【ザ・ファブル　The second contact】72話「カッコ悪い男・・・・。」よく見ている男・・・・。

夜の太西公園で元ファブルとルーマーの戦いが始まった。佐藤とアザミは負傷したユーカリと合流した。ユーカリを逃がそうと囮になった洋子はアリ達に囲まれてしまう。洋子は次々と倒してはいくが、人数の多さに手こずっていた・・・・。

あらすじ

負傷したユーカリはアザミが公園の外まで連れて行くことになり、洋子のところには佐藤が行くことになった。

佐藤「鷹一くんに連絡し―――公園の近くまでユーカリを迎えにきてもらえ―――」

アザミが鷹一に連絡して場所を言うと、鷹一は30秒で用意した車が到着すると応えた。

アザミ「公園を囲むように組員を待機させてるな―――　先の先を考えてるじゃねえか―――・・・・」

アザミはユーカリを背負って、近場の公園の出口まで向かっていった。

一方、洋子はアリ達を倒し、残るは1人になっていた。

洋子「どう―――　まだ続ける？」

しかしアリ達に増援が現れた。

毒針の男「女はもうクタクタだ―――　いいか―――絶対殺すなよ！」

さらにアリ達が現れて洋子は再び囲まれてしまった。

洋子はナイフを持ち、迎え撃とうと身構えた。

毒針の男「気をつけろよ　まだ動けるぞ　投石だ―――！」

アリ達は石を拾って洋子に投げ出すが、洋子は上半身の動きだけで避けていく。

毒針の男「弾丸は見えねえだろ～　足元の跳弾に気をつけな―――」

毒針の男は拳銃で公園の道路を撃ち、跳ね返った弾を警戒させることで洋子の動きを抑え込む。

動きが鈍った洋子にアリ達の投石が当たりだす。

次々石が当たったことで洋子はナイフを落として膝をついてしまった。

毒針の男「全員で押さえつけろ―――　マスクをひんむいてやれ」

一人のアリが洋子の覆面に手をかけるが、洋子は必死に抵抗する。

アリ達が囲み、洋子を押さえつけていく。

毒針の男が洋子の覆面に手をかける「1億の肉体―――　毒針で抱きしめてやる―――ッ！！　前のとは―――濃度が違うから・・・・」

その時、洋子の覆面を掴んでいる毒針の男の手の甲が撃たれた。

撃ったのは佐藤だった。

佐藤「よく頑張ったな―――　エライぞ―――」

感想

先の先を見ている男・・・・。

佐藤とアザミはユーカリに合流することが出来た―――。鷹一に迎えを寄越すようにと連絡を取ると、鷹一は先の先を読んでいて公園周辺に組員達を待機させていた―――。

佐藤は「鷹一”くん”」呼びなのか―――。クロはクロ”ちゃん”呼びだから、ちょっと年上の鷹一も友達みたいな存在になったのか―――？　服を借りた仲でもあるし―――。

その鷹一くんはすでに公園周りを組員で囲っていた―――。以前、静が帰宅時に公園を突っ切ると15分、迂回すると30分かかると言っていたからかなりデカ目の公園―――その外周の場所を言われて30秒で着くなんて、そこそこの人数を用意していなくては出来ることではない―――。戦闘面では、警察に睨まれていて銃を携帯しずらいこともあって役に立たないかもしれないが、サポートなら―――ってことか―――。真黒組は少人数だから組員だけでなく、ルーマーのように準構成員も借り出していそう―――。ルーマーがアリでファブルを囲っている間に、その外周を真黒組が囲っていた―――。いきなり「先の先を読め」と言われても簡単には実行出来ないだろう―――。しかしこの鷹一は行動力もあった―――。この調子で代行を勤め上げると次期組長は間違いないな―――。

クロも嬉しそう～。毒針の男にやられてからルーマーにやり返したくてしょうがなかっただろう―――。佐々木との連携で一人やり、先の先を読んでサポート体制ばっちり整えて―――やってやったぜ！と、このサムズアップ～。

闇を見ていた男・・・・。

佐藤は洋子の救出に向かうことになった―――。

洋子から結婚祝いで貰った腕時計を回転させてガラス面が傷つかないように保護する―――そして大事にしているものを守りに行く―――。ってまぁ、洋子と手合わせする時もこれをやって、容赦なく洋子の股間を蹴ったけど・・・・

目の前の欲望を見る男・・・・。

洋子は十数人のアリ達を倒したが、さらに援軍が出てきた・・・・。

どんだけ湧いてくんねん―――ッ！　わざわざバスにでも乗せて運んできたのか―――？　それともこの周辺には闇バイトに手を出すやつがこんなにもいるのか―――？　ヤクザの組も近場に2つあるし―――地下格闘技をやっている奴らもいたし―――乱○パーティしている奴らもいたし―――電車に乗れば痴漢もいるし・・・・。治安悪すぎやろ、太平市と太西市―――・・・・。

それと―――これだけの人数がいて、全員が特殊なコンタクトと目薬をしている―――。この人数なら、毒針男が一人100万で追加料金を請求して、ルーマーの男があっさり了承したのはおかしいな―――。ここにいないアリも沢山いるだろう―――。洋子捕獲で1億と言われて手間かけて捕まえようとしている―――。アリが太西公園に少なめに見て30人来ているとしても、アリ達の目薬コンタクトセット代だけで3000万（殺し屋6人分で1000万をすでに確約済み）も払うことになってしまうから―――そら毒針の男は追加でこれだけ要求すると始末されると察するはずだ―――。プロの殺し屋は無事に帰ってこそプロの殺し屋―――欲を出し過ぎて無事に帰れなくなってはいけない―――。

そしてルーマーが松代と組んでいる目的は金というのは本当だろうな―――。さらに今回はファブルの戦い方も命もゲット出来ればボロ儲けになるな～。ウハウハやぁ～。それを夢見ているだろう―――。でもその余計な欲を出したことで身を滅ぼすことになりそうだが―――。

痛い目に遭う男達・・・・。

洋子は跳弾を警戒して動きが鈍り、アリ達の投石でダメージを負った・・・・。

数で押されるとキツイな・・・・。普段は酔って寝てるばかりだからスタミナ面に弱点があった・・・・。動き疲れている中で、跳弾で動きを制限されて投石が当たりだし・・・・

30秒で洋子を救急してくれる人いませんか―――ッ!?

膝をついた洋子はアリ達に捕まってしまった・・・・。

洋子姉さん脱ぐ場面多過ぎやろ―――。って兄さんもよく脱いでたな―――。裸族兄妹・・・・。

覆面を脱がされるのを防いでいたのは、アリ達にも顔がバレるのがマズイということだろう―――。胸を見られても、胸で人を見分ける事が出来る奴なんていないだろうし―――胸を見て正体を見分ける機会が起こることなんてあるのか・・・・？　無いだろう―――。顔を見られてしまうと―――あとでアリだった奴らが正体をバラすぞと脅してきても一人二人だとしたら逆に力で脅して抑え込める事も出来そうだが、こんな人数の集団にもなると抑え込んでおくことは無理―――・・・・。洋子はタコちゃんの前で裸になって全てをさらけ出したように見えたが、全ては晒していなかった―――。その晒していなかった部分をタコちゃんに知られてしまうことになるので必死に抵抗したんだろう―――。アリ達に顔を知られたら、一緒に住んでいるタコちゃんにも迷惑がかかるということもあるし・・・・。プロとしての根性でもあるし、女としての根性でもあった―――。

洋子のピンチに佐藤が駆けつけた―――ッ！　洋子の覆面に手をかけた毒針の男の手首に、佐藤が手作りのおもちゃの弾丸を命中させた―――。

暗闇で―――人が囲っている中はさらに暗いからもう普通なら何も見えないはずなのに―――ピンポイントで命中―――ッ！　一見怖くないように見えるけど一番怖い兄さんが出てきた―――。30秒以内に来たんじゃないだろうか―――？　そしてちょっとズレれば洋子の顔に当たってしまうかもしれないのに躊躇なく撃って当てている―――。これをするのは普通の人なら腕があっても怖すぎて出来ないけれど、散歩するように簡単にやってしまう腕と度胸の持ち主―――。この腕の良さを見て、ルーマー側は・・・・退かないんだろうな―――。覆面の女を数で押せたから、この覆面の男も数で押し切れると勘違いして―――でも気がついた時には・・・・ってことになりそう―――。しかも新婚ボケだから上手いこと手加減してもらえないかも―――・・・・。