武闘会の景品になってしまった勝次を救うため、明は武闘会に参戦。
その武闘会には姑獲鳥も参戦していた。
明と姑獲鳥は準決勝まで駒を進めた。
あらすじ
控室
控室では明は一人、座って周りに威圧感を出していた。
吸血鬼達も近寄れずにいたが、一人の吸血鬼が近寄ってきた。
吸血鬼「貴様か、ん? 姑獲鳥様に盾突いた狐とかってバカは」
明は返事をしない。
吸血鬼「返事はどうした 返事は!! ああああ!?」
明は一瞬の内に吸血鬼を切り刻んでしまった。
周りの吸血鬼達は怯える。
明「殺す・・・ 姑獲鳥・・・殺す・・・・」
姑獲鳥の控室
姑獲鳥の控室では、座っている姑獲鳥の周りに吸血鬼達が拝んでいた。
姑獲鳥は狐への闘志を燃やしていた「次の戦いなどどうでもいい。狐だ。早くあの狐と刃を交わしたい。今はそれだけが私の楽しみだ」
観客席
観客席の後にいる鮫島、ユカポン、ネズミ、左吉。
鮫島は「姑獲鳥の控室に行って弱点を探ってくる」と言って一人で奥へと進んでいく。
が、道に迷ってしまい、ある一室で写真を拝んでいる吸血鬼達を発見した。
吸血鬼達「姑獲鳥様ァ」「姑獲鳥様ァァ」
鮫島「! なんだコイツら 祈ってんぞ。それに何だ。崇めている この写真、ガリガリで全然姑獲鳥じゃねェじゃんか」
部屋の中の吸血鬼達は鮫島のほうに振り向く。
鮫島は吸血鬼のフリをして、事情を聞く。
吸血鬼「これが昔の人間だった頃の姑獲鳥様じゃ」
姑獲鳥は人間の時は病弱で痩せ細っていて、いじめられていた。強くなりたいと願った姑獲鳥は、吸血鬼化で身体が丈夫になり、身体を鍛えて強さを求めた。そしてアマルガムとなり、雅の息子と呼ばれるまでになった。
吸血鬼「もはや あの人は俺たち吸血鬼の憧れだよ。今でもまだ強さへの執着がすごくて、常に強い者と戦いたくて仕方ないらしいんだ。俺たちはそんな姑獲鳥様の活躍にあやかりたくて、昔のあの人の写真に祈ってるんだよ」
それを聞いた鮫島は観客席へと戻り始めた「強さへの執念か。フンお前がなぜ慕われるのか わかった気がするよ。だが俺は人間だ。明の勝利を信じている一人の人間だ。すまんが姑獲鳥、明にスパッとブッ殺されてくれ」
鮫島はネズミ達のところに戻った。
明、姑獲鳥共に、準決勝を軽々突破した。
鮫島「二人共勝った・・・・ ついに決勝だ・・・・」
感想
片腕っ!!
この民衆の心を摑まえるんじゃ!!
姑獲鳥はいじめられっ子だった! でも強くなっちまっても誰かをいじめることもなく、強さを求めるだけの男らしい奴じゃねェか。自然と周りから崇められちまうのがわかる。
この笑顔! これは嘘のねェ笑顔だ! 自然と内面から出てくる笑顔だ!
他にも吸血鬼から崇められていたアマルガムはいたが…
金剛は自分から崇めよと言ってやがる! しかも金剛は戦いの最中に体力回復するために吸血鬼をボリボリ喰ってたもんなァ…
コイツが周囲の反応
見ての通り
格の違いってやつだ
この彼岸島の世界では”片腕”より”息子”のほうが格上なのかァ?
お前がなぜ慕われるか
なぜサインを求められるか
わかった気がするよ
控室で待機していても…
姑獲鳥は吸血鬼達から崇められて…
明は吸血鬼に八つ当たり…
明は刀を持っているのに素手で向かってきた奴を細切れに! 丸腰相手に一瞬で8回も斬ってやがる! 容赦がねェ!! だが考えていることは、人質の勝次のことじゃなく姑獲鳥を倒すことしか考えてねェ! 明は力で周りを威圧し、誰も寄ってこず… 姑獲鳥は力を弱い者には無闇に向けずに尊敬され周りに人が集まってくる…
姑獲鳥の話をしているとヌッと出てきて語り始めやがる信者までいやがる!
本人がいないところで褒めるなんて本物じゃねェか!
これじゃ明と姑獲鳥、どっちが漫画の主人公か分からねェ!
明にもファンが一人いるようだが…
「生きているうちにサインでももらおうかと思ったけど…」。生きているうちとか、負けると決めつけてやがる! コイツはファンでもなんでもねェ!
コイツがコレクター
見ての通り
死んだら価値が上がると知っている奴だ
すまない
ちょっとバックボーンがほしくて
鮫島は姑獲鳥の弱点を探ろうと控室に向かうが、辿り着けねェで「姑獲鳥が元は病弱だったが、強さに執着して強くなった」と情報を得ただけで帰ってきやがった! 道に迷って目的達成できずに帰ってくるなんて血迷いやがって。その癖、帰り道では「明の勝利を信じている一人の人間だ」とかカッコつけやがって!
このハゲが役立たずじゃねェか! ネズミはまだしも、女子供を危険に晒しやがって! 主人公側が主人公らしくしてねェ!
やめんか
それには訳があるんじゃ
このまま明と姑獲鳥が戦うと、ただの強敵との戦いだけになっちまう。姑獲鳥の背景を見せて、キャラに深みをもたせて戦いをより面白くしようという試みか! さらに戦いの最中に入れ込まずに、事前に見せて戦い中はスピーディに! このハゲ、読者には敵キャラの背景をお披露目するという役に立つ情報を得やがってやるじゃねェか!
すまんが対戦相手
スパッとぶっ飛ばされてくれ
今までトーナメントと言いながら明と姑獲鳥以外は名もなき吸血鬼、アマルガムが出てきて、大した活躍もしねェままヤラれちまってきたが… 準決勝まで来ても一瞬で終わりやがった! それぞれ1コマで終わりやがった! トーナメント中、明が戦いの中で新たな力や技を身につけるだとか、姑獲鳥の戦いを見て弱点を見つけるだとか一切ねェ!
先生ェ「申し訳ねェ
なんの役に立つ情報も
描けなかった
トーナメントだった」