太平市の太平興信所の所長・宇津帆。
将来のカモにするために子供達が免疫なしで育つように暗躍していた。
牧ノ川傍の林道で待ち構えていた宇津帆達。
だが、佐藤は宇津帆達を簡単に倒した。
佐藤は鈴木と強力し、ヒナコが踏んだ地雷を処理することに・・・・
あらすじ
佐藤がヒナコの足を引き、鈴木が操るパワーショベルのバケットで爆発を受け止める作戦を決行。
地雷が爆発し、土煙が舞い上がる。
宇津帆は片膝をつき、銃を突きつけ見張る洋子。
パワーショベルから降りてくる鈴木。
バケットの向こう側に佐藤とヒナコが仰向けで重なって倒れていた。
近づく鈴木「ヒナ・・・・ その足・・・・」
気が付き、上体を起こすヒナコ。
ヒナコの左足の靴の先だけが焦げていた。
鈴木「クツの先がヤラれてる・・・・ 佐藤のスピードでなきゃ足が飛んでたな・・・・・」
ヒナコ「佐藤のおかげよ! 足は無事―――!!」
佐藤「あ―――」
起き上がらない佐藤を怪しむ鈴木「ヒナ――― ちょっとどいて」
佐藤「少し痛むだけだ――― 大した事ない」
佐藤を横にし、背中を見る鈴木「ちょっと横になって背中を見せろ―――」
佐藤の背中には傷が出来ていた。
鈴木「宇津帆が投げた手榴弾の破片だ―――・・・・」
佐藤「大丈夫――― 手足の感覚もある――― それより起こしてくれ―――」
鈴木に上体を起こされる佐藤。
その様子を見ていた宇津帆「良質な薬も服用しすぎれば毒になる―――か・・・ 負けたよ・・・ファブル――― 気分はどうだ―――?」
佐藤「俺はそういうふうに考えない――― プロとして行動できたかどうかしか―――」
宇津帆「なるほど――― 俺の手に負えねえわけだ―――・・・ ファブルという毒は―――ヒナには薬になった―――」
宇津帆「まさかヒナが立てたとは・・・」手榴弾を投げる宇津帆。
洋子と鈴木が宇津帆に銃を向け・・・
鈴木が先に撃ち、弾は宇津帆の額に命中する。
宇津帆が投げた手榴弾は安全ピンが抜かれておらず、地面を転がるだけだった。
佐藤「撃たれるように仕向けた―――」
手榴弾を拾う鈴木「この人は―――いつも備えてた――― 自分の最期の事も―――・・・・」
横たわる宇津帆を見る佐藤、ヒナコ、鈴木、洋子。
感想
プロの技を備えあるが普通は無しの男・・・・。
ヒナコを手榴弾から庇った時に破片が刺さってたか・・・・。洋子に大丈夫か聞かれた時にすぐ答えずに「・・・・」と一瞬、間があった―――。
プロとして弱みを見せないようにと訓練されていたのかもしれないが、この後は一切痛がる素振りが無かった―――。そして鈴木に「佐藤でなければ助からなかった」と言わせるほどのスピードを出した―――。プロや―――! 地雷を爆破させた後、鈴木に助けてもらわなければ身体を起こすのも辛そうなのに・・・・。
自分の怪我よりヒナコを助けようとすぐに動いた佐藤―――。それはヒナコに対する罪悪感からの行動か―――? 家出して宇津帆と知り合い、家族が滅茶苦茶になったヒナコ―――それを救ったのは殺し屋のファブルだった・・・・。
佐藤はボスから『殺しのスキル』という”毒”を服用されすぎて一般人とは違うようになったけど、そのスキルで人を救うことになった―――。こうやって人を救っていけば人に情が移って、簡単に殺しを出来なくなるのではないか―――? ボスはこれを狙っていたんだろうか―――?
ボス「言語障害があるが絵の才能を持つ少女に、両親がゆっくり言葉を教えていくと――― 絵の才能もゆっくりなくなっていった―――」
佐藤に人との繋がりを持たせて、殺しのスキルを落とそうとしているのか―――? 人との繋がりという”薬”を服用し続ければ、殺し屋にとっての”毒”である人情が生まれる―――。ボスから服用させられた”毒”が佐藤から抜けて、普通が備わる男になる日は来るのか―――?
殺し屋のプロとして心構えが備わっている男・・・・。
宇津帆は安全ピンを抜かずに手榴弾を投げた―――。そして鈴木が宇津帆を撃った・・・・。傍にいた洋子より鈴木が先に反応して撃てたのは、やはり人を殺めたことがあるかどうかなんだろうか―――? これが人を殺したことのない洋子に無くて鈴木にある”強み”なのか―――。
宇津帆が投げて地面を転がる手榴弾を冷静に見ている佐藤、次のコマに手榴弾に安全ピンが刺さったままの事に気付いた鈴木―――。プロとしての差か―――。鈴木は手榴弾と見せかけて石を投げるフェイクで洋子を捕まえたけど、佐藤に同じ手をやっても通用しなかったのか~? 同じ”強み”を持っている者同士では、単純に力量の差で決着はついてしまうだろうな―――。鈴木が「守るものがいれば動きに制約ができる」と言った通り、別の強みで背中にダメージを追わせる所までは行けたが・・・・。
なんでも備えていたが
ファブルに対抗できる力は備わっていなかった男・・・・。
とうとう宇津帆が逝ったか・・・・。宇津帆も一応プロとしての矜持を持ってたんだな―――。最期はもっと暴れるかと思ったが・・・・。悪として生きて―――
悪として散っていったなぁ・・・・。
子供に良薬と称して大切に育てさせるが過保護は毒となり、子供は知恵と工夫をこらせないニワトリに・・・・。そのニワトリを喰い物にしていた宇津帆・・・・。ファブルには用意周到で備えていたけど、子供の頃から何にでも対応できるように鍛えられて備えていた佐藤には敵わなかった―――。ファブルから一度は逃げ切った程の宇津帆だが、知恵と工夫が出来ないニワトリばかりを相手にしていたことで腕が落ちたのか―――? 宇津帆は復讐心にとっては”毒”であるニワトリを喰う事に夢中になりすぎたんじゃないか―――? ファブルに対抗するための”良薬”である復讐心が薄れていたんではないか―――? そういう気の緩みからヒナコに「両親を殺した犯人は”首を”刺した」とポロッと言ってしまったり、佐藤が迫ってきている時でも緊張感無くヒナコを煽ったりしたのではないか―――? その結果、ヒナコが地雷を踏み、計画が失敗に・・・・。ニワトリを喰べるだけでなく、ファブルに復讐するという”毒を食らわば皿まで”と悪事を欲張った結果・・・・。 おいしいからと食べすぎずに、何事も適量が一番か―――。もちろん悪事はダメだけど・・・・。
鈴木はこの後どうするんだろう―――? 佐藤の怪我の程度は―――? 太平興信所が爆発したことはどう誤魔化す―――? 貝沼の遺体は見つからないままか・・・・? 毒にも薬にもならなさそうな井崎はどうするんだ~? ヒナコは今回のことで身体的にも精神的にも一人で立つことが出来る力が備わったのか―――?
おみそさんへ、
終わりましたね。
・・・・やはり大怪我でしたね。
サブタイトルからC案?!かもと考えましたが、
自分の最期を備えてたとは・・・
ウツボはクソ野郎でしたけど、死に方はカッコ良かったですね。
もっと無様な死に方を想像してました
>ひなさん
>
>終わりましたね。
>・・・・やはり大怪我でしたね。
>サブタイトルからC案?!かもと考えましたが、
>自分の最期を備えてたとは・・・
>喧嘩稼業とファブルが好きですさん
>
>ウツボはクソ野郎でしたけど、死に方はカッコ良かったですね。
>もっと無様な死に方を想像してました
宇津帆は意外と諦めが早かったですね。
宇津帆が「ヒナコが立てるのを知らなかった」から作戦が狂ってしまった(作戦通りでも無理だっただろうけど)。ヒナコをナメていた事が宇津帆の負けに繋がった事で、ヒナコもちょっとはスッキリしたんじゃないでしょうか?
後、ヒナコが立ち上がろうと動き出した時、鈴木が「立つなヒナ!」と言ってるけど、鈴木はヒナコが立てることを知ってた?