組織に追われる事になった山岡が姿を消し、佐藤達は山岡の襲撃を警戒。
山岡の死のリストに載っているオクトパスの社長を守るために、アザミはオクトパスに入社。
浜田組長暗殺の真相を知った海老原は水野の呼び出しをクロに命令した。
あらすじ
倉庫
倉庫では、海老原とマツがテーブルを挟んで座り、海老原の後ろにクロが立ち、スズムシはカウンターの中で立っていた。
クロは水野に電話で呼び出そうとするが出ない。
クロ「水野さん出ないです。留守電にもならないです―――めずらしいですね。どうしましょ―――・・・」
マツ「直接 砂川に連絡しては―――」
海老原「アカン――― アイツは鼻が利く――― 砂川と水野はこっちで処分する――― それよりおまえの事や――― 娘を人質に脅されてたやら こっちの知ったこっちゃない――― ただ親父に毒を盛った”二郎”って奴の顔を知ってるのは おまえだけや――― 二郎を捜せ! 1週間やる―――」
マツ「それで命を助けてやるって?」
海老原「あ―――拷問もなしや。クロとそのガキ(スズムシ)も助手で連れてけ―――」
マツ「二郎はプロよ~ 簡単にはいかない・・・ もし見つからなかったら?」
海老原「おまえを捜す事になる―――こっちだってプロやからな―――」
オクトパス
社長「寝る部屋はここ―――!」
アザミ「ありがとうございます―――」
アザミは2階の一室を寝室として与えられた。
社長「でも一ヶ月だけやぞォ~・・・」
アザミ「心得ております。家を探します―――」
社長「佐藤の友達じゃなかったら―――断ってる話しやで~」
アザミ「佐藤くん、ずいぶん信用を得たんですね」
社長「信用ってより―――あいつはもうオレの身内や思ってるからな~」
社長「まあ仕事は少しずつ覚えたらいい―――」
アザミ「はい――― 頑張って良い仕事をします―――!!」
どこかのホテル
電話をしている砂川「やっぱりそっちに連絡あったか―――・・・・ 落ち着け水野―――! こっちで対応するから電話には出るな あとで連絡する!」
部屋のベッドでは山岡が寝っ転がってハンバーガーを食べていた。
砂川「やっぱり海老原が嗅ぎつけたみたいやぞ――― どうなってるんや この流れは? 想定内やろな~ 組に追われるハメになってきてるねんぞ~」
山岡「俺もボスに追われるハメになった――― 一緒だなぁ~」
砂川「はぁ~!? 頭おかしいやろ!? 現状をあんた、わかってるのか・・・? ここもすぐに組にバレるぞ!」
山岡「すぐって―――どれくらいでバレる?」
砂川「このホテルは俺の名義じゃないが―――二日もかからんやろ!」
山岡「じゃあ今夜はまだゆっくりできるな――― これからの策を練ろうじゃねぇ~か~」
砂川「あんたのイカれた楽しみにつき合うヒマはないぞォ~!!」
ハンバーガーを食べ終わった山岡は、布団を被り、頭だけ出した状態になる「なんだよ・・・・ ビビってんのか? 楽しめよ~」
砂川「海に飛び込んだから着替え持って迎えにきてくれって―――・・・・ その連絡きた瞬間から―――嫌な予感はしてたんや~」
山岡「かしこいじゃねぇか―――」
その言葉を聞いた砂川は懐に手を入れた瞬間、山岡は布団越しに銃を撃つ。
山岡が放った銃弾は、砂川の首に命中した。
砂川は懐から取り出した銃を床に落とす。
山岡「プロの俺に銃を向けちゃダメだろ~ 砂川くん――― 最後の一発、残しといて よかったよォ―――」
床に転がった銃に手を伸ばした砂川だが、銃の上に布団を掛けられてしまった。
山岡「その傷じゃ もう助からない――― 最後の言葉はないか? 人生最後の言葉は―――? 頼むから命乞いはやめてくれ―――」
倒れる砂川「お・・・・オレ・・・の・・・・」
山岡「オレの?」
砂川はもう言葉を発しない。
山岡「え? 死んだのか・・・ ウソだろ?」
山岡は砂川の顔を軽く叩くが反応無し。
山岡「オイ!気になるじゃねえか――― 俺の――― なんだよ! お―――いッ!」
感想
まだボスとは友達ではない男・・・・。
海老原にとって、友とまではいかなくとも知り合いであったマツ―――。一週間の猶予が与えられた―――。二郎を見つければチャラに―――。二郎を見つけられるかな―――? 引退して田舎で暮らすってことをマツが知っていれば、捜すのは都会じゃなくて田舎と判断できるが―――。二郎が部屋の中でもテントとハンモックを使っていた事で、キャンプ好き―――と推測できれば、取っ掛かりとなるかな―――?
海老原が二郎捜索にクロをつけたのは、マツが逃げないための監視役でもあるんだろうが―――クロはプロとの仕事と言う事で、調子に乗りそうで心配・・・・。組長を直接殺った相手だからそこは気を引き締めて、大丈夫か―――? ここで冷静に動ければプロとして多少の見込みはあると思えるが・・・・。たまにはクロがオチ要員ではなく、読者の想定外の活躍をするところも見てみたいなぁ―――。これでマツ、クロ、スズムシは太平市から離れて、山岡から遠ざかることになるので身の安全は確保できるだろう―――。
海老原の采配は組長として―――合格―――! でもこの状況で海老原はボディガードは要らないのか―――? 高橋でもつけるのか―――? 盾にはなるだろうが―――・・・・。
友達以上だった男・・・・。
使える部屋を案内してもらった浅見進ことアザミ―――アザミも本名じゃないけど―――。
社長とペアルックやんけ~。これから一緒に住む二人がペアルック~・・・。し、信用を得るために揃えた・・・んだよなぁ~? まぁ社長は―――似たような顔をしているマツのように―――どこかに別れた嫁や子供がいそうな感じはするが―――。情が厚く人に優しい社長に、今まで惹かれる人が居なかったほうがおかしいし―――。
佐藤を身内だと思っている社長の言葉を聞いたアザミ「頑張って良い仕事をします―――!!」
浅見進の設定は天涯孤独の身だが、アザミ自身も頼りになる知人は山岡とユーカリぐらいしかいないだろう―――。同じ組織の者である佐藤が、身内だとまで言われるほど気に入ってくれている―――。佐藤や洋子が気にかけているミサキと社長―――。ここまでの関係を築いていたのはアザミの想定外だったか―――? 「頑張って良い仕事をします―――!!」は社長を守る仕事をやりとげようと固く決意した―――? 佐藤のせいで「社長を守る」以外にも仕事を増やされたけど―――。
野心が友達の男・・・・。
山岡は砂川のところか―――。まぁ太平市には砂川か水野ぐらいしか知り合いいないしな―――。弱っている時に、脅した水野のとこに転がり込むのは出来ないし―――。
山岡のセリフ「おまえが立ってたらオレがなんかエラそうにしてるみてえだろ」
を言う間も無く―――砂川が死んでしまったか―――。山岡がこのセリフを言わなかったのは、そこまでの余裕は無くなってきているのかな―――?
想定外のほうがオモシロイと言ってても、もう後が無くなってきている―――。
山岡の死のリストの最初の犠牲者は砂川―――。砂川もプロ相手に両手が見えていない状況で銃を向けるのは―――・・・・。殺気を出した瞬間に殺られてしまった―――。海老原だったら、直接自分のところじゃなく、まずは水野に連絡がいくと鼻を利かせて想定内だった―――が、山岡の前ではかしこくなかった―――。いざという時は冷静に考えられない砂川はここまでか―――。そう考えると―――恐怖を感じない、つまり焦ってミスる事がない山岡や、殺気も気配も消せたりコントロール出来る佐藤は暗殺者として相当な素質を持っている―――。
まぁ砂川は、山岡と手を組んで海老原を消して真黒組を乗っ取ったとしても、ファブルが敵なのは変わらないからもう詰んでいた―――・・・・。そもそも親殺しをしたんだからその結果は、組の頂点に立つか、消されるかのどちらかしかないと砂川の想定内でもあっただろうが―――・・・・。それでも実行した砂川の最後の言葉は「オレの―――」。最後まで”自分の”ことしか考えていない―――。でも最後まで言わなかったのは、山岡を悔しがらせるための最後の抵抗もあったんだろうか―――? とにかく―――邪魔になる者を消して自分の欲望のままに突き進んでいたら、元とはいえファブル(寓話)に消されてしまった―――・・・・。
依存が友達の男・・・・。
砂川「コスプレでもして―――待機しとけや―――」って―――コスプレは目的じゃないだろう―――。おまえも頭がおかしいやろ~。水野のコスプレは、刺激を求めてのコスプレだろう―――。洞察力があった砂川でもこういうところは抜けている―――髪も抜けているけどぉ~。
水野は砂川と連絡が取れなくなってどうするか―――? 海老原に砂川から脅されているのを打ち明けず―――ライバル視していた砂川の軍門に下り配下に入ったのに―――砂川が居なくなったので海老原に付きます―――? コスプレをするノリで立場をコロコロ変えていたら―――・・・・。恐怖心が無い殺し屋の山岡さんでも引くほどの変態が、これ以上立場を変態したらもう行く所は無いなぁ―――・・・。そんなことをしていたらファブルがくるぞ~ってなって元ファブルの山岡が来たりして~。山岡が今度は水野のトコに転がり込んだり、水野のところに話をしに向かう海老原を待ち伏せしたりするのも無い話ではない―――。
好奇心が友達の男・・・・。
案の定、組織から追われる身になっても恐怖を感じず、それどころか楽しんでいる~。快楽を求める男という意味では水野と同じなんだが・・・・恐怖心が無いのと殺し屋としての腕があるだけで厄介な奴になってしまった―――。この後、山岡は砂川の携帯で水野に連絡する―――? 水野は海老原も狙っている―――。どっちが先に水野と接触できるか、水野争奪戦になるのか―――?
ヤクザと殺し屋がこんなのを求めて争奪戦が起こるのは想定外・・・・・。
友達から想定・・・・。
友達とまではいかなくとも、海老原とマツは裏社会での仕事関係―――
佐藤と社長は友達以上の信頼関係―――
山岡と砂川は野望を達成するための危うい関係―――。
その結果、海老原は納期を示し―――社長は佐藤を信頼して頼みを聞き―――山岡と砂川は、属していた組織に追われ、殺し合いになり、砂川が消された―――それぞれの関係を考えると想定内の出来事―――。寓話のようにいくと―――仕事を守って二郎を海老原に納入すればマツは無事に―――信頼を大事にした社長は無事で済み―――野望に溺れる山岡は悲惨な目に会うが―――想定外の事は起こってしまうのか―――?
おみそさま
いつも楽しく拝見しています。
まさか砂川が山岡に殺されるとは想定していませんでした。
てっきり海老原にケジメ取らされると思ってたんですが。
先は長そうですが毎週楽しみです。
マツの延命は想像できたが、砂川がこの段階で消されるとは想定外だった。
残るは気になる水野、山岡としょうがなくタッグを組むのか?
「太平市の平和は俺が守る」
水野が消えてクロが若頭?
まさかの砂川退場──
こうなってくると、海老原は何がなんでも山岡を殺りにいくだろうなー
アキラは拘束目的、海老原は仇討ち目的、あるのか?対山岡の共闘は────
山岡面白いな
オイ!気になるじゃねえか?
ってソコかよw
「佐藤くんずいぶん信用を得たんですね」のアザミさんの目が
恐いんですけどもぉー
一般人に受け入れられてる佐藤兄に感心してるなら安心ですが
もしやアザミさん悪い人でした、とかにならないかちょっとドキドキです
ザファブルファンになってからというもの赤子でも疑えな今日この頃です
個人的に、砂川リタイア1号は全く考えてなかったー
それだけに、今後の展開予想が楽しすぎますですー
最強最悪の敵、山岡の恐ろしさを表現するためには──
あと三人はころされなければならないだろうな──
誰と誰と 誰?
アザミ:「佐藤くん ずいぶん信用を得たんですね」
の真意は・・・
(やはりアキラ恐るべし・・・強さをまるで感じさせない最高傑作の殺し屋であることは実感したが、よくぞここまで気配を消して一般人の心の中にまで紛れ込めたものだ・・・)
だったのかも知れない。
プロ ーー
そう思ったんでしょうね
なぜこんな怪人(山岡)が組織の幹部になれたのか? この先きっと種明かしがあるのでしょうね。
砂川の銃あるから山岡はどう動くのかー
楽しみですな!
砂川のラストは「俺の夢がこんな所で終わるとは、無念」と予想
そんな感じでしょうねー
だけど、もっと怖がらせて海老原にやられて欲しかったですね──
山岡の次の手は──
砂川スマホから水野にバックコール、水野を脅して海老原を誘き寄せる。
海老原の急な動きに、勘の良いアキラが気付き陰のサポートに乗り出す────
とか?
最後、山岡は海老原に欠落した恐怖心をたっぷりと味合わされた後に殺されるのではないでしょうか?
ヤクザの親分を殺した落とし前をきっちりと付けられるような気がします。
山岡が海老原にコンタクトした事から、海老原はボスにコンタクト取るでしょう。ボスの出方に注目します。