鬼離田姉妹の次女と三女を救った凧葉。一旦撤退しようと命令する宿木に、このまま壊すまで屋敷を出ないと主張する。凧葉はお互い知っている事、経験した事を共有して戦おうと提案。その提案に紅、琴代、雪代、マーグ夫妻、フロル、アウグスト博士が賛同した。
あらすじ
アウグスト博士「若僧、キサマの言い分も肯定できる… 我々は情報を相互に交換していなかった。データを共有し、やれる事を検討した上で『撤退』を決めるのが正しい姿勢だ…」
アウグスト博士「誰でもいい。ここでの体験と見聞した事象を話せ」
絵の中で過去のトラウマを見せられ、心を壊して身体を乗っ取ろうとしてくる事。
絵の中の奴らは紅達の攻撃が通用する事。
パイロメアリーの炎がいつもより大きかった事。
炎が大きかった事に着目したアウグスト博士は屋敷内のセンサーの数値を確認。屋敷内の空気内の酸素が2倍になっていた。
アウグスト博士「ソコではない… 減っている…いや、奴らが減らしている…気体はなんだ? 通常、空気の78%を占めるハズがここでは56%まで少なくなっている」
凧葉「窒素だ!」
アウグスト博士「もしかしたら奴らは環境を自在にできるのかもしれん… その能力で『窒素』の空気中の割合を異常に低くしている」
アウグスト博士「絵の中に人を引きずり込まないとならない理由… 仮説… 『窒素』が多い空気中でヤツラは『絵』から出て生存できない…」
凧葉「あ! ブリーフィングの時、『生き残った警官が外に出てきて液状に…』溶けた! 乗っ取られた隊員達は、この窒素を減らした空気の中でだけ動ける…?」
凧葉「やった! やった! 奴らの弱点がわかったじゃねーか!! あのおっかねえゾンビ達にも『窒素』を吹きかけたら溶けちまうかもな~! 聞いたろ宿木サン!? 早くこの情報を外に伝えて窒素を…」
宿木「どうやって伝える…? 通信はできない… 向こうの通信は聞こえるが、こちらからの発信はできないんだ…」
凧葉「くそ~ せっかく奴らの弱みを握ったのに、外に伝えられないのかよ~!」
アウグスト博士「だいたい我々は一番肝心な所知らないのだ。この<双亡亭>は何をしたいのだ? 奴らの目的は?」
宿木「それに関係する事かはわからんが…私が博士と合流するまでに目撃したことがある」
宿木「森田が絵に引き込まれた直後、大勢の気配を階下に感じた私は身を引くくし…そして見たのだ!! それは数え切れぬほどの人々… 警察官や機動隊員そして自衛隊員達… それが声もなく螺旋階段を下って行くのだ。各々の手には木切れや板、素手の者も多い…」
宿木「私は…奴らの目的が地下に在るように思えてならない」
アウグスト博士「ヤドリギ… 君は我々に協力したくはないだろうが…どうやらこのシキイを跨いでもらわねばならぬようだ。奴らが地下で何を狙っているかをつきとめねばならない」
双亡亭に向かう車両達
液体窒素を積んだタンクローリー車が双亡亭に向かっている。
同じく、双亡亭に向かっている車両内の斯波総理、桐生防衛大臣、緑郎、青一。
斯波「青一くんの言ったとおり『窒素』は目下、用意させている」
桐生「こっちは大至急『窒素使用の作戦』の立案をしておる。今度は失敗するものか」
桐生「青一くん、もうすぐだ。あと15分足らずで<双亡亭>に着くぞ」
息が荒くなっている青一「ワカル… アノイエガ チカ…ヅイテクル… ボクガコワス…アノ イエガ… チカヅイテクル…」
感想
凧葉達は双亡亭の目的を探ろうと動きだし、青一も双亡亭まで15分! 青一だけが突入するわけではなく、液体窒素を用意したりと人間側の大規模な攻撃が始まるだろう。 ついに双亡亭の謎が明らかに?そして人間達の双亡亭への攻撃が始まる!
ワクワクするなぁ。
このまま進むべし?
アウグスト博士が酸素が多いことだけに囚われずに減った成分にも注目して『双亡亭の奴らは窒素に弱い』ことに辿り着いた。さすが研究者。
でも、弱点が解っても外に連絡できない… 通信を聞くことは出来たり、センサーは動いていたり、博士のリバーサーも動くから、外へ出ようとするのを双亡亭が妨害しているのか? これまで双亡亭に入った人でも普通に外へ出た人もいるとあったが…? 警察官や自衛隊員、そして今回の凧葉達は双亡亭へ悪意を持って入ったから逃すまいとして妨害しているのか? 今まで外へ出られた人達は、双亡亭への悪意が無かったから外へと出られたのか?
凧葉達は弱点が分かったんだから一旦外へ出るのが正解なような… 双亡亭の目的への好奇心が勝っちゃうか? まぁ気になるもんなぁ… それに内側からの通信が妨害されているように、凧葉達も屋敷の内から外へ出られないかもしれないしなぁ。
双亡亭爆破作戦が一日遅ければ… 青一と情報を共有し、窒素に弱い事を知って対策を用意して双亡亭に入れたかも知れないなぁ… というか総理は双亡亭内の絵のことは言っとくべきだろう。
双亡亭の目的を探るべし
宿木が見た板切れを持って地下に降りていく人々。
絵を送りつけられて取り憑かれた総理大臣が持っていたメモには「双亡亭から石神井川まで水路を作れ」と書いてあった。石神井川まで地下トンネルを作っているのか? 板はそのトンネルを補強するため? でも地下なら川まで行かなくても下水道に入ってそこから侵略していくっていう手もあるが…いくら侵略者でも汚いのは嫌か? 黒い液体状の身体だったから液体の中でも活動できるが、汚い水の中は身体に悪い影響あるのかな? まぁ汚い絵面は見たくないしそれでいいが…