【ザ・ファブル　The second contact】52話「本気の男・・・・。」先の先を考える―――　鷹一ちゃんも同意見や―――

ルーマー側は相手はファブルだと確信し、町に仲間を6人呼び寄せた。組長代行に選ばれた鷹一真造側も、海老原が入院中に向こうが仕掛けてくると予想して警戒しているが・・・・

あらすじ

夜間の駐車場

ルーマーのバランスアートの男は、覆面の男に簡単にやられてしまったことで仕事を降りると言い出した。

しかしリーダー格の男が、この街にはルーマーの殺し屋が新たに6人入ってきている。さらに松代と本部から10億円の懸賞金が出ることになったと知らせた。

覆面の男（佐藤明）、倉庫の組員ではない男2人（アザミとユーカリ）、ファブルの女（佐藤洋子、生け捕りだとプラス1億）、組長代行の鷹一真造の5人を1人も逃さずに始末すれば懸賞金が出ると、人参をぶら下げた。

リーダー格の男「ここまで聞いてやるのか　降りるのか　10秒で決めろ―――」

バランスアートの男は即答せず、覆面の男に言われた警告の言葉を思い出していた。

倉庫

毒を入れられたクロは目覚め、周りを見渡すとアザミとユーカリがソファで寝ていた。少し離れたカウンターには、鷹一が一人で考え込んでいる姿が見えた。

クロは鷹一に歩み寄る「鷹一さん―――・・・・」
鷹一「おう―――　起きたかぁ・・・・　大丈夫か―――？」
クロ「ちょっと・・・・　なんかまだ～　体がダル～イ感じがあります」

クロが襲われた一連の騒動を振り返り、二人はファブルの凄さを再認識した。そしてその騒動の事は洋子にも連絡を入れて情報共有済みだという。

鷹一「スゲェな―――　組長が先の先を―――　気にするワケや！　俺もしっかり考えんとアカンな―――　本気の先の先ってのを―――」

佐藤の家

深夜の電気を消した暗い部屋で、佐藤は裸で窓のカーテンを開けて外を眺めている。

太平市に真黒組―――・・・・
太西市には紅白組―――・・・・
ファブルとルーマー・・・・
2～3日の間に―――・・・・
また誰かが死ぬ―――・・・・

感想

結末は先の先の男・・・・。

元ファブル組と鷹一の5人を始末すれば、松代とルーマー本部から懸賞金10億―――。洋子を生け捕りにすれば松代がさらに1億出すという条件が提示された―――。

洋子だけは生け捕りだと1億プラス―――ッ!?　洋子が惚れられたいオッサンは田高田健二郎なのに―――松代というオッサンに惚れられてしもた～。

ルーマー9人で作戦が成功すれば11億、もし洋子を殺してしまったら10億―――。バランスアートの男は、再びやる気を起こすのか起こさないのか―――先週から続いてまだ結論は先の先・・・・。金のために反りが合わない松代とも組んでいる―――単純に数ではルーマー側が勝っている―――相手の居所も掴んでいる―――でも覆面の男には、2人組でも軽々とやられてしまった―――・・・・。かなり有利な条件で金も手に入るが、ある一点、覆面の男にあっさり負けたという部分が―――。後悔する決断をしてしまうのか、考える人になって出した答えは―――？
次のコマのクロのように目が覚めて、足洗う―――？

先の先を考えれば、覆面の男とはもう会わないほうがいい―――。悪い夢を見たと思って、サッサと街を出たほうがいい―――。
それとも金に目がくらむのか・・・・？　成功すればファブルを倒したという実績も手に入れられて、今後の依頼料アップが期待出来る―――。バランスアートの男は、ターゲットを始末してから考える人のポーズを取らせて、自分はまだ健在だとアピールしたがるぐらい自己顕示欲が強かった―――。金よりもファブルを倒したという実績を欲しがりそうだなぁ～。でも勿論ながらヤラれたくはない、覆面の男は手におえる相手ではないということで、佐藤以外を相手に―――っていう、やる前から心では負けていそうな、消極的な気持ちでやるんだろうか―――？　一度でも、手に負えないから仕事を降りると言い出した時点で―――もう、コイツが勝つというイメージは出来ないなぁ～。

ボケてる奴ら・・・・。

アザミとユーカリは二人同時に寝ていいのかよ―――ッ!?　どちらか交代交代で起きておかなくていいのか―――？　それに無防備すぎる―――・・・・。佐藤は寝る時、ベッドに人が寝ているような膨らみを作ってから風呂桶で寝るというのに、この元ファブルの奴らは―――

平和ボケなのか～？　警戒心がなさすぎる―――・・・・。アザミなんて、メガネキャラが軽くひとボケする時のメガネのズラシ方やん―――ッ！

ツッコミ待ちやんッ‼　この3人はどんな場所でも6秒で寝られそうや～。

現物を見た人なら
同意見のイラスト・・・・。

佐藤はこれまで会ったルーマーの似顔絵を残していた―――。

第1部で、海老原が遭遇した浜田組長暗殺に関わっていそうな男が、佐藤が街で見かけた男と同一人物かどうか―――佐藤が似顔絵を描いてみせたが・・・・

今回も知ってる人が見れば分かる特徴を捉えていた―――。今回も知っている者同士なら分かるイラスト―――

まだこの3人に会ったことのないアザミやユーカリや鷹一にも分かるような似顔絵だとさらに良かったんだが―――・・・・。イラストがイライラするほどの笑顔で描いているってことは―――佐藤にとって会った3人は驚異ではない―――？

変態な男・・・・。

佐藤は一人考えていた―――。このままだと2～3日の間に誰かが死ぬことになると―――。

元ファブル組は殺しを封印していたとしても、殺し屋が4人対9人でぶつかり合うのだから―――誰かが死ぬことは避けられないだろう―――。それを仕方ないと思って諦めるのか―――止めに入るのか―――。佐藤が一人で紅白組に乗り込んで元を断つってのもあるが―――鮫剣組に乗り込んで中にいた10人を2分で全滅させたという逸話があったが、あの頃とは違い殺しはしない―――紅白組に乗り込んで潰すっていっても佐藤がいくら強いとしても無理がある―――・・・・。

佐藤はこの状況でどうするのか？　寝静まる街を見つめる―――。

「ファブルとルーマー」が部屋の外にいて―――この部屋の中にはインコと○ンコ―――・・・・。家の中に居ても、外から見える場所で裸でいるのは犯罪になる―――。誰かが外から見掛けたら公然わいせつ罪に―――・・・・。

殺し屋から普通の人に変態しようとしていても、やはり―――変態―――・・・・。

鷹一に何を言われたかは知らないが、友達のクロ達が関わることなので見過ごすことはしないだろう―――。ヤクザも引くぐらいの変態的な華麗な技で―――ケガしそうな仲間に手を差し出す―――友達として当然なことをするだろう―――。たとえそれが熱くて火傷しそうだとしても―――冷めるまで見過ごすようなことはしない―――。