姑獲鳥に敗北した明が高熱を出して倒れた。
食料が少なくなり、調達しようと鮫島兄弟は溜池を通って地下から東京の地上へと向かった。
あらすじ
溜池から出て、東京の地上へと上がった鮫島兄弟。
夜だったので、廃墟になった東京の外は真っ暗だった。
鮫島「なんだよ。せっかく地上の様子が見れると思ったのに。これじゃ台なしだ」
溜池の傍にあった複数の袋を発見した鮫島「あれかな。食料って」
中を開けるを缶詰がいっぱい入っていた。
鮫島「缶詰… よしこれを持って帰ろうか。まァ重てェけど水の中に入れば軽くなるだろ」
精二「兄キ。久シブリニ、二人ダケダカラ、少シ ユックリ シテイコウヨ」
鮫島「わかったよ。少し休むか」
暗い闇に包まれた東京を見て、子供の頃の思い出を語りだす鮫島「懐かしいなァ。小学生の頃な。親父のバカが酔っ払って帰ってきて暴れ出すと、二人でよく押し入れに逃げ込んだなァ」
父親が母親に暴力を振るっている間、鮫島兄弟は押入れの中に隠れていたのだった。
鮫島「まさに今みたいな、闇の中って感じだな。漆黒の闇の中で俺たちは本当に二人っきりだった。その頃から俺は何があっても弟は俺が守るって決めたんだよ」
精二「ソウダネ… 兄キハ イツモ 守ッテクレタ」
缶詰を数個食べた鮫島兄弟。
鮫島「さてそろそろ行くか。早く明のバカに食い物を届けねェとな」
精二「ソウダネ。帰ロウ」
鮫島「なんだかんだ簡単に手に入ったな。まァ日頃の行いがいいからな」
精二「ドコガダヨ」
ザッザッ
そこに足音が聞こえだす。
鮫島「誰か歩いてきてねェか? この缶詰を置いてくれた連中じゃないか? 地下の連中がしばらく来なかったから心配してたんじゃねェの?」
精二「伝言デモ アルノカナ」
足音はドンドン近づいてくる。
鮫島「一人?」
足音の主の姿が見た鮫島「ウソ… この男は… 雅…」
足音の主は雅だった。
感想
ちくしょう
キャラブレが半端ねェ
精二「ソンナ事シテルト見ツカル…」
精二「少シ ユックリ シテイコウヨ」
どっちなんだよ!このクソホッケーは!! ブレブレじゃねェか! 見つかるのを心配するならゆっくりしている場合じゃねェのに! なんたるキャラブレ。
ちくしょう
キャラ設定が半端ねェ
鮫島兄弟が父親が母親にDVをしちまっていた事を思い出す… 変態鮫島兄弟にこんな暗い過去があったなんて… 鮫島が「今が楽しくてしょがねェんだよ」と言っていたのは本心だったのか。
以前に鮫島はネズミに感染しちまった時の事を語ったが、吸血鬼になっちまった親父への態度が「父親が化け物になったこと」を心配するよりも、母親が食べられちまった怒りのほうがデカかったのはそういう経緯があったからか。
この後も父親を殺しちまった後悔をしてねェから… コイツ、頭おかしいんじゃねェのか?と思っちまってたけどそういう過去があるならしょうがねェなァ… なんたる精密なキャラ設定。
でもそれを笑顔で喋るのはおかしいんじゃねェのかァ? ひいいいいいいいい コイツ、やっぱり頭狂ってやがる!!
DVを受けた子供は親になった時にDVをしてしまう確率が高いというが…鮫島もどこか狂っちまったのかァ?
このハゲの日頃の行いが悪いから
雅と会っちまったからちくしょう!
鮫島兄弟が久しぶりに二人っきりになったことで、思い出を語らういい時間。良い時間は早く過ぎちまうから… 時間を忘れちまったから…雅に見つかっちまった!
『48日後…』になってから回想や写真以外の生で雅が登場したのは初じゃねェのか? 田舎の島に住んでいた雅は東京に行っちまっても服装は変わんねェのか。まァ長年同じ服装でいたからそうは変えれねェのか?
でも雅はなんで一人で夜の東京を歩いてるんだァ?
吸血鬼達は目が悪ィから、吸血鬼なのに夜には寝ちまっているから一人で淋しいのか? 大阪では神輿に担がれていたし…
服装も注意されねェし、文字通り神輿に担がれちまうし… 先生ェは『頂点の者の孤独』を表しているのかァ? 孤独な雅はかまってくれる明を気にいっちまうってワケか。なるほど考えちょる。
DVの影響を描いたり、頂点になった者の孤独を描いたり… 彼岸島は社会派漫画になっちまったのかァ?
「まァ日頃の行いがいいからな」
「ドコガダヨ」
雅と遭遇しちまって、鮫島兄弟はどうなっちまうんだァ? 雅はクソちゅよいから勝てるわけがねェし… 姑獲鳥の強さと明から雅の顔を知っている鮫島は逃げる一択だろうけど… ここ数話は、鮫島兄弟の兄弟愛が描かれていることを考えれば鮫島兄弟のどっちかがやられちまいそうだが… 日頃の行いがどうのと言うなら… 社会派漫画になっちまったと言うなら… 鮫島兄弟が過去に父親から受けちまった行いの事も考慮してくだされ… 父親に虐待されちまっても兄弟仲良く生きてきたこの二人に救いを与えてくだされ… この不幸な過去を持つ、二人だけになっちまった兄弟をなんとか救ってくだされえええ!!