太平市の太平興信所の所長・宇津帆。
将来のカモにするために子供達が免疫なしで育つように暗躍していた。
宇津帆のターゲットになっている貝沼。貝沼は佐藤にうまくいかない不満をぶつけようとしていた―――。
佐藤は自分の以前の仕事に巻き込まれて車椅子生活になったヒナコを気にしていた―――。
あらすじ
オクトパスから帰宅中の貝沼
独り言を言う貝沼「クソ~ 佐藤め――― ミサキもミサキや・・・! あんなしょうもない絵で喜びやがって!」
貝沼「鼻血出して不良に泣かされるような弱っちい男のクセに! 僕は10歳の時 拳法を3ヶ月も習ってたんや――― ボコボコにしてやろうか 柔道も2ヶ月も通ったぞ――― 剣道だって確か1ヶ月も習った―――」
貝沼「でも佐藤をボコボコにするにしても――― アイツに俺の盗撮を知られて弱みを握られている・・・ 卑怯なヤツめ!」
貝沼「マスクに帽子 メガネで顔を隠せばいいか――― 通り魔的な感じでボコボコにして会社に来れなくしてやる―――ッ!!」
太平興信所
リビングでテレビを見ながら弁当を食べている鈴木。
テレビのニュースでは「太平市の公園で野球やサッカーの禁止を―――」
鈴木「これも宇津帆さん 婦人会と話してたなァ――― ケガをしない子供達―――・・・・ 危機感ゼロってか!」
自分の部屋から出てくるヒナコ。
鈴木「今日はリハビリどうした? 無視するなよ チームだろ―――」
ヒナコ「公園に変な男がいるの――― 気持ち悪いからしばらく時間ズラすの・・・」
鈴木「追っ払ってやろうか―――? 兄貴って事にしてぇ――― 車イスのおまえには脅威だろォ~」
ヒナコ「アタシはそんなに弱くない―――」
鈴木「分かってるがそうはいかん! おまえの安全を守るのも俺の仕事や! どんな男か とりあえず言え」
公園
ベンチに座っている佐藤。
「日も暮れて冷えてきたねぇ~ 誰か待ってるのか? ニイちゃん―――」
佐藤の後ろから話しかける鈴木。
鈴木「ん? もしかして車イスの子?」
佐藤「あ~ いや・・・ はい・・・」
鈴木「簡単に認めたな――― バカなのか正直なのか・・・」
鈴木「アイツ 俺の妹 なんだよ――― 変な男がいるって言うから俺が来た―――」
佐藤「変な男・・・ 俺がか・・・? いつも頑張ってるから――― 応援したいと思ったが――― それは変な男――― なのか・・・?」
鈴木「変な男だろ。身内でもないのに~ それともアンタ 医者かなんかかぁ―――?」
佐藤「いや――― でも人体には少し詳しい―――」
鈴木「とにかく――― 妹は怖がってる~ つきまとうな! こっちに引っ越してきて浅いから怖がらせるな」
佐藤「怖がらせてたのか―――・・・」
鈴木「変わったヤツだな~」
座っている佐藤の顔にいきなり蹴りを入れる鈴木。
鈴木「妹に近づくな! 変態ッ!!」去っていく鈴木。
起き上がった佐藤「変態・・か・・・ なぜ・・・!」
ミサキのマンション前
ランニングかアルバイトの掛け持ちで忙しいのか、息を切らせて走ってマンションに帰ってきたミサキ。
「こんばんわ」ミサキの前に現れた二人のスーツの男(宇津帆と井崎)
ミサキ「あ・・・ こんばんわ」
宇津帆「こちらの住人さんですか? 実はこのマンションで盗撮や盗撮被害がありまして――― ちょっと回ってるんですが―――・・・ 私らこうゆう者です―――」
名刺を出す宇津帆。
ミサキ「興信所・・・」
井崎「もちろんこういう事なので無料です――― どうでしょう」
宇津帆「何かがあってからでは遅いんです――― 平和に暮らすため――― 警戒心は大切ですよ」
ミサキ「・・・ あ・・じゃあお願いしよかな」
宇津帆「そのほうがいい―――」
部屋に案内するミサキ。
ほくそ笑む宇津帆と井崎。
感想
宇津帆の思い通りに育った貝沼悦司
貝沼が習った格闘技。拳法3ヶ月、柔道2ヶ月、剣道1ヶ月。拳法を3ヶ月”も”と言ってる――― これで本当に勝てると思ってるのかぁ~? 普通の男相手でも小さい頃にちょろっと習っただけのなんて役に立たん―――。 普通なら大人なんだから自分がどれだけの力があるかは分かるはず―――。 これほどの身の程知らずになったのは宇津帆の危機感ゼロにさせる教育のおかげか~?
貝沼「佐藤に盗撮を知られて弱みを握られている 卑怯なヤツめ!」っておまえ… コレほどまでに自分のことを棚に上げるヤツを見た事ない―――。
ヒナコにまとわりつく男を追っ払う鈴木
鈴木がヒナコにかまうのは何故だろう―――?
公園で蹴りを入れるとか目立つ行動だけど―――。鈴木は仕事柄目立ってはマズイのに―――。
ヒナコがトラブルに巻き込まれる前にトラブルの芽を潰しておこうということか~? 変な男がヒナコをつけてきて太平興信所に住んでいるということを突き止める。そして太平興信所の前で見張られるとマズイことも見られる可能性もあるからか~?
佐藤が「車イスの子を待っている」と簡単に話したのは本当に変な男と思われていないとおもってたからか~? 『自分が変な男だと見えているのが分からない』のはプロとしてどうなんや―――? ターゲットに近づくために目立たないようにすることもあるやろぉ~。
鈴木に蹴られた佐藤は、蹴りが当たる寸前に頸を動かして衝撃を受け流したのかぁ~? もし受け流していたら手応えが無かったことで鈴木は気づきそうや―――。後、鈴木の蹴りの動きで”人体に詳しい”佐藤は只者ではないと気づいたかなぁ~?
ミサキに接触する宇津帆
盗聴器のチェックを渋るミサキに宇津帆が「何かがあってからでは遅いんです―――」。それでミサキは小島のことを思い出してチェックしてもらうことにしたんやろうなぁ~。
宇津帆は小島のことを知ってたんやろうか~? ミサキと小島の間にあったゴタゴタまで知ってるんやろうかぁ~? 鈴木がフードとコードを接触してるから知っていても不思議ではない―――。慎重な宇津帆はちょっとした情報でも利用するのか―――。
宇津帆はミサキの部屋をチェックするときに、自分の盗聴器を仕掛けるやろうなぁ―――。貝沼が仕掛けた盗聴器はどうするんやろぉ~?
・そのままにして泳がすか
・証拠として貝沼に突き出して揺さぶる材料にするか
・ミサキに犯人を貝沼と知らせるか
泳がすならミサキと接触する必要ないし――― ミサキに貝沼と知らせても宇津帆に得はない―――。揺さぶるにしても言い逃れできそうだし弱そう―――。今回の目的は自分達の盗聴器を仕掛けるだけかなぁ~? あわよくばミサキからも搾り取ろうという魂胆かぁ~?