【ザ・ファブル】226話「お膳立ての男・・・・。」思いの届け先を決めた男達・・・・。

暴走した山岡に恩があるアザミとユーカリは味方し、3人で佐藤を返り討ちにすると宣言。
洋子とマツは二郎捜しで京都に出発し、太平市に残るのは佐藤と海老原。
ボスから山岡を消す命令を受けた佐藤は「こっちでお膳立てする」と言われ、ひとまずミサキと社長を守りつつ”ふつう”の生活を送っていた。

あらすじ

倉庫

高橋がトイレから出てくる。

海老原「どうや？　現実を―――飲み込めたか？」

高橋「まだなんか　ふわふわしてる感じですが・・・」

海老原「俺もまだそういうとこあるわ～　だから後手にまわってきてしもた―――・・・・　組長として―――恥ずかしいわ～　だから何かしらの先手を打つんや―――！」

オクトパス

社長から配達を頼まれる佐藤。

玄関で見送るミサキに、ユーカリのGPSの位置はこの近くではないが念を入れて戸締まりをしてと頼み、佐藤はオクトパスを出る。

出たところでユーカリのGPSの位置を見て、何かに気づいた佐藤が電話をかける。

倉庫

海老原は一人で佐藤と電話をしている。

佐藤から「ユーカリのGPSの位置が倉庫から10分ほどの距離にいる」と警告される。

佐藤「別の場所で待機してほしい―――　俺は配達をひとつ済ませたら　そっちに行く―――」

海老原「10分の距離やな―――・・・」

倉庫に入ってくる人物が。

山岡と銃を手に持っているアザミだった。

佐藤との電話を切らない海老原「待機しとくわ。あ―――」

海老原は佐藤に山岡達のことは知らせずに電話を切る。

山岡「お―――　これはこれは　海老原組長―――」

海老原「会いたかったよ―――　おまえが山岡やな！」

山岡「殺し合いはいつでもできる―――　まずは座ろうじゃないか～」

海老原はアザミから銃を持っているか聞かれ、持っていたレンコン（リボルバー）か弾丸をビリヤード台の上に出す「でもな、おまえらに渡すつもりはない！」

山岡と海老原はソファに座って向かい合う。

山岡はボスから指示があってここに来たという。

海老原「佐藤がじきに　ここに来るぞ―――」

山岡「そうゆう事だよ！　ボスのお膳立てだぁ～　佐藤アキラが俺を殺りにくる―――　俺はただ返り討ちにするだけ―――　あんたはそこでじっくり見てろよ～」

海老原は顔色を変えずに山岡を見ている。

感想

お膳立てを考える？男・・・・。

ヤクザとしてやってきてても、組長になったとしても後手にまわってしまう―――。組員という兵士ならまだしも、組長になったからには受けではなく、
攻めなければ、先を読んで先手を打たなければならない―――。ここにきて組長になったことの自覚が出てきた―――。海老原が先の先を読んで行動できるか―――？　それをボスが見てる―――？　組織と契約できるに値する者なのかどうか―――。

お膳立てを知っている？男・・・・。

アザミが出ていくことによって、佐藤が配達する時にミサキと社長を守る者がいなくなる時間が出来てしまう―――。事情を知っているミサキは外は嵐だからと社長に言うが・・・・ 嵐ってもうちょっと言い訳なかったか―――。ポルシェ（配達用の自転車）がパンクしていたとか―――。まぁ配達先に届けなければいけないので結局は出ることになっただろうけど―――・・・。
それよりいなくなったアザミのことの言い訳は―――？　住む家見つけたとか言ったのか―――？

佐藤はユーカリのGPSを観れると言っても、向こうは敵にまわった宣言をして居場所を見ていることを知っている―――。それを罠としても使える―――。佐藤はユーカリが倉庫から10分ほど離れた場所にいると確認したが、案の定―――・・・・。

ただ、佐藤は配達でオクトパスが無防備になるなかでも「倉庫に寄る」と言っている―――。ボスからのお膳立て「山岡とは倉庫で殺りあう事にした」と聞いた後か―――？　でないとオクトパスを無防備にする時間を1秒でも無くしたいはずなのに倉庫に寄るわけがない―――。なら山岡達と殺りあうと分かっていても――― 配達先に名刺を届けて、山岡に弾丸を届けても―――社長が50分はかかると言っている配達を30分で帰ってこられると言い切れるのは、自信の現れか―――？

いや、佐藤は自惚れず、冷静に事実を話す男だった―――。一回やりあって力量を測っての結論か―――？　山岡は「佐藤が10点なら俺は8点」と言っていたが、前戦はまだ本気ではなかったのか―――？　殺しを許可されたバージョンの佐藤はさらに上をいくのか―――？　こうなる前に―――

こんなマヌケな表情になってしまうけど―――・・・・

この顔した後に「俺達はこうゆう世界にいる」と言ってもミサキは信じただろうか―――？

眼前に立っても…の男・・・・。

海老原に銃を持っているか、確認するアザミ―――。アザミは相手が銃を持っているかどうか分からないのか―――？　佐藤は太平市に来て真黒組の挨拶に来た時、浜田組長と海老原が懐に銃を持っているのを見抜いていたのに―――。カンの良さの差か―――。

お膳立てした男・・・・。

ボスがお膳立てすると言っていたが―――この倉庫でかい―――っ！　佐藤が暗殺者として動けるところは、人気のないところで発砲音が出ても大丈夫なところ―――。この倉庫はピッタリ当てはまるが・・・・あのおっさん、別の場所を用意せずに有りもので済ませよった～！　ボス、手を抜いたなぁ～。

ボスはユーカリの携帯も盗聴しているはずだから、山岡が佐藤と殺りたがっていて「佐藤の記憶に残りたい」と言っていたことは知っている―――。この倉庫は佐藤と山岡、お互いに建物の構造・中の物の配置を知っているから、後腐れなく公平に戦える場所としてもいいかも―――。 恐怖心が無いことで自分勝手に動くのでそれに振り回されながらも、今まで組織に貢献してくれた部分もあるということで―――ボスから山岡に、最後の場として悔いが残らないように配慮したのか―――？　そこに山岡が望む佐藤明を送り込むのは―――そして佐藤の殺しのスキルを落とそうとしていたのに殺しの許可を出したのも―――これはボスからの最高の餞別となるだろう―――。

お膳立て済み？の男・・・・。

海老原は組長として動くのか―――？　動かずに佐藤に任せるのか―――？
先代の浜田組長の仇をとりたい、それにメンツを保つためにも海老原の気持ちは山岡を殺りたいだろうが・・・・。佐藤が一人で鮫剣組に乗り込んで中にいた10人を2分で全滅させたことは聞いているし、実際に監視カメラを瞬時に撃ったり、元プロレスラーを6秒で倒したりなどのことを目の当たりにしている―――。海老原はファブルの力量は十分知っている―――。真正面から殺りあったら確実に負けることを知っている―――。そして海老原がそう思っていることを山岡達も分かっている―――。この流れなら海老原は手を出さずに見学するだろうと思うが―――この表情―――

これが見学する者の顔か―――？　蚊帳の外にされた者の表情か―――？　プロのドンパチを無傷で間近で観れると思っている者の顔か―――？　これは佐藤から「逃げろ」と言われても逃げなかった男の顔に見える―――。これはアザミから「山岡に会ったら逃げろ」と言われても「ナメんなよ」と返した男の顔に見える―――。これは「先の先を―――先手を打たないと」と言って、実際に先を考えている者の顔に見える―――。

海老原は佐藤に山岡が来たことを知らせずに電話を切った―――。佐藤の力を借りたくないのか―――？

海老原は銃からわざわざ弾を抜いた―――。佐藤と殺りあうと聞いてからなら分かる―――。決闘に手を出さないという意思表示として―――。でもその前に弾を捨てた―――。銃を持っていれば万が一、勝てるかもしれない可能性がある―――。山岡達も少しは警戒をする―――。でも素手なら100％勝てないので山岡達は警戒をしない―――。弾丸を出したのは油断させるためか―――？　銃を渡して降伏するのは組長としてヘタレすぎると逆に怪しまれてしまうから弾を捨てた―――？

高橋がいないのが気になるが―――ルガーを出していないのが気になる―――。山岡を撃つなら、海老原愛用のレンコンよりも、組に伝わったルガーで―――先代の浜田組長から受け継いだルガーで仕留めるのが筋がとおる―――。 もしそうなったらとてもドラマチック～。ドラマチックな事が好きな山岡さんもこの流れで撃たれるなら喜ぶかも～？　きっちり仕留めないとメインディッシュの佐藤との対決を邪魔したことで逆鱗に触れそうだが―――・・・・。

海老原は山岡が来る時のために先の先を読んで手を打っていたのか―――？　佐藤の力を借りずに山岡を仕留めるまではいかなくとも「ナメられたままやあらへんぞォ～！」と―――力の無い者が知恵と工夫を使ってプロに一泡吹かせるところを観てみたい―――。ボスでなくとも―――新しく組長になった海老原の意地を観たいなぁ―――。

山岡はボスからのお膳立ての前に、海老原のお膳立てを受けるのか―――？　誰が弾丸が送って―――誰に配達されるのか―――？　じっくり見るために待機～。って―――

来週は盆休みでヤンマガは出ず、次回は2週先という特殊な状況―――次が読めるのは先の先・・・・。