はまだ筏に乗って移動中。新章の1話目がこんな暗ェ話なんて辛ェなァ。早く助けてやってほしいなァ…
へ? なんかこの展開観たことあるような… 今回、新章が始まって勝次が辛ェ目に会っていて、最後にそこへ向かう明が描写。箱根編が始まった時も1話目はこの構成だったじゃねェか! 吉川と勝次の山本親子が吸血鬼達に悲惨な目に合わされちまって「助けて」と助けの声を上げて最後に明がそこへ向かう描写。
ひいいいいいいいいいいいい 構成を使いまわしてやがる! 新章の前に休載したのに前の章の始まりと構成が変わってねェ! 一回休んどいて同じ構成の話を載せるなんて読者をバカにしてんのかァ!! この構成を気に入っちまってしっかりと覚えていたのかァ? …ハッ そうか!! サブタイトルの「一時保存」っていうのは、捕まっちまった人間が一時保存されている檻のことの他に、新章の構成を一時保存していたっていうダブルミーニングってワケか!! でも新章を楽しみにして待っていた子供が今回の話を読んだら、大人の汚さを知って絶望するんじゃねェのか?
何人もの死にゆく連載を見てきた
大人でも絶望すると
よく展開を使い回す
もうなんとも思わない
この手法は汚いとさえ感じない
正気を失って
受けた手法を何度も使う奴もいた
結局のところ
漫画家も所詮人間なのだ