国会議事堂内の”溶ける絵の控室”で斯波総理の話を聞く、緑郎と青一。
歴代の総理達に双亡亭から肖像画が送られてきていた。そして双亡亭の”何か”が総理大臣に取り憑いて双亡亭から水路を引かせようとしていた。
あらすじ
青一に問いかける歴代の総理達「あれは何が目的なのだ!?」「なんとかするべく昭和の頃から秘密の予算を組み手を尽くしたが何も効果はなかった!」「だが、斯波君と桐生君が言ったのだ!『私の代で必ず双亡亭を壊します』と!」
桐生防衛大臣「現在、爆破工作のため決死隊が<双亡亭>に侵入しているが、果たして成功するかは未知数だ。そのメンバーには緑郎君、君のお姉さんもいると聞く…一刻の猶予もならんのだ!」
緑郎「お姉ちゃんが…!? そんな…ダメだよ…死んじゃうよ… 青一くん…君はあの家が何か…知っているんだよね?」
青一「…ホシノ…ウズ… ミエタ…ノ…」
斯波「なんだ…?」
緑郎「この前、ちょっと聞いたの… 青一君が45年前に、羽田空港から出発した飛行機に乗った直後に見たんだって…」
青一「スゴク…ユレル…マドカラ… ソノ ホシ… ミエタ オモッタラ… ミンナ…オオキナコエ… サケンデ…タ…」
青一の乗った飛行機はドコカに着陸した。
青一「…イタ。ソコ…ニ…イタンダ…ヨ… <ソウボウテイ>ノ… ムコウ…カラ…クル…アイツラガ…」
双亡亭内
部下のグラハムを連れているアウグスト博士「まったく、なんと言う無駄足!なんと言う時間の浪費! この<双亡亭>は心霊現象の宝庫だと聞いて来たのだぞ! 冗談ではない! なんだあの『絵』は!」
リバーサーで『肖像画からの出る腕』から助かっていたアウグスト博士「ここには電磁放射の現象があったのか!?」
グラハム「いえ…EMFにもKⅡメーターにも反応は残っていません…ですから…」
アウグスト博士「ですから…? もったいぶった言い方するな! あの<腕>は我々の研究対象ではない、と言うことだ! グラハム、おまえは相変わらず反応が遅いな! 昔はハイスクールを飛び級した天才だったかもしれないが、今は本当にトロイな。」
アウグスト博士「トロイと言えばナンシーやカークやマックスはどこに行っているんだ?」
グラハム「…フロルもです博士」
アウグスト博士「フロル…? 鈍くてトロい元天才とやらに、大切な『実験体』をイヤらしい目で見られてはイイ気はせんな…」
グラハム「そんな…アウグスト博士! ボクはフロルとは真面目な交際を!」
「グラハム、博士にフロルとのつきあいを認めてもらうのは、博士が生きているうちは諦めたまえ」「ふふ。博士、遅れました」
グラハム「マックスさん、カークさん… 無事だったんですね」
カーク「ああ<リバーサー>があったからな」
アウグスト博士「マックス、カーク、ここは私のフィールドではない。ホールに行って撤収するぞ! ここに心霊現象などあるものか。私は新種の動物を見物しに来た訳じゃないわ」
カークがいきなりグラハムに殴り掛かる。
アウグスト博士「な… 何をする?カーク…」
殴られて吹き飛んだグラハムは『絵からデてきた腕』に捕まり取り込まれる。
カーク「カークはカークでなくなりましたよ、博士」
マックス「マックスもねえ…」
アウグスト博士「キサマら… この家にポゼッション(憑依)されたのか…」
カーク「それは間違った言葉遣いですね。それを言うなら『ポゼッション(憑依)』ではなく『メタモルフォーゼ(変化)』ですかねえ」
アウグスト博士も『絵から出た手』に捕まった…
感想
科学者のアウグスト博士とグラハムが肖像画から出てきた手から逃れている。厳しい修行をした山伏の朽目の立場が… あいつは修行が足りなかったのか? それとも科学者グループが腕に付けている『リバーサー』が勝手に反応したのか?
これを見ると、博士は自分の意思で反撃したみたいだし… 年寄の科学者より反応が遅れる山伏とは一体… 朽目は腕に反応できないし、過去のトラウマにも潰されるし… 一体何を修行していたんだ…
アウグスト博士の反応から、双亡亭は心霊現象では無いということか。サブタイトルの「イット イズ ノット ア サイキック フェノメナ」。Psychic Phenomena(心霊現象)ではないとあるし。双亡亭の絵から人間に乗り移ろうとしているのは宇宙人か?
停電になる前に鬼離田姉妹が言いかけた「双亡亭の正体は…」の続きは双亡亭は心霊現象ではないと言いたかったのか?
人間に取り憑く”何か”が、博士やグラハムをしばらく騙せるほどの演技が出来るようになっている。カークがボクシングの経験があることも知っていたし… 双亡亭爆破作戦で人がたくさん乗り込んできて、たくさんの人に取り憑いたから双亡亭にいる”何か”も急激に適応できるようになってきたか?
その正体は…やはり…宇宙人?
宇宙のウイルス的なやつですかね?
>マイペンライさん
>
>その正体は…やはり…宇宙人?
>宇宙のウイルス的なやつですかね?
連載が始まったころは、双亡亭内の探索を開始したら屋敷内は外から見た大きさ以上の空間が広がっていて… となって双亡亭内で決着が着く話かと思っていたんですが、逆に宇宙にまで広がりそうな勢いですね。