山岡は、ミサキを攫って佐藤明を誘い出そうと計画を立て―――
洋子は、マツと組んで山岡を始末する計画を立て―――
佐藤は、クロから洋子の部屋の監視カメラ映像を入手―――山岡訪問、洋子の銃入手を知る―――
あらすじ
オクトパス
朝8時、オクトパスは社長の自宅兼職場なので、社長が一人コーヒーを飲みながらくつろいでいた。
社長(あと1時間もすれば佐藤とミサキが出社する――― それまで安らぎタイム―――)
そこへいきなり佐藤が出社してくる「おはよ―――ございます!」
社長「え”~!? 早いな佐藤ォ―――!」
佐藤「え~ 似顔絵のイラスト―――とりあえず5人分できたので見てもらおうかと―――」
社長「あ~そうか・・・ もしかして寝てないのか?」
佐藤「大丈夫です。10分ほどウトウトしました」
社長「いや―――寝てないやん!」
社長はコーヒーを進めたり、上着を脱いで落ち着けと言うが、佐藤は断る。
社長「いかんなぁ~ ピリピリしてるやろ。リラックスせな。佐藤のいつもの絵にならんぞ~」
佐藤「じゃあコーヒーを―――」
コーヒーを用意する社長「ミサキへのホワイトデーは何か考えたか?」
佐藤「いえ―――まだ何も―――」
社長「まあミサキは佐藤があげるものはなんでも喜ぶやろな~」
社長は、佐藤がミサキのことをどう思っているのか、ミサキの話をして探りをいれる。
しかし佐藤の反応からはどう思っているのか分からずじまい。
社長(わっっっっっからんなぁ~ わからんわ~ コレ―――・・・・)
山岡のアジト
マツは、トイレで水を流しながら洋子と連絡をとる。
マツ「倉庫のドアの鍵は基本的にあけっぱなしや。ヨウコが来るのを待ってるニオイがする」
洋子「ナメられたものねぇ――― 今夜の9時前後でタイミングを見て私が倉庫に入る―――」
マツは、山岡がミサキをさらって佐藤明を誘い出す計画を立てたことは黙っていた「これが最後の連絡になるな―――」
洋子「え~ 倉庫でね―――」
マツは電話を切り、トイレから出る。
ハンモックで寝ている山岡「マツ―――ちょっと来い!」
アザミはビリヤードをやっている。ユーカリは、仲間へ電話しているスズムシの横で急かしている。
マツは山岡の側まで来ると、山岡は袋を差し出す「500万ほど入ってる―――娘になんか買ってやんな――― ちょっとした退職金だよ――― 引退するんだろが~ おまえがいなくなると不便だがな――― 約束だしな―――・・・・」
アザミ「もらっとけよ。よかったな―――」
スズムシは仲間に電話をかけるが誰も出てくれない。
ユーカリ「山岡さん――― コイツ ダメだわ。友達がいね―――よ! ミサキ攫うだけだろ――― 俺が行くよ―――コイツ連れて―――」
山岡「そのほうが確実かァ――― じゃあついでにマツをどっかの駅に下ろしてやれ」
ユーカリ「リョーカイ!」
山岡「二郎が引退して続いておまえか―――・・・・ 砂川には俺がバラして埋めた事にしといてやる。捜される心配もね―――だろ」
山岡はハンモックから下り、マツの肩を叩く「もう二度と会う事もね――な! 今後はカタギのしごとなりに つくだろうが―――どんな仕事も おまえには天国だろうよ~ ご苦労さん―――!」
戸惑うマツ。
アザミ「いいか――― もう戻ってくるなよ―――」
マツ「あ~ わかってる」(二郎を解放したって?)
ユーカリとスズムシと一緒に車に乗るマツ(本気で俺を解放する気なのか? いや・・・まだ目の前にユーカリがいる―――油断できん―――・・・ でもどっちにしろ―――・・・ 今夜ここでヨウコが一人になる―――)
感想
プロでも解けない男・・・・。
社長は社員の調子をちゃんとチェックしてる―――。
ミサキの様子もちゃんと見てたから、佐藤への気持ちも気づいたし―――。人を使う社長としてプロや―――。そしてオクトパスのロゴが入ったTシャツ―――。オクトパスのロゴが入ったTシャツを皆で着て、社員の結束を高めようって作戦か―――。色違いもある―――。
色々なボトムスに合わせられるように色違いも完備―――。でも佐藤はもちろん、亡くなった貝沼もミサキも着ていた時がなかったけど・・・・。それに貝沼がミサキを想っていたことには気づけなかったし・・・・。敏感なのか鈍感なのか・・・・。そんな社長は佐藤の気持ちは全然読み解け無い・・・・。佐藤はプロとして完璧―――。
感情を解かれぬ男・・・・。
この佐藤のニヤはなんや―――!
相手に合わせてとりあえずわろとけってことか~? 薄気味悪い―――! 朝8時に男二人がニヤニヤしてると思うとさらに気味悪いィ―――!!
佐藤は洋子と、”ふつう”の人として―――のリアクションの練習をした時も酷かったなぁ~
佐藤の感情が表情に現れたのはジャッカル富岡を見ているときだな~
この佐藤の感情表現から読み解くと―――山岡は脳の扁桃体がイカれて恐怖心が無くなったが、佐藤も何かの感情が欠落しているんだろうな―――サヴァン症候群の疑いがあるみたいだし―――。そこが暗殺者として強みでもあるが―――。それが無くなった時、佐藤は暗殺者として生きられなくなるかもしれないが―――ミサキの想いに気づき、自分なりの答えを出せる人間になるのかも―――。
札束さんがこのブログのこの記事にコメントしてくれまして―――抜粋すると「そこへ佐藤が、例の黒!!!の本職の仕事着で登場!!!」。言われて気づきました―――。
そう―――今回、佐藤がオクトパスに着てきた黒色の上着―――
これは佐藤が殺しの仕事をする時に決まって着ている上着―――。
太平市でも、小島のアパートを探る時、鉄工所や太平興信所に向かう時に着ている―――。
これを着てきたということは―――仕事のスイッチを入れてきたということ―――。おでこトントンで本気の仕事モードまではまだやっていないだろうが―――これは今日、この日に山岡とのことは決着するのか―――?
報いからは解かれない男・・・・。
誰とも連絡がとれないスズムシ・・・・。スズムシは普段の行いが悪いから誰とも連絡がつかないんだろう―――。仲間からは、スズムシは数日行方不明だったろうに・・・・。力で従えていた支配していた結果―――さらに力を持つ者に支配、従わせさせられる―――読み解くまでもなく、因果応報―――。
解かれる?男・・・・。
マツが洋子との連絡の時に、ミサキのことに触れなかったのは―――
マツは佐藤明に来てほしいからだろう―――。そのためには自分の娘の同じぐらいの年齢のミサキは、怖い目に会ってもいいってことか―――? これはマツに何かしらのバツが起こりそうな気がする―――。
山岡はマツを本当に引退させるつもりだったか―――? 解放された二郎は代わりに毒・D1のレシピを譲ったとはいえ、あのまま引退させてもらえた感じだった―――。アザミが言っていた―――
「山岡は社交辞令がない約束は守る人。」。今までの山岡の言動と行動から読み解くと―――マツをもし解放しないなら解放しないと率直に言っていただろう―――。マツは本当に解放されると思って間違いないだろう―――。となると今までのはマツの思い描いたものではなく、独り相撲となってしまうが―――洋子を巻き込んでしまったことで独り相撲ではなくなった・・・・。
解き放たれた男・・・・。
山岡は「マツに組長暗殺の罪を被せる」と言っていた―――。マツを犯人に仕立て、詰め寄ったら抵抗したので始末したとして―――それを砂川の手柄にすればさらに砂川の権力は増す―――。海老原が証拠を出せと言い出しそうだが、海老原は鑑識でもないし、砂川は他の幹部たちには根回しして味方に付けている―――力押しで押し通せる―――。砂川は、小島の時に海老原に勝手に始末されて強引に終わらされた―――
この「今回の件はもう終わりや!」をやり返したいだろう―――。砂川が今の野望に行き着いた原点がどこかと読み解くと―――砂川はここでバカにされたことで野望の心に火が点き、真黒組を乗っ取ることを決意した―――。
ほっとかれる女・・・・。
マツは解放されようがされまいが、このままでは倉庫で一人でアザミと山岡相手に戦わなくてはいけなくなる・・・・。佐藤は仕事が終わればすぐに帰ってくるだろうが、その時洋子はまだ家にいるんだろうか―――? 佐藤に復讐のことを隠すために、佐藤が帰ってくる時間は普段どおり家にいるかな―――? そうなると佐藤も話をするだろうが、止められるのか――――? 行かないとマツが始末されると思っているから、乗り込まないわけにはいかないか――――? 洋子単独で乗り込んだ場合、今回は銃を使うということで悲惨な結果になりそうだが・・・・。佐藤も来る場合だと勝機は見えてくるが・・・・。
ユーカリがミサキを攫いに動き出したが、どこで攫う気なんだ―――? 攫うためにオクトパスに乗り込んだりはしないだろうし、出勤か帰りの道で―――? 佐藤とばったり会うだろうか―――? 佐藤明とここで出逢えば―――佐藤明がボス直系と聞いて「本物はどっちか俺一人で証明してやる」と言っていたユーカリは、戦いたいだろう―――。それにメタ的に読み解くと―――見るとユーカリはどう見ても最初にヤラれる役―――。まずヤラれるのはユーカリ―――これは誰でも解かれる易しい問題―――。そして一緒にいたマツから洋子のことを聞いて、洋子を止められるのか―――それともすでに乗り込んだ洋子を追ってアジトに向かうのか―――。両親のことから解かれた洋子は、佐藤から説かれても止まるだろうか―――? 洋子を止める未来絵図を佐藤が描けていればいいんだが・・・・。
せっかく自由の身になれるのに
洋子に銃器を流してそれがバレて
山岡激怒でマツを殺害ですね。
おみそ様の仰る様に組長暗殺の
濡れ衣着せられて。
展開としてはユーカリを瞬殺(?)
した佐藤が「ヤバい!」と感じて
アジトに向かうんでしょうか?
佐藤が洋子を止めにアジトに行って、そのまま山岡達を倒してしまう展開になりそうですね。そうなったら後ろ盾を失った砂川は海老原か水野に消されて、砂川の乱は一気に収束しそうです。
かなり急展開になったと思ったら、タコ社長がゆったりコーヒー。ちょっと読者も一息。
そこへ佐藤が、例の黒!!!の本職の仕事着で登場!!!全身黒ではなくて上だけ黒。そして「ピリピリ」しています!!!微妙な焦りが言葉からにじみ出ています。
こんなことは1話から今まで、一度もなかった佐藤の精神状態です。いつも余裕のゆったり落ち着いた精神状態でその恐るべき実力の片鱗をみせつけてきましたが、今回は徹夜で睡眠も取らず、同じ組織の実力者と人質を取られての3対1の戦いになりそうです。
山籠りの時「睡眠は大事やぞ〜」みたいなこと言ってました。大事な睡眠とってないじゃん。
社長から上着脱いだらと言われて、脱がなかったが、何か本職の道具が隠されている予感。作者が読者に何か仕掛けていますな。半分黒っていうのが笑いを誘いつつ兄さん何をするつもりなんでしょう?まさか配達のついでに今回の事件解決しちゃったりして。。。
鉄工所に行った時、宇津帆の太平興信所に行った時に来ていた黒の上着ですね。気づきませんでした。記事に足させていただきます。
銃のことは、洋子が銃を持っていたから佐藤も銃を用意したんでしょうかね? 組織の者に銃なしで向かうには佐藤でも厳しいでしょう。鉄工所の時も相手がヤクザだけと予想していても銃を用意していたし。
ただ銃はあるもので改造した銃なので威力は弱い。そして相手の人数も多い。それでも勝って格の違いを見せるんでしょうか?
追加記事ありがとうございます。黒の仕事着に注目して漫画を見直すと、実は黒の上着は、結構普段からさりげなく登場していることが判明しました。
難しい間違い探しの問題をやるみたいで疲れましたが、本職プロモードの黒の上着と、左胸に白で「Marky」のロゴが入ってる2種類の黒上着が存在するようです。
急展開の中、興奮しながら186話を読んだせいか、仕事着で本気モードだ!!!と騒いでしまいましたが、凧揚げした時と同じコーディネートでした。
しかし同じ装いながら、何かピリピリとしたところがあるため本職モードの解釈は間違いないところだと思われます。
12巻199ページでは、黒上着を脱ぐと、ホルスターをして銃を携帯しているのが分かります。186話で社長から上着脱いだら?と2度も言われて拒否しているのは、ホルスターと銃を携帯しているためではなかろうか、と。
以前、鈴木にも「大丈夫、兄はあなたを殺さない」と洋子が言った様、に「大阪で殺しをすれば俺がお前らを殺す」と出発前にボスから言われていたのを二人は覚えているだろうから、今回はどういう戦い方をするのだろう。今のところ佐藤、洋子以外に殺しが出来るのはマツしかいないのだが、無事に解放されるとしたらそんなリスクは負わないだろうし。。。
マツさんは娘と同世代の洋子とミサキをこのまま見捨てるとは思えないんですよね~
娘にはお金を残して、その後二人を助けるために倉庫に戻ると思います
山岡たちもそれを読んでいて、アザミが「いいか、もう戻ってくるなよ」といったのは、「戻るなって言ったのに戻ってきちゃったからなあ~」と言いながらマツさんを殺すのでは?
次郎とマツは似ているようで違う
山岡と次郎は同じ組織で次郎になにかあっても口を割ることはないという信頼はあるだろうがマツは近い存在だが組織の人間ではないため完全に信用していない
マツにむけたキーワード
「もう二度と会う事もね――な!」
どんな仕事も おまえには「天国」だろうよ~ ご苦労さん―――
「いいか――― もう戻ってくるなよ―――」
まぁ十中八九消すための隠語だろう
なんなら次郎も生きている描写がないので消されている可能性すらある
二郎はファブルではありません。外部の殺し屋です。
ここ勘違いしてる方多いですよね。
第2巻から登場するマツだが、殺し屋なのを無理やり引退させられて、山岡の陰の手先として武器商人・死体処理・殺し屋紹介などをする便利屋をやっていたことが15巻で読者側に判明した。
小島・ウツボ・砂川クーデターとこれまでの事件すべてに何らかの関わりとさりげない波風を与えていたマツは、山岡にずーーっと調べ情報報告をしていたことになる。
佐藤の仮の職場の人間関係まで把握している山岡は、今回自ら事件を起こしているのだが、実際のところ、真の目的がよく分からない。それを知るために山岡の言葉動作一挙手一投足に読者の注目が集まる仕掛けとなっている。
読者は読者という立場で、この漫画の登場人物の一人として、目を凝らし耳を澄ませてよく考えながらこの漫画内で活動しなければ把握できない面白さがある。
過保護・ひきこもり・オタク・痴漢・ゆとりなどへの作者の攻撃が見て取れ、ヤンチャでイケイケな若者に共感と愛情がありそうな感じで、「力のない奴ほど偽善者」と救いのない言葉を読者にかますチョンボも見受けられるが、さてさて、この先どうなっちまうんでしょうか?漫画を超えた偉大な作品になることを望むが。。。ちょっとこれは大き過ぎるが、さてさて。。。
毎回じっくり楽しみに読ませてもらってます、コメント2回目です。初めのころから疑問に思ってたのですが、洋子は監視カメラには気付いてないのでしょうか?
洋子は恐らく全く気付いてないでしょう。
隠しカメラに気付けるかどうかが、この漫画内での強さの目安・指標となっているといえるでしょう。強者の基本能力らしく描かれています。
佐藤アキラや山岡レベルだと、隠しカメラにすぐ気付いてしまう。
更には、相手の強さをすぐ見抜けるか、もしくは自分の強さを隠せるか、が更なる強者を測る目安指標となっているようです。
例えば車椅子少女事件の時、鈴木はアキラと初対面して、ただの変わり者の「変態」とみなしただけ。
ウツボもアキラと初対面で、「ネジが一本抜けてるが良い奴」と、何の警戒もしていませんでした。のちファブルと分かって、最強殺し屋の気配を消していたアキラの底知れない力量に、圧倒的なレベルの違いを悟るのでした。
次に登場した、アキラの組織に属していない、外注といわれる二郎は違っていました。
「外注」なのに、アキラが偶然その姿を見かけて、「組織の者だ」と判断したくらいの人物。
二郎もアキラをちょっと見ただけで、その実力を感じ取って一瞬で姿を消した。二郎は毒殺だけではなく、基本を身につけた相当の強者であったろうと今では推測できる。
マツは山岡に常に直立不動か正座でびびりながら対面するが、二郎は山岡を「茶化す」ことが出来たのである。