姿を消したファブルの幹部・山岡は、自分が作った死のリストのメンバーを消しだした。
砂川が消され、水野も消されてしまった。
死のリストのメンバーにされたミサキと田高田社長。それぞれ佐藤とアザミが守ることになった。
あらすじ
海老原のマンション
海老原が住んでいるマンションに高橋が迎えに来、外に出ると海老原の電話が鳴った。
海老原「水野や―――。おまえ今まで―――」
「すまない――― また俺だ―――」
電話を掛けてきたのは水野ではなく、山岡だった。
山岡「水野くんの携帯を使ってるという事は――― 察しがもうつくと思うが――― 一応報告しとくよ」
海老原「ちっ 殺ったのか―――」
山岡「死体だが どっかのショッピングモールの地下駐車場だ! シルバーのバンで鍵はダッシュボードに入れとく――― ナンバーは・・・・」
海老原「好き勝手やりやがってボケコラ~」
山岡「海老原くん~ そうゆうありきたりな脅しには俺は飽きてる――― 次はもっと気の利いた言葉を考えといてくれ~」
電話は切られた。
海老原「くそっ!!」
オクトパス
アザミは社長にコーヒーを出す「社長どうぞ―――」
社長「お・・・ ありがと――― 昨晩は二階のベットまで運ばせたみたいやな」
アザミ「たいした事では―――」
佐藤とミサキが一緒に出社してくる「おはようございます」
倉庫
元は水野所有の倉庫に、バンが乗り入れられていた。
海老原はバンの後部に乗っていた、布団に包まれた水野を確認する「死んでる――― 心臓に一発―――・・・・」
高橋「砂川さんから続けて水野さんも―――・・・ 何があるんですか? どうなってんスか? もし抗争だったら俺も―――・・・・」
海老原「高橋――― おまえはまだ知らんほうがいい。どっちにしろ近いうちに話さんといかんが、まだや――― とりあえず今日は集金あったろ~ 目先の仕事をこなしてこい――― 口はつぐんで眼だけ開いてろ」
倉庫にマツとクロとスズムシが入ってきた。
高橋「クロさん―――」
クロ「おう」
マツ「水野さんが・・・・?」
高橋は気にしながらも倉庫を出て行く。
海老原「胸に一発――― 争った感じでもない―――」
砂川の遺体は袋に入れられ、倉庫の隅に寝かしてあった。
海老原「こっちで処理するつもりやったが―――・・・ 二体となるとなぁ―――・・・ おまえのほうが手際がいい―――」
マツ「それはいいとして――― じゃあ二郎捜しも一日分猶予をもらうよ――― 明日から一週間で・・・」
マツの胸ぐらを掴む海老原「これも込みで一週間や――― もともと一週間もらえただけでもありがたいと思え―――ッ!! 俺の心境じゃ おまえもズタ袋に入れて埋めたいくらいなんやぞ~」
マツ「わかったよ―――」
オクトパス
社長と佐藤が見守る中、アザミがパソコンに向かって作業をしていた。
アザミ「できました――― 社長の似顔絵―――!」
社長「なんというか・・・ ワイルドな迫力あるな・・・・」
アザミ「ありがとうございます・・・・」
社長「じゃあ次は女で・・・・ ミサキを描いたらどうなる?」
アザミ「ミサキさんですか―――」
振り向くミサキ「えっ?」
そしてミサキの似顔絵を描いたアザミ「ミサキさんです―――・・・・」
思わず吹き出す社長「ぷっ 佐藤と似たとこあるから――― 絵も佐藤っぽいと思ったけど・・・・ この味はこれで・・・ ぷぷっ」
アザミ「ありがとうございまーす!」
佐藤の携帯が鳴り、見ると海老原から「水野、氏」のメッセージが。
感想
欲望を出し渋らない男・・・・。
いちいち遺体の場所を海老原に教えるのは、警察沙汰にはしたくないのか―――。さすがに警察が動くとなると困るだろうし―――ヤクザの海老原も絡む、感動巨編を完結させるとなると、警察が動いたら邪魔になる―――。それに長引くと警察に気が付かれるかもしれない―――裏社会の真黒組やマツではなく、堅気であるオクトパスに手を出したら尚更―――。逃走生活の山岡にも猶予は無い―――。
山岡はバンを手放した―――。じゃあ次の睡眠はドコでとるんだ―――? 少し寝過ごしたのは疲労が溜まっているんだろう―――。そして怪我もしている―――。退屈がいやで好奇心を満たしたいと言っても休息も必要―――。そして寝ている時は一番無防備な時―――。佐藤はベットで寝ずに、ベットには布団で人の形を作ってそこで寝ているように見せかけて、本人は風呂で寝ていた―――。山岡はドコで寝るんだ―――? ホテルで寝たら砂川を消し―――バンで寝たら水野を消し―――次の寝床の持ち主も消される―――?
スズムシの腹下しの原因は山岡―――二郎の部屋に残っていた毒の影響かと思ってた―――”山岡”というキーワードに反応するようになってしまっていたのか―――。スズムシは今まで力で周りをねじ伏せて好き勝手生きてきた―――。しかしそれ以上の力を見せられてトラウマになってしまったか―――。山岡も佐藤からそれ以上の力を見せられたと思うが、恐怖心が無い山岡は佐藤の強さを見て喜んでいた―――。水野は冷静な判断が出来ていいだろうと言っていたが、山岡は犬に噛まれるというリスクを計算出来ないでいた―――。未来図を叶えるために自分の命を落としてもいい―――そんなリスク管理が出来ない者が組織にいることがおかしかったんだな~。恐怖心というブレーキが無い山岡はいずれ暴走する運命だった―――。
情報を出し渋る男・・・・。
海老原が水野の遺体を確認―――。水野の遺体は胸に一発撃たれただけで争った感じは無かった、砂川の遺体も首に一発撃たれただけのことから、山岡の腕の良さを実感しただろう―――。
海老原が水野の頬を叩いたのは「こんな時にまでコスプレをしやがって―――!」という事だろう―――。高橋には水野のメイド服姿を隠したし―――。そして組長として―――「このアホ!」と。組長として、上の者として―――なんであの時に打ち明けなかった?という怒りもあっただろう―――。あの時に打ち明けていれば、何かしらのケジメを取らせただろうが、結果は変わったかもしれなかったんだぞ―――と。小島の時の事もあったから尚更だろう―――。
マツはちょっとナメて未来図を描いていたか~? 浜田組長暗殺に関わった怒りと、組長としての面子をナメていた―――。海老原は猶予は一日も譲らない―――。大事な人を失いたくない気持ちはマツも分かっているだろうに―――・・・・。
海老原が高橋に今の事情を言わないのは、決着が付いてから組員に言うと決めているからか―――? 今、事情を説明するにはファブルのことに触れなければいけない―――。終わってからなら、なんとかファブルのことを伏せて説明できる―――砂川が二郎という殺し屋を雇って親殺しをしたから始末した、水野も砂川側についたから始末した―――と。
渋みを出したい男・・・・。
佐藤といい―――
アザミといい――
「できました――――」やないっ! おかしいと思わんか―――。ファブル二人が揃ってこのイラストの腕前―――・・・・。佐藤は線が少なく、アザミは線が多いと違いはあるけど―――。佐藤の絵は嬉しそうな気持ちが溢れているが、アザミの絵はそうでもない―――? オクトパスとしては―――上手くても個性の無いイラストよりも、個性のあるイラストが描けたほうが仕事に幅ができていいだろうけど―――・・・・。殺し屋の仕事の時に、ターゲットをちゃんと確認できてるのか―――? 別の人を消していないか―――? 殺しの技や、ターゲットの情報などのインプットは出来ても、アウトプットは苦手なんだろうか―――? 佐藤もアザミも感情表現は豊かではない―――。小さい頃から殺し屋として、気配を消せるように、次の一手を悟られないように、訓練されてきて―――感情表現が苦手になったのか―――? 海老原から受け取ったメッセージ「水野、氏」―――。渋み―――地味だけど深みのある趣―――。プロとして地味に目立たなくしようと生きてきたが―――水野が死んだと情報がインプットされて―――佐藤はどうアウトプットする―――? 佐藤は誰も死なせないと、スズムシにすら気を使った―――。だが山岡は止まらず、次のターゲットはミサキや田高田社長の可能性も高まってきた―――。もう”ふつう”の生活をする猶予は無くなってきている―――・・・・。
絞りすぎない予想・・・・。
今の事情を楽しんでいる山岡は海老原に最後の言葉を考える猶予を与え―――怒りを溜めている海老原は猶予を渋る―――。アザミは現状を楽しんでいるんだろうか―――? ”ふつう”の生活を送れる猶予がもっとほしい―――?
海老原は山岡から「ありきたりな脅しには飽きている。次はもっと気の利いた言葉を考えといてくれ」と言われたので、ターゲットになるまでの猶予はまだあるのか~? いちいち海老原に報告しているから最後のほうにとっていそうだな―――。
高橋が変に動いたら消されそうだが―――高橋は鉄工所でフードの「敵はファブルだ」の言葉を聞き、覆面姿の佐藤と会っている―――高橋は海老原の言う事には従うだろうからそれはないか―――。高橋の知り合いのキックの西日本のチャンピオンから地下格闘技をやっているスズムシのことを聞いていて、なんでここにアイツが―――っていうのも無いだろう―――。高橋が持っている情報は少なすぎる―――真実にたどり着けないだろう―――。高橋が巻き込まれるとなったら、山岡がクロや海老原を狙った時にたまたま居合わせた時だろう―――。
ラスボスである佐藤、親の仇として狙ってくる洋子、海老原は最後のほうにとっておくだろう―――。マツとクロは二郎捜しもあるし、死体処理もあるし山岡と会わなさそう―――。山岡は真黒組側には充分アピール出来たが、海老原にかまってもらえるのが嬉しくて、まだ真黒組を削っていくのだろうか―――? それとも次はオクトパスか―――? アザミがオクトパスに馴染んできて”ふつう”な日常が始まったと思ったら、佐藤がいない時に山岡が来て地獄絵図へ―――山岡好みのドラマティックな展開になるな―――。でも、まだアザミの絵の腕前を見ていないのに採用するという猶予を与えてくれた、情に厚い田高田社長がまた被害を受ける側になるのは可哀想だな―――・・・・。
上手いじゃないかアザミも───
陰のつけかたとか、経験者じゃないとってレベルだな──────
二郎捜索のマツは期限ギリギリで発見するんだろうな───
こんにちは。いつも楽しく拝読させて頂いております。
アザミのイラスト、やっぱりな感じでしたね。
柳澤きみお風なタッチかな。
水野の遺体を海老原が平手打ちする場面、水野がニヤニヤ笑ってるように見えるのがボケツッコミっぽくてじわじわ来るわ。
なんか
_, ,_ パーン
( ‘д‘)
⊂彡☆))Д´)
のAAを思い出したw
されどコスプレ───
しかし、自分を殺す可能性が高い山岡と一緒の車内でよくぞコスプレする心境になれたな水野──
そして、決死の反撃をしてくる可能性高い水野が同じ車内でゴソゴソ隠れて着替えてる事によくぞ気付かなかったな山岡──────
迎えにきた時点でコスプレしてなかったでしたっけ?
迎えの時はジャンパーにマフラーのようですね
その下にコスプレしてたのか──
ころした後に山岡がジャンパーを脱がせて毛布に繰るんで海老原に返した、のか───
ミサキちゃんの悲しみ──
もしかして、それは佐藤クンとヨーコが殺し屋だったからではなく、もうすぐ二人とお別れしなければいけないから、なのか?──
水野も殺っちまったのか…
居酒屋で水野の「チンコ揉んどけ-」は秀逸だったわ
死体処理の時間が惜しいマツ──
二郎探しのついでに山に埋めよう───
埋めるのに適当な場所を見つけた奥地で二郎に遭遇か?
回を重ねるごとに社長とマツの顔が似てきていますねー。
実は血縁者とか?