年末の太平市。
真黒組の砂川がクーデターを実行しようとしていた。
浜田組長から真黒組で受け継いできた銃『ルガーP08』を組み立ててくれと依頼された洋子。
あらすじ
洋子の家
銃を組み立てた洋子「できたぁ~」
そこへタイミング良く、佐藤とクロが入ってくる。
クロは銃を受け取ろうと来たのだが、「銃はまだ仮組みなので返せない」と洋子に言われる。
佐藤が銃を手に取り「よく組めたな―――。俺にはこういう能力はない―――」
その言葉に反応する洋子「戦うだけ・・・ 言っとくけどアタシも戦えるのよ。それなりに~」
佐藤と口論になり、屋上で手合わせすることに。(勿論、クロは付いていく)
洋子に持ってこさせた口紅を中指の腹に塗る佐藤「銃とか使わない時、俺は首を狙う。指に塗った口紅がおまえの首についたら終わりだ――― 6秒だ――― 10秒もったらおまえの勝ちでいい―――」
洋子「じゃあアタシにも口紅ちょうだい――― 10秒もったらとかじゃなく―――・・・・ アタシは明確な勝ちがほしいの~ 6秒よ―――」
手加減はできないぞと佐藤は警告し、お互いゆっくり近寄っていく。
佐藤「俺を見るな――― 目線は他に――― 自分の間合いに入ったら即攻撃―――」
洋子「わかってるわよッ!」
クロ「準備運動も構えもない・・・・ これが殺し屋のスパーリング・・・?」
普通に歩いて近寄り、間合いに入った二人。
プロの殺し屋二人が動きだす!
感想
恐怖心vs.好奇心のクロ・・・・。
怖いな~ 殺しのプロが傍で「どっちが上か」で口喧嘩を始めると~。クロもビビって最初は止めようとしたけど、好奇心が圧勝して観戦―――。まさにプラチナチケットだろう―――。でもクロは準備運動とか構えとか言い出したり・・・・まだまだプロへは程遠い・・・・。観戦しているお客さん状態・・・・。クロが殺し屋に成りたがっている事を心配していた組長と若頭にとって、何も問題無さそうだな~。真黒組にとっては親心の勝ち―――。
身体vs.意地の洋子・・・・。
銃を組み立てるのは「パズルと一緒―――」。洋子は順序よく組み立てていく事が出来る―――。理屈で考えられる洋子でも佐藤に「100倍強い」と言われたのは我慢出来なかったか・・・・。
このやり取りは軽いツッコミだと思ってたが・・・・ 洋子は根に持つタイプか―――? それとも記憶力が良いから忘れられないのか―――?
そして洋子も口紅を要求して6秒宣言―――! やる気満々―――。洋子は力が無いぶん、パズルを組むみたいに関節を決めたりするんだろうか~? それとも鈴木の時みたいに身体の急所へ打撃の連打か~? あの時の鈴木は洋子を舐めていた部分もあったしなぁ~。今の佐藤も舐めている、もしくは手加減しようとして全力では無いだろうから隙があるっちゃあるけど・・・・。
洋子は身体に傷が出来ても、傷ついたプライドを治す事を優先―――。
妹の身体vs.素性の佐藤・・・・。
喧嘩売られた佐藤もけっこうあっさりと受けたなぁ~。佐藤も退屈だったりしたんだろうか~? 初めてのクリスマス会では満たされなかったのか~? それとも『ボスに物心ついた時から教えてもらった戦いの教え』で負けたくはなかったのか―――? 洋子もボスに教えてもらったとはいえ、佐藤は子供の頃から教えてもらって、ボスの事は父親みたいに思っているだろう―――。「俺はボスの一番弟子!」みたいな何かに執着する気持ちはあるんだろうか―――?
佐藤のこの表情―――。そこは譲りたくないって思いが見える―――。物心ついたときから殺しの世界に生きていた佐藤が、一般社会と触れ合って「自分から暗殺の技術をとったら何も残らないのではないか?」という気持ちが芽生えてたりする―――?
佐藤「銃とか使わない時は首を狙う」
1話でターゲットを指に嵌めた刃物で切りつけた時
確かに首を攻撃している―――。
他にも素手で戦った時―――大阪までのサービスエリアで会った車上荒らしや、海老原に無理やり戦わされた元プロレスラーを相手にした時、鉄工所でミサキを味見しようとした砂川の手下の坊主頭を攻撃した時―――手加減していたとはいえ確かに首を攻撃していた―――。
急所を攻撃するのが基本なんだろうな―――。喉元を叩かれるといくら鍛えていても咽るだろう―――。鍛えているヤツ相手に首を攻撃するのは難しいが、それをやるための手順や手口を何パターンも持っているんだろう―――。もちろん、洋子も鈴木相手に急所を攻撃していたしその術はもっている―――。スポーツじゃない、暗殺術で戦った時―――急所への攻撃だから、手加減しても怪我は免れないと言う事か・・・・。
佐藤は、洋子の身体を傷つける事になろうとも「自分が上」と証明したかったんだろうか―――? 自分のアイデンティティを守るほうが勝ったか―――。
野望vs.好奇心の山岡・・・・。
この二人の対決を山岡は見ていたりするんだろうか―――? もし観察していたら二人は山岡の視線を感じる―――? それとも山岡のほうが格上で、佐藤兄妹に気付かれずに観察していたりするんだろうか―――? 面白そうと思って、割り込んできそうな気もするが・・・・。でもそうなると組長や若頭周りの不穏な動きを察知させるリスクもあるが・・・・。「ボスに言われて様子を見に来た」で誤魔化せるか~? 山岡は幹部クラスだろうし、その幹部が「わざわざ休暇中の部下を様子見るだけに大阪まで出向いてくるとは思えない」という思考に達するはず・・・・。二郎とニアミスした佐藤は何か感じた様子だったし・・・・。
山岡は、砂川のクーデターは失敗しても面白ければいいっていう考えだったりするんだろうか―――? 砂川のクーデターという映画を観れれば満足して、また別のところで揉め事起こさせて別の映画を観る気分で楽しみそう―――。もし山岡が佐藤兄妹の対決を観ているのなら、好奇心のほうが勝って佐藤兄妹に絡んできそう―――。
初めまして。いつも見てます。個人的 要望としては、二人が闘うので無くて、二人がクロちゃんを攻撃して、殺し屋の恐さと向いて無い事を解らせる為の芝居と思いたいです。
組長と若頭の気持ちを汲んだファブル二人の芝居ですか。
そう見ると…
屋上に向かう時に
洋子「観たけりゃ勝手に」の返事で
クロが「はいっ!!」と言っているコマ
そのコメの洋子の目線が佐藤ではなくクロに向けられているので
クロに見せる事が目的?と見えなくもないですね。
もしそうなら佐藤は体を張ってまで人のために動くようになります。
それは佐藤を一般社会に戻したいボスにとっては喜ばしい事。
でも、現役の本物のファブルと共に暴れたい山岡にとっては喜ばしくない事。
この佐藤と洋子の対決の結果、
それによって誰かが変わるのか?
そもそも変わったから起こったことなのか?
どうなるか見ものです。