上野のI.R.Tから元アイドルを吸血鬼の支配から開放した明達。
助けた元アイドルがいう話では、明達が探す次の雅の息子は『蟲の王』という名前で国会議事堂にいるという。
あらすじ
元アイドル達が捕まっていた、I.R.Tのマンションの一室。
鮫島「一体そいつはどんな奴なんだ?」
蟲の王は雅の四男で、雅の息子は長男から強い順にランク付けされているらしい。ちなみに姑獲鳥は五男。しかも蟲の王は自衛隊の一個中隊を壊滅させたという。
その話を聞いても、明は怯まなかった「なんとしてもそこへ向かい、俺は雅も蟲の王も斬り殺す」
そこへトラウマで押しつぶされそうなユカポンが部屋に入ってきた。
ネズミ「大丈夫?ユカポン! 歩けるの?支えよっか?」
蟲の王の話をしていた元アイドル「ユカ… ウソ…」そういってユカポンに駆け寄る。
鮫島「お?感動の再会か?」
しかし元アイドルにユカポンはビンタをされて張り倒されてしまう。「アンタ!! クソ女!! よくノコノコとここに顔出せたわね!!」
鮫島が怒っている理由を聞くと、吸血鬼達に捕まった当初は「ひどい事をすると自殺する」と脅して、元々ファンだった吸血鬼達もそれで怯んで交渉できていた。しかしユカポンが来ると、ユカポンは吸血鬼達の命令を聞いてしまうことで吸血鬼達が図に乗って女性達に犠牲者が出てしまったということだった。
元アイドル「結局 どんな命令もきかなきゃ殺すって クソみたいな地獄部屋になっちまったんだ!!」
元アイドル達はユカポンを罵り続ける「この裏切り者!!」「出て行け裏切り女!!」「出て行け!!クソ女!!」
ユカポンは「ごめんなさい ごめんなさい」と謝りつつ、部屋を飛び出していった。
勝次「なんてこった…」
鮫島「まァこれだけは言える。聞けよ女たち。俺たちはユカポンの案内でここに来た。結局のところ、今お前たちが助かったのはアイツのおかげなんだ」
元アイドル「そう… だけど…」
鮫島「傷が癒えるには時間がかかるだろうが、ともかく今は助かった事を素直に喜んでくれ」
そして明達は旅立とうとするが、ユカポンの姿は無い。
ユカポンが部屋を飛び出た後、探したが見つからなかったのだった。
鮫島「あの娘にはもう俺たちに会わせる顔がないんだよ」
そして筏が止めてあったところまで来ると、ユカポンが待っていた。
ユカポン「私、裏切り者で…意気地なしで…本当はどうしようもない嫌われ女なの… でも私の居場所はここしかなくて…他に行く所がなくて… だからお願い。なんでもするから私も一緒に乗っていい?」
明が筏に乗り込む「早く来いよ。出発するぞ。多かれ少なかれ誰にでも後ろめたい過去はある。そんな事は気にしなくていい。手伝ってくれ。帆を張るぞ」
ユカポン「はいっ!!」
「いざ、国会議事堂へ!!」
感想
やめんか
それはベタベタな展開なんじゃ
雅の息子達は強い者順から、長男、次男…となっている。ベタな設定! そして姑獲鳥は五男で末っ子。さっき戦った強敵が「やつは最弱」というベタな展開! 話の展開には裏切りがありゃしねェ!! さらには恐らく10月末に書いたであろう巻末コメントは「ロブ・ゾンビ版の『ハロウィン』を見ました」。作者までベタな生活!
あれだけ「強いやつと戦いたい」とか言ってた姑獲鳥は、雅の息子の中で最弱なのかよ! 兄ちゃん達には相手にされなかったのかァ? 転がされちまった事が敗因な姑獲鳥は、兄ちゃん達からはドジっ子として可愛がられていたのかァ?
そして4男の『蟲の王』は自衛隊の一個中隊を壊滅させたことがあると、彼岸島名物『話を引き継ぐ奴がヌッとあらわれる』。
このヌッが
ご都合主義だからちくしょう!!
明が蟲の王に勝ったとしたら、明は自衛隊の一個中隊よりも強ェってなるのか? 大阪で元警官で特殊部隊で狙撃手の吸血鬼に勝ったことはあるが。元達人の吸血鬼とかはいねェのか? 力を求めて自ら進んで吸血鬼になっちまったとかベタな設定の吸血鬼が出てきてもおかしくねェが。
女の怒りは…
恐ろしいな…
ユカポンの名前を聞いた元アイドルが歩み寄る。再会の抱擁をするかと思えば… フルスイングのビンタ!
うめェ!!
コイツ 元アイドルなのに
超ビンタうめェぞ!!
ひいいいいいい こんな腰が入って綺麗に体重がのったビンタ、見たことねェ! 姑獲鳥の張り手より痛そうじゃねェか!! その後のネズミへの蹴り上げも超痛そう。この元アイドルはプロフィール欄に「特技・格闘技」と書いてあったに違いねェ!!
元アイドル達はユカポンの罵るが、出てくる言葉が「裏切り女」「クソ女」しかねェ。罵倒する語彙が少ねェのは、普段は罵倒することがねェ生活を送っている証拠! 人を罵る言葉を使い慣れてねェ!! 意外!ここにいるアイドルたちは清純派なのかァ?
前回、ユカポンがトラウマを乗り越えられたと思っていたら、この事実… 辛ェ… 救いがねェ… ユカポンはトラウマを乗り越えるためだけでなく、他の女たちも助けようとしていたのかァ? 脱出する前にも女たちから責められていただろうに… それでも女たちを助けるためにここに案内したなんて… へ? でもこのマンションに向かおうとしていた時に、ユカポンは遠慮している描写が…
ユカポンも一瞬あいつらを助けたくねェと考えちまったのか? 振り返ってみてみると、優しいユカポンの闇が垣間見えたようで怖ェなァ。
そんな過去があったから皆に優しいユカポンになっちまったのか? それとも元から優しすぎて吸血鬼たちの要求もほいほい受けちまったのか? 過去のトラウマからなのか、元々の優しい性格が招いちまった悲劇なのか。どちらにしろ、こんな辛ェ話は精二が雅に喰われちまった話以来だぞ。
ちゃんと聞いておるのか?
周囲の音を
皆の前にはいられなくなっちまったユカポンが明達の前から姿を消しちまった。そしてマンションの前に落書きされてあった「I.R.T」の文字がユカポンの手で削られちまっていた。
ユカポンがこれだけでけェI.R.Tの文字を石で削る時間があったのに見つけられねェなんて、コイツラどこを探してたんだ? マンションの一室一室を探していたとしても、石で削る音で気付きそうなもんだが…
こんな所で小説家志望の恩恵にあずかるとはな
居場所が無いと言うユカポン明「誰にでも後ろめたい過去はある」! スカしやがって! 前回はユカポンのトラウマを救うべくI.R.Tに向かうと言えばいいのに「食料を調達するため」とカッコつけやがって、今回も素直について来いと言いやがらねェ。明の後ろめたい過去は… 彼岸島第1話のユキを想像で…っていうアレか? カッコつけてるけど超情けねェ。でも明には姉さん女房のユカポンが似合うんじゃねェのか? 明はユカポンに気があるのか、ねェのか分からねェが。
とにかく、ベタな設定が出ちまったからには、雅の息子を下から順番に倒していくことになるのかァ? 長男と戦うのはいつのことになるのやら。