青一と合流するために双亡亭内に入った緑郎。
一人で中を進む緑郎は花嫁のミイラを見つけた。
紅は帰黒と出会い、一緒に緑郎を探すことに。
あらすじ
緑郎(お嫁さん…の、ミイラ…)
ミイラの首がとれ落ちて、それがスイッチになったかのように怯えて逃げ出す緑郎。
緑郎(コワイ!コワイ! ああ…青一くん… タコハ兄ちゃん!! パパァ!!)
緑郎(パ…パ… あの全部が始まった日の夜―――)
緑郎は父親が双亡亭に取り憑かれた日のことを思い出していた。
緑郎(パパは<双亡亭>から家の裏口のドアを開けて入ってきた)
父親の中に入ったツタ状の何かは緑郎にも取り憑こうとしたが、父親にはまだ意思が残っていたのか、それを阻止する。
父親「ろくろォ… ココを…こわすモノをおよんでコイ… にげろ…ろくろ…」
父親は自ら油を被り、ガスコンロに火を点けて爆発に巻き込まれてしまう。
ミイラから逃げていた緑郎は足を止める(僕はもう…あんなコワイ目にあってるのに… パパ…その時思ったんだ… ゼッタイ…<双亡亭>をゆるさないって…)
振り返り、ミイラと向き合う緑郎(双亡亭は僕がゼッタイ壊してやるって!! 僕は…その<双亡亭>の中へ入ってきてる… 今さらコワがってどうするんだ…? コワイのは、あたりまえだ!!)
振り返ると何も起こっていなかった。
緑郎「何も…追っかけて来てない… 落ちついて見回したら、今までの双亡亭の部屋と違って普通の和室だ…」
緑郎「それにこんなに薄暗いのにすみずみまで見える… 僕、暗い所で目がよく見えるようになってる… ひょっとしたら僕の中に入ろうとしてたあのぐにゃぐにゃの生き物のせいかな…」
ミイラに傍まで寄って見る緑郎「一体 誰なんだろ…? こんなトコで一人で…」
壁にかかっていた絵に気付く緑郎「絵…? 女の子…? 僕くらいかな…」
絵には毬を持った着物の女の子が描かれていた。
緑郎「この双亡亭を建てた人は…確か絵描きだったはず… この絵もその人が描いたのかな…」
紅と帰黒
緑郎と合流するために双亡亭内を移動する紅と帰黒。
帰黒が顔を隠している理由を尋ねる紅。
帰黒「私の育ての親『白水白城教』の教祖様が幼い頃から私に…お前はひどく醜いと… その教祖様が「その醜悪な白さを法力でいつの日かもう少し人並みの黒に近づけてやろう。じゃからお前の名は帰黒じゃ。故に人前にその醜悪な顔をさらすでないぞ…」」
それを聞いた紅は怒り出す「帰黒さんは醜くないですよっ! モノスゴイお綺麗です!」
その言葉を信じない帰黒「ありがとうございます… 紅樣… ですが、もう慣れましたから…」
緑郎のところへ向かい出す紅と帰黒「弟さんの存在の気配はまだ健在ですから…急ぎましょう」
紅「本当に帰黒さんの霊能力は頼もしいです」
帰黒「…いえ、私のこれはそういうものでは…」
紅「この双亡亭は得体が知れません… あなたがいてくださって良かった… 坂巻泥努…という画家が建てたと言われていますが…人間一人のせいで家がこのようにおかしくなってしまうものでしょうか…」
帰黒「おそらく…この双亡亭がおかしいのは坂巻と言う一人の人間のせいだけではございますまい… この辺りに住む方々はとうにご存じのはずですが… この地は『土地』がもう駄目なのでございます… 言い換えると大昔から…『呪われていた』と…」
帰黒「私が調べた事ですが…平安時代後期、寿永の頃…まだ沼地ばかりだったこの地に…『星』が降ったことが始まりだった、とか… それが汚染したこの地の上に、一軒の建築物が建てられ、そして一人の人間が更なる『呪い』を加えた…」
感想
窒素爆発をさせる!となっても中々爆発させなかった時は進むのが遅くてイライラしたけど、最近の帰黒登場!、木ノ下残花見参!、絵描きが泥努!そして今回の「緑郎の父親が身体張って守る」話や「元々双亡亭の建っている土地が呪われていた!」とか怒涛のように新キャラ登場や謎が解明されたりして面白いなぁ。
双亡亭ぶっ壊すべし!
緑郎は小6なのに何の能力も無いのに双亡亭に一人でも入りたがったのは異常だなぁと思ってたら、あんなことがあったとは… 父親が双亡亭の犠牲になっただけでなく、自分の身体を張ってまで守ってくれたのを目の当たりにしたら双亡亭壊すべし!となっても仕方ない。父親は完全には取り憑かれていなかったから何とか緑郎を守れたんだろうなぁ… 1話で緑郎が保護された時に血の涙を流していたのは怪我をしていたんじゃなく、ツタ状のモノが入ろうとしていた跡だったんだな。
緑郎はこのまま「暗闇でも目が見える」だけで戦うのか? 窒素が入った容器を何本か持ってるけど、それではせいぜいゾンビみたいな動きをする敵しか戦えないしなぁ… 凧葉みたいなサポートも難しいし、どう絡んでいくんだろう? 毬を持った女の子と同世代ぐらいだから話が合って…とかなるかな? 凧葉と泥努の関係に被ってしまうけど。
花婿を捜すべし
緑郎が見た「毬を持った女の子の絵」。ミイラになった花嫁の生前の姿なのか? でも肖像画の中に居たしなぁ。花嫁ミイラとは別人か。平安時代からいて、泥努をそそのかした人物なのか? でも描かれた姿からは悪者の感じがしないなぁ。
土地が汚染されてその土地に踏み入って侵略者に取り憑かれたとかか?
その絵が飾られていて花嫁のミイラがいた部屋は、トマソンが無くて普通の和室だった。ということはこの部屋は泥怒が立てるまえにあった部屋なのか? 花嫁がミイラになっていたってことは、取り憑かれなかったという事だよなぁ… 誰の花嫁なんだろ?
親がアレでも正しく育つべし
帰黒の育ての親は教祖樣? そんなところに預けられたってことは、帰黒は孤児だったのか?売られてきたのか? 鬼離田姉妹と生い立ちがかぶっちゃうけど。育ててくれる大人に虐待されているのも被る。帰黒の育ての親の白城は、虐待しているという認識は無いかもしれないけど。でも認識無い方が悪質か… 幼いころから醜いと言われてきたから帰黒は自分に自信がなさ気だけど、性格は良さそうだし結構良い親だったりして。
その帰黒が使っているのは霊能力や法力ではないのか? 双亡亭の事を調べたって言っていたから、何かの因縁があるのか? 肌や髪も白いし(髪の色は白黒ページだから違うかもしれないけど)、青一みたいにアノヒトから力を貰ったとかあるのかなぁ。
呪いを解くべし?
平安時代に星が降って土地が呪われてしまった。
星とは侵略者? 星が落ちた時は沼地だったから、侵略者が窒素から逃れられたんだろう。そこへ泥努が「自分の絵を世間に認められたい」という気持ちを利用されて取り憑かれたかして、双亡亭を建ててしまった。それともあえてここに建てたかったのか。悪感情を利用されるかして泥努はこの呪われた土地に引き寄せられたんだろう。で、更なる呪いを加えたとあるから、泥努からも絵を描くために無意識に何か悪い事をしたのか? 帰黒の話の続きが気になる。
帰黒、早く語るべし!