姿をくらました山岡は水野と車中泊。
アザミはオクトパスに住み込み。
佐藤とミサキとユーカリは一緒に洋子の家に集まった。
あらすじ
洋子の家
ユーカリは指立て伏せをして身体を鍛えている。
ダイニングテーブルに座っている佐藤「元気やな―――・・・・」
ユーカリ「ヒマなんだよ! ほとんど部屋から出ねえしで! ストレスたまるわ 身体なまるしでぇ~!」
ユーカリ「な――― この部屋って監視カメラだらけだって山岡さんが言ってたが、どこにあるんだ? 俺にはわからねぇ―――」
佐藤「そうなのか?」
ユーカリ「アザミはなんとなくはわかると言ってたが――― 山岡さんやおまえほど的確じゃない―――」
山岡が洋子の家に来た時の監視カメラ映像を思い出す佐藤「山岡は確かに気づいてたな―――」
ユーカリ「なんかあった時のためにヨウコには内緒なんだろ? 教えろよ――― カメラの場所と数―――」
洋子が奥の部屋から出てくる。ユーカリは突然話題を変える。
洋子「何ゴソゴソしてるのよ――― ミサキちゃん もう寝たわよ―――」
佐藤「そうか―――」
洋子「あんた達、本当にこっちでいいの? 冷えるわよ~」
佐藤「大丈夫―――」
ユーカリ「どこでも睡眠くらい取れる―――!」
しかし奥の部屋で布団をかぶっていたミサキの目は開いていた。
どこかの地下駐車場
水野が逃走用に用意したワゴン車の後部に、水野と山岡はそれぞれ布団をかぶって寝ようとしていた。
水野「砂川に聞いたが――― あんた恐怖心が麻痺してるって? うらやましいわ~」
山岡「恐怖心があったほうが人生面白いだろに――― 俺はそっちがうらやましいね~」
水野「せやけど仕事柄―――冷静な判断ができるやろに!」
山岡「冷静な判断が正しいとは限らない――― 子供の頃、ノラ犬をなだめようとして大ケガしたよ・・・・ 恐怖心があるほうが安全な時のほうが多い―――」
水野「あ~ そうや! 今回がまさにそうゆう事や! あんた今―――全部を敵にまわしてるぞ! どうするんやコレ!?」
山岡「楽しいじゃないかぁ――― 俺は今、現状に興奮してきてる―――。おまえの場合、砂川について失敗しただけじゃねえか――― 自分の責任だろ。だったら仕方ない、スリルを楽しめよ。どうせいつか死ぬ! 最後の言葉を考えておけよ~」
水野「はぁ~? それよりどう生きるかやろ。最後の言葉? んなもんあるかい~!!」
山岡「ないのか――― じゃあもういいかぁ―――」
山岡は布団の中から銃を撃つ。
水野「あっ!?」
山岡の撃った銃弾は水野の胸に命中した。
山岡「俺がさっき撃たなかったのは頭を撃ちたくなかったからだ。最後の言葉を聞きたかったんだよ―――」
水野「じ・・・地獄に・・・落ちやが・・・・」
息を引き取る水野。
山岡「映画みたいなセリフだな――― あるじゃねぇ――かっ! オイッ!!」
山岡「水野くん! よかったぞ~ 海老原に伝えといてやるからなぁ―――」
山岡「これでひとりになっちまったな」
山岡「ま――― いっか―――」
山岡「いい夢見てくれ水野くん―――」
笑顔を見せる山岡「これで連中が捜すのは俺ひとりになる―――」
感想
それっぽっちの男・・・・。
洋子は監視カメラに気づかなかったが、ユーカリぐらいだと気づくと思ったが―――・・・・。ユーカリはそこまでの実力では無かったんだなぁ―――・・・・。
ユーカリは監視カメラの位置がわからない―――。
アザミはなんとなくわかる―――
山岡は的確にわかる―――、実際に監視カメラと目が合っていた―――。
佐藤も自分のほうに付いていたカメラは見つけて外した―――。
これは実力差―――? 今まで出てきたカンの良さは―――真黒組に来た時に浜田組長と海老原が銃を持っているのを見抜くカンの良さ―――真黒住宅で監視カメラを瞬時に発見するカンの良さ―――鈴木には「驚異的にカンがいい」と強さのモノサシとして使われたカンの良さ―――町中で洋子が気づく前に山岡のほうが気づいていると、幹部のほうがカンが鋭いと表現―――洋子が山岡とやりあった時「パワーと勘の良さで明らかな違いが出た」と言った、勘の良さ―――ボスの最高傑作を「ウワサ以上に勘がいいならヤツはもう近くいるはず」と表現―――。『ザ・ファブル』では”カンが良い”ヤツが凄いと表現している―――。ということは山岡はアザミより上なのか―――。年齢による衰えも無いのか―――? 人の生き死にを見たいがために積極的に前線に出て、カンの良さが鈍らずに磨かれ続けた―――?
太平市に来て
ひとりぽっちじゃなくなった男・・・・。
佐藤とユーカリは洋子の家の入り口にあるダイニングキッチンで睡眠をとるのか―――。ミサキが寝ているベッドの横にある布団には洋子が寝るのか―――。
まだ寝れないミサキ―――。佐藤の吹き出しが、ミサキの吹き出しに見えるようになっているのはミサキの本心を表している―――? ユーカリは「めざしを炙ろう」と現状を変えようとしているが、佐藤が「いやだ」と拒否―――。”ふつう”の平穏な現状を変えたくなかったミサキの気持ちにもかぶる―――・・・・。佐藤が町を出て行くと聞いて、ミサキの本心は―――ミサキがどうしたいのか―――佐藤にどうしてほしいのか―――。今は気持ちの整理が追いつかないだろうが、本心を寝かしたままにすると後悔することになる―――。
佐藤はキャンプじゃ無いんだから、メザシを炙ったり味つけたりしろよぉ~。趣味がなく殺し屋の仕事をするだけの無味無臭の人生から、太平市に来て味が付いてきたみたいだけどぉ~。
佐藤が町を出て行く時は山岡のことが片付いた時―――だからアザミも町を出て行くことになり、4人しかいないオクトパスは一気に2人も失う事になってしまうが―――・・・・。田高田社長は社員2人失って、飲み友達の洋子も失う事になって・・・・。社長はまた不幸な目に会うのか―――? 田高田という苗字なのに、多幸だとならずに不幸だ―――・・・・。
ひとりでゴッコの男・・・・。
水野はコスプレ好きじゃなくて、一応気を使って盛り上げようとしてたんだな―――。しかし山岡にとって水野の利用価値はもう無くなっていた―――。水野が山岡を盛り上げられるのは、人生の最後の言葉だけとなっていた―――。そして山岡の布団の中から放たれた銃弾が水野に―――ってこんな時にもコスプレかいッ!
山岡には隠そうとしていたが、本心はコスプレがしたくてたまらないのか―――。これは趣味の域を超えてもう人生になってるな―――。
人生コスプレ―――
でもヤクザという衣装は着こなせなかった―――。中途半端にライバルであった砂川に付いてしまった―――。山岡に脅されても、組長になった海老原に報告して組を守る側に付いたり―――海老原みたいに、殺し屋だろうが「ナメんなよ」と歯向かうこともできなかった―――。山岡には「最後の言葉より、どう生きるかやろ」と言ってたのに―――山岡に振り回されて人生を生きることを止めてしまった―――。ヤクザの服を着たのに―――生き残るために砂川が気にいる服を着て、自分を偽り―――砂川が消されたとなると山岡に気に入られるような服を着ようとして―――結局何がしたいか分からなくなり、行き詰まって消されてしまった―――・・・・。水野は生物学的に死んでしまう恐怖に負け、人生を生きることを放棄してしまっていた―――・・・・。恐怖心があることでそれに振り回されてしまった―――。S○X依存症や老いの象徴ともいえるハゲを毛嫌いしていたのも、生への執着への現れだったんだろうか―――?
ひとりぽっちになった男・・・・。
山岡は小さい頃から恐怖心が無かったのか―――。殺し屋の仕事で頭に傷を負って、それで・・・・かと思ってた―――。
恐怖心が無いから冷静な判断―――。でも、もしコレをしたら怪我するかも命を落とすかもという恐怖が無い―――。鉄砲玉とかには向いているんだろうけど、組織の幹部にいて権力を持つと厄介な存在―――。ボスもそれを懸念していた―――?
水野は恐怖心が無いことを羨ましがり、山岡は恐怖心があることを羨ましがっていた―――。水野は恐怖心に振り回されたが、山岡は恐怖心が無いことで人生を振り回されている―――。恐怖を避けるために、恐怖を感じたいがために、この二人は自分本位で生きてきた―――。この二人がひとりぽっちになってしまうのも無理は無い―――。
山岡の次のターゲットは―――
クロ、マツは京都に向かいそうだから大丈夫か―――?
海老原がいる真黒組に行くか―――オクトパスに行くか―――。
小さい組とはいえヤクザの事務所に1人で乗り込むのは無理か―――?と思ったが、佐藤が鮫剣組の事務所にいたヤクザ10人を2分で始末しているな―――。同等の実力を持っていそうな山岡なら可能か―――?
ハデに行くなら真黒組―――佐藤に精神的ダメージを負わしたいならオクトパス―――になるのか―――。
佐藤達はこのまま待ちに徹するのか―――? ストレスが溜まっているユーカリは、部屋から出られない以外に山岡を相手にしなければならない事もストレスになっているだろう―――。本心では山岡とやり合いたくないだろう―――。ユーカリと組んでいる洋子は両親の仇である山岡を倒したいはず―――。でも洋子はあれだけ決意して倉庫に向かったのに山岡に対して引き金を引けなかった―――もう引き金を引けないような気がする―――。山岡が自分のアイデンティティを作られたキッカケになった二人が、山岡と対峙するのはドラマティックなんだが―――。
佐藤とアザミはそれぞれ守るべき対象がいる―――。
積極的に動くのは、本心から山岡を始末したいと思っている海老原ぐらいか―――。砂川ルート、水野ルートから山岡を探そうとしていたが、それが途絶えた―――・・・・。山岡は、洋子が言ったように「水野を消した」と報告してくるだろう―――海老原に水野の最後の言葉付きで―――。海老原は直接山岡を追うことになるな―――。
主役になって嬉しそう~。初主演で最後の作品となりそうだが―――。でも海老原では、山岡が怪我をしているとはいえ返り討ちに会いそうだな―――・・・・。映画的には組長の仇をとって終わりでキレイに収まるんだが―――・・・・。
この騒動何となく山岡自らが幕を降ろす気がしてきた
水野も逝ったか──
海老原と会食して説教されたシーンを思えば、もう少し重要な役割を果たすのではと期待もしたが───
あっさり消えたな─────
小島の時、ボスは海老原のとこにしれっと登場したけど
今回も山岡のところにしれっと登場するのかな。
佐藤に普通の生活させるの妨害してるし
いいですね~山岡ハン!めっさカッコいい!
恐怖心が無いが故に躊躇いがない───!
銭金なんかに興味などなく 言ったことは守る 社交辞令なしの 忖度なし───勘の鋭さ 明とほぼ同等──!?
殺し屋の殺し屋でなく 例えば 政治家として活躍して欲しいような─── 異彩を放つ確固たるカリスマ姓
南ハン たまーーーに 政治批判的な描写がうっすら出してきますよね?
南ハン自身 山岡さんのキャラ 大好きなんだと思います ───!
山岡「おまえの場合、砂川について失敗しただけじゃねえか――― 自分の責任だろ。」
「お前が砂川につくように脅したんだろうが」と言いたい水野。
ミサキちゃんと、そのファンの方には申し訳ないが───
なんか段々、辛気くさくて鬱陶しく思えてきた今日この頃────
この状況で能天気なら頭おかしいでしょ(笑)。
まぁ読者目線(すべての状況を把握している神目線)の感想としては然もありなん。
皆に黙って隠れ家を出ていったりしやしないか、と
読者全員注視中ってところですな。
明より下手 or 恐ろしく上手or普通or明と同じ
考えられるのは4択か。。。。漫画として盛り上がるのは「 恐ろしく上手」だろうな
アザミの画力の事ですね
南小路虎吉ばりの少女漫画タッチの抜群画力に1票。
ファブルは面白いから買うよ~