【ザ・ファブル　The second contact】51話「厳選する男・・・・。」降りる男・・・・？

クロがルーマーの襲撃を受けたが、駆けつけた佐藤が阻止した。しかしルーマー側も覆面の男の正体は佐藤だと気付き・・・・

あらすじ

倉庫

クロが乗っていた車を佐藤達がチェックすると、車の底の後部にマイク付きのGPS装置が付けられていた。

ユーカリはそれを破壊した。

敵が仕掛けたマイクを壊せたので、佐藤がクロの所に駆けつけられた理由を話す。クロに持たせたGPSの反応と夜という時間から、嫌な予感がして自転車で確認のために見に行ったからという。

鷹一「佐藤には助けられてばっかりやなぁ。でも・・・・　ここまでや―――　もう関わるな！　海老原の手紙にもそう指示されとる」

鷹一は佐藤の肩をつかんで引き寄せ、佐藤の耳になにかを囁く。

鷹一は佐藤を見つめ「な―――ッ」

駐車場

バランスアートの男と毒針の男が、駐車場に停めた車の車内にいる。

バランスアートの男「やっぱり―――　GPSが機能してない」
毒針の男「見つかったんだよソレ～！　相手はファブルだぞ―――」

そこへルーマーのリーダーの男が車に乗って現れて、2人の車の横につけた。

ルーマーのリーダー「降りるな―――　車に戻れ！　そのまま話す―――」

佐藤にやられた2人は、覆面の男にやられたことを報告。

バランスアートの男「俺は降りるよ―――　アレは俺の手に余る―――」

ルーマーのリーダー「降りるのはいい―――　だがまあ聞けよ―――」

リーダーが厳選した6人のルーマーが、この町に入ったことを教えた。

ルーマーのリーダー「もう真黒組 対 紅白組じゃないんだよ―――　ファブル 対 ルーマーなんだよ―――」

感想

降ろしたい男・・・・？

ユーカリが、クロが乗っていた車に仕掛けられたGPSを見つけた―――。

ユーカリは「ぴゅ～」派か―――。「ぱっ」派ではないのな～。もし「ぱっ」って合図出してたら、このマイク付きGPSから盗聴して聞いていたルーマーは「倉庫に松代がいるのか!?」と混乱したかも―――。

そしてGPSにマイクが付いていると分かると、読唇術で会話―――。

古臭いやり方が役に立つ時もある―――。そして向こうもファブルのように機器も最先端の物を使っている―――。GPSを壊したのは、気付いていないふりをして誘い出すという作戦も取れるが―――山岡の時にやったような―――あれだけの腕前があったのにGPSに気付かないのは不自然過ぎるからその作戦は通用しないと判断したんだろう―――。

佐藤がクロの元に駆けつけた理由は「GPSの反応」と「夜という時間帯」から嫌な予感がしたから、だった―――。そして折りたたみ自転車に乗って駆けつけた―――。

ユーカリもオクトパスの配達係だから自転車に乗って配達しているはず―――。そのユーカリが佐藤の速さに冗談混じりながらも驚いている―――。ユーカリは空気読んでゆっくり目に配達していると思うが、佐藤はその速度で配達していたらそら社長から驚かれるわ～。

鷹一は佐藤はもう関わるなと言い、その後に何かを囁いた―――。

見た目からだと、「明日はもっと持って来い」とヤカラから恫喝されている人やん―――ッ！　かなり搾り取られて追い詰められている人、みたいやん―――ッ‼
鷹一は何を囁いた―――？　鷹一の「な―――ッ」というのは、コレで納得して今後は関わらないよな？の確認の「な―――ッ」だと思う―――。鷹一は真黒組を守りたいという気持ちに裏は無いだろう―――。佐藤の力量をまざまざと見せられて、ルーマーの使う機器との違いを見せられて、佐藤の必要性が改めて理解したと思うが―――真黒組の大ピンチで佐藤の力を借りたいと思うのは当然だが―――。ヤクザとして―――カタギになった人を巻き込むわけにはいかない、組長の言いつけを守らないわけにはいかない―――。ということで佐藤を遠ざけるような事を、このままだとミサキを巻き込んでしまうとかいうような事を言って遠ざけた―――？

そして意識を失ったクロと会話もしないまま佐藤は帰る―――・・・・？

降りたい男・・・・。

ルーマー達は駐車場で落ち合い、状況を確認しあう―――。

車から降りないのは、もし急に撃たれた時にも当てられにくいという事もあるが、なるべく姿を晒さないというのもあるはず―――。身長や体格などの情報を与えないように―――そこまでやるのは、相手がファブルだから―――。でも倉庫にカツラのゲン入りバッグを放り投げた人は―――おそらくリーダーの奴だろうが、身長や体格や歩き方、さらには体幹の強さも晒してしまったが・・・・。

バランスアートの男は、自分では手に負えないと言って仕事を降りると言い出した―――。

殺し屋は無事に帰るまでが仕事―――。敵わないとなると手を引く―――。でもこの言い方だと、ルーマーは仕事を降りると言えば簡単に了承してもらえるんだなぁ～。しかもコイツはルーマーに入ってまだ半年―――。意外とホワイト企業なのか―――？　まぁ、やる気が無い奴にやらせて、下手に捕まっても厄介だし―――。任務を全うできないと分かっている者を送り込んでも意味は無いし―――。敵や世間に組織の存在を知られてしまうリスクがある―――。

ルーマーのリーダー格の男は引き止める―――。「この町に今　新たに6人の殺し屋が入った―――。俺が厳選したプロ達だ―――。もう真黒組 対 紅白組じゃないんだよ―――　ファブル 対 ルーマーなんだよ―――」

松代の姿がシルエットなのは、暗いから―――じゃなくて、ファブルとの対決に入るので松代の指示に従っている暇はない、蚊帳の外だということだろう―――。
でも「真黒組 対 紅白組じゃない　ファブル対ルーマーなんだよ」というのは―――？　阪神ファンが「巨人阪神戦」というだろうか―――？　巨人ファンが「阪神巨人戦」と言うだろうか―――？　巨人ファンかつオール阪神巨人ファンという可能性もあるが・・・・。いくら相手が大国だとしても、日本のニュース記事で「米日首脳会談」と書くだろうか―――？　「日米首脳会談」とふつうは書くだろう―――。なのに―――自分は紅白組側でルーマー側なのに「真黒組 対 紅白組」「ファブル 対 ルーマー」と、相手の名前を先にしてしまう・・・・。すでに気持ちで負けている・・・・。佐藤と撃ち合った事で相手の実力を知って、実は心折れてるのか―――？

コイツは覆面の男以外にも海老原相手でもヘマをしている―――・・・・。洋子やクロを捕らえられなかったり、他の者に任せた作戦も上手くいっていない―――・・・・。もしかして自分は他の者を連れ帰ってくるひとりの戦士ではなく、まともに戦う9人でもなく、標的にされるだけの80人の中に入っているのでは・・・と脳裏をよぎっていてもおかしくない―――。バランスアートの男に「降りてもいい」と言いながらも引き止めたそうに新たに仲間が6人増えた事を話したのは、少しでも仲間は多いほうがいいと考えているからだろう―――。それだけ心細くなっている―――。佐藤が圧倒的な強さを見せれば、ルーマー側は手を引いて帰っていく―――？　殺し屋をやってきて生き残っているということは、強いというのもあるだろうが良い意味で臆病者だったからこそ―――。殺し屋なりに先の先を考えて、無事に帰るために手を引くという選択肢もあると思うが―――。