【ザ・ファブル】220話「疲れた男・・・・。」牙を抜かれた殺し屋・・・・。

マツの秘密の墓場で山岡が襲撃。
ユーカリが機転を利かせて、山岡側の人間として振る舞い、GPSで追跡できるようになった。

あらすじ

オクトパス

社長とアザミの帰りを待っている佐藤とミサキ。

佐藤に洋子から電話があり、現状報告。

佐藤「他は無事なのか―――」

洋子「スズムシって子が死んだ―――・・・」

佐藤「・・・　そうか・・・・　わかった・・・　クロちゃんとマツさんをたのむ―――」

ミサキ「社長―――帰ってきた・・・・」

玄関で出迎えるミサキ「社長ォ―――」。

社長「あれ？　なんでおるねんミサキ―――」

ミサキ「その・・・カレーを作りすぎたので・・・アレですよ」

社長「こっちはテレビのリモコンの電池がとうとう・・・・　ホナすぐそこでアザミに会って―――・・・・」

社長の後ろに続いて入ってきたアザミ「冷えるので―――　ホットレモンを買いに―――・・・」

石原歯科

洋子が撃たれたクロを連れてきていた。

待っていた海老原がクロに肩を貸して奥へ連れて行く。

海老原「ヨウコ―――　少し休んでいけ」

洋子は独り言のようにつぶやく「マツさん迎えに行かなきゃ」

奥にいた歯医者に向かって海老原「コイツをたのむ―――」

クロ「たのむってここ歯医者やん！」

歯医者「歯医者も医者やがな～」

歯医者「ユウタ―――　麻酔の用意をたのむ―――！」

助手のユウタ「撃たれたっってぇ―――？」

振り返って入り口にいた洋子に海老原「ここな～　俺の同級生がやってる・・・・」

しかし洋子の姿は無く、待合室の椅子には、海老原が洋子に渡した銃が置かれてあった。

海老原は痛いと騒ぐクロを殴りつけ「次、いたいとかぬかしたら　その歯ぁ全部抜いてもらうぞ～」

クロ「・・・・　はい・・・」

海老原は待合室の椅子に座って待つ。

クロは「ん゛～っ」と叫ぶのを堪えて治療を受ける。

山奥

山奥のマツの秘密の墓場では、マツが砂川・水野・スズムシの3人の墓穴を掘って埋めていた。

マツ（なんで―――・・・　なんで涙が止まらない・・・・　心が壊れていきそうだ―――・・・）

マツは埋め終わり、掘り返してしまう野犬避けのカプサイシンを撒き出すと、洋子が車で迎えに来た。

洋子「マツさん・・・　少し休も・・・」

マツ「あ―――　ちょっと疲れたね・・・」

オクトパス

ミサキは社長に酒を飲ませ、2階のベッドに眠りつかせた。

1階に降りてきたミサキ「社長寝たよ―――」

1回では佐藤とアザミが作戦を練っていた。

アザミ「これがユーカリのGPSだ・・・　今　山岡はユーカリと一緒なら繁華街のホテルにいる―――　このホテルは何階建てだ？」

スマホで調べた佐藤「6階―――・・・」

アザミ「場所はわかっても部屋までは特定できないな・・・・　出てくる所を待ちぶせするか・・・・」

佐藤「いや繁華街じゃ闘えない―――・・・　もうこれ以上　死人は出したくない。まずはボスと連絡を取る―――」

感想

後ろに張り付かれた男・・・・。

山岡は「バイクで来た」っ言ってたが―――

原付きやんけ―――。バイクやけど～。 まぁ大型バイクは目に付きやすい―――。音も大きい―――。持ち主もすぐ警察に連絡するだろう―――。このスクーター『ビーノ』だと目立ちにくい―――。知恵と工夫で考えている―――。でもノーヘルとニケツで捕まるぞぉ～。

今は山岡がハンドルを握っているが、ユーカリはいつハンドルを握れるのか―――。ハンドルを奪うタイミングもミスってしまうと大事故になって犠牲者が出てしまう―――・・・。恐怖心が無い男を上手にコントロールできるんだろうか―――？

嘘をつかれた男・・・・。

着込んだ社長が「さぶー」って言ってんのにアザミは―――

「 冷えるので」って半袖やろお前―――！　 長袖着ろよ―――。それに実際はシャワー2分だが、社長には風呂上がりっていう設定だっただろ―――。風呂上がりに冷えるから、3月の夜なのに半袖でホットレモンを買いに外に出た～？　穴だらけやん・・・・。洋子やユーカリはこういう時の誤魔化し方は上手かったが、アザミは佐藤と同じ”実行員”だから言い訳が下手なのか～？　こんな説得力ない言い訳で社長は納得したのか～？

歯医者が手当担当に就かれた男・・・・。

映画などでは裏社会の人間が密かに治療してもらう所があるが―――真黒組は歯医者か・・・。

でも歯医者も麻酔はあるし、レントゲン（歯の部分だけだから小さいが）もあるから、歯医者に知識があれば知恵と工夫でいける―――のか？　手際を見るとこの傷には歯が立たないとはなりそうにない―――。でもここは痛いと手を上げても無視されそうや―――・・・。

石原歯科といえば―――
佐藤がユーカリに捕まって倉庫までの道中で『石原歯科』の看板を見つけて石原と名乗ったが―――

ここの看板を出していた『石原歯科』か―――。

ひとまず落ち着かれた男・・・・。

治療中のクロが「いたい」と騒ぐ中―――洋子は海老原から預かったリボルバー、レンコンを置いてマツを迎えに行った―――。そのレンコンを発見した海老原―――。 洋子が丸腰になった不安―――でも銃を手放したから積極的に前には出ないだろう、洋子はもう人殺しにはならないという安堵感―――。 海老原は複雑な気持ちだろう―――・・・。

先代の浜田組長が亡くなって、そこから色々起こってお疲れ気味か―――。山岡に会って撃たれたが、生き残って声を出せるほど元気なクロの声を聞いて―――叫び声だったとしても、海老原には心地よかったりするんだろうか―――？　さすがに「いたいいたい」と騒がれるのは癪に障ったようだが―――・・・・。

疲れた人達・・・・。

砂川達を埋めているマツは涙が止まらない―――。もう疲れたんだろう―――。娘を人質にとられ、ずっと張り詰めていた緊張感―――。今までは娘のためにとがんばれた部分もあったんだろう―――。今は自分の身を守らなくてはいけない―――。そこに自分では到底敵わない相手・ファブルが複数出てきて・・・・。娘をダブらせてしまう洋子も出てきて・・・・。 疲れたんだろう―――。娘との”ふつう”の暮らしを想像するようになって、それが目の前までやってきて―――その”ふつう”の生活の時の意識の持ち方が心に入り込んできたからこそ、ふつうの人の心を取り戻しそうになっているからこそ、今やっていることとのギャップに心が痛むのだろう―――。ただ、二郎を見つけるまで休めないが―――。クロは動けなくなったし、スズムシは死んだし、一人で捜すのか―――？　洋子と二人で捜すか―――？　京都まで山岡は追ってこないだろうし―――。

そんなマツに 洋子「マツさん・・・　少し休も・・・」
洋子は親の仇を追い続け、ようやく見つけたが―――。 ユーカリが身体を張ってまで人殺しになるのを止めてくれた・・・。そこまでして庇ってくれた―――。引き金を引けなかったこともあり、自分はそのラインは超えられないと感じたんだろう―――。命の大切さを捨てきれない洋子なら、なおさら命を張って庇ってくれたことを重く受け取るだろう―――。

マツはこの件が終わった後、引退する予定だが―――洋子はどうするんだろう―――？　幼少から受けたボスの訓練は、生半可では無いはず―――。厳しい訓練を終えた洋子でも、未だに両親のことを思い出すと泣いてしまう―――。訓練を乗り越えられたのは自分の手で親の仇を、山岡を討ちたかったからだろう―――。その気持ちが無くなった今、牙を抜かれた状態でまた組織に戻るんだろうか―――？　それとも組織を抜ける―――？

酒に取り憑かれた男・・・・。

ページを捲ったらマツが「酒を」と言っていて洋子が飲ませたのか―――？

と思ったが田高田社長か―――。社長とマツの顔は似ている―――。マツは左目が山岡に殺られて瞼が下りている―――そこが見分けるポイント―――。

両目が開く社長は、寝る前まで毎回酒を要求すんのか～？　酒には目がない社長は、 今は独り身だが―――これが原因で付き合った人、もしかするといたかもしれない奥さんとも別れたりしたんだろうな・・・・。

社長はこのまま真実を知らないまま終わるだろうか―――？　真実を知ったらさらに酒が手放せそうにない―――・・・・。

“ふつう”の生活に浸かれた？男・・・・。

山岡は繁華街のホテルにいると分かった佐藤は、ボスに連絡か―――。
佐藤「もうこれ以上、死人は出したくない。まずはボスと連絡を取る―――」
ボスに連絡を取る理由は殺しの解禁をしてほしいからなのか―――。「死人は出したくない」という言葉に、山岡も含まれているんだろうか―――？　もし山岡も含まれているなら・・・休暇を取る前の佐藤にとって、”殺し”とはただの仕事だった―――。命というものを考えたことが無かった―――。山岡も含めて、殺しをしたくないと心境の変化が起こったのなら・・・・。

ボスはアザミのことはどう思ってるんだろう―――？　アザミも佐藤と同じタイプだと思うが、これが終わったらまた中国などに送り込むのか―――？　アザミも一般社会に戻れるなら戻してやりたいから「山岡を殺さずに捉えろ」と命令したのか―――？

ボスが出す答えはどうなるんだろう―――。佐藤を休暇に出した目的は「佐藤の殺しのスキルを落として”ふつう”の人間になるのなら一般社会に戻したい」だった―――。海老原に直々に会いに行って言った言葉だから本当なんだろう―――。なのにここで殺しをOKにすれば台無しになってしまう―――。まずは佐藤の答え―――佐藤がどうしたいのかを聞いてからか―――？　佐藤が殺しの許可を求めてきたら、処分―――？　別の答えが来たら、成果が出たとして保留―――？

佐藤は牙を抜かれた獣になってしまったのか―――？　それとも守る者のために牙を剥くのか―――？