組織に追われる身となった山岡は、砂川を消して海老原に宣戦布告。
アザミは田高田社長を守るため、身分を偽りオクトパスに住み込みで働くことに。
ミサキも守られるために洋子の家に厄介になるが、そこへの帰り道で佐藤が「今回の件が済んだら、俺とヨウコは町を出る」と言い出した。
あらすじ
洋子の家
ミサキは風呂に入り、リビングでは佐藤と洋子とユーカリが現状報告をしていた。
佐藤「砂川の死体は高橋らが確認までしたんやな――― 水野は―――?」
洋子「海老原さんが連絡してるけどつながらないみたい―――」
ユーカリ「もうすでに殺されてるかもよォ~」
洋子「まだ―――生きてるわよ。砂川の時はいちいち報告してるのよ――― 手に入れた銃の弾数まで教えてるのよ。完全にゲーム感覚よ~。水野を殺ったら その報告もしてくるはず―――」
風呂から上がったミサキが部屋の入り口に立つ「ゴメン―――打ち合わせ中やね・・・ こっちにいるから・・・・」
洋子「あ―――ミサキちゃん。大丈夫よ――― 打ち合わせとかじゃないから―――」
しかしミサキは、キッチンでホットレモンを作ることを口実に部屋に入らない。
佐藤とユーカリは、オクトパスでのアザミのことを話す。洋子は会話に入らずにキッチンに立つミサキの様子を見ている。
オクトパス
トイレ掃除をしているアザミ。
洋子から最初の何日かは根性だめしでこき使われると言われた事を思い出し、アザミ「フン! 屁でもね―――」
風呂から社長が呼んでくる「お~い アザミ~ ここホラ――― 毛ェつまってるがなぁ~。風呂洗ったら ここのゴミも確認しないと~」
アザミ「あっ! 申し訳ないです!! すぐにッ!!」
洗い場の排水口のカバーを素手で外すアザミ。
湯船に浸かっている社長「素手でいくのか・・・・ ビニール袋とかつかえばいいのに―――・・・・」
アザミ「手を洗えばいいだけですよ―――」
社長「佐藤も同じ事言ってたわ~ 似てるなぁ おまえら―――・・・・・ 佐藤にしろおまえにしろ――― 掃除とかの雑用をなんか楽しそうにやってるように見えるんやな~ もしかしておまえも―――山籠りとかさせられてたのか~? 山でトカゲやヘビ食べたり―――・・・」
アザミ「えっ!?」
洋子から「打ち合わせにないことが話に出てきた時には、余計な事を言わずに泣いて誤魔化せ」とアドバイスを受けたことを思い出し、涙を流すアザミ。
社長「あ~ ゴメン―――言いたくなきゃいいから~ 思い出したくないよなぁ~・・・ いいよ~いいよ~ 大丈夫大丈夫―――!!」
社長「今夜は飲もうや! なっ! 一緒に飲もう! ツマミ何か作っといてくれ! なっ!なっ!」
どこかの地下駐車場
水野のワゴン車が止められている。
車内の運転席には水野。後部では山岡が車の中を探っていた。
水野「ここで砂川と―――待ち合わせか?」
山岡「そうだ――― それよりこの車はどこから持ってきた―――?」
水野「俺がよくしてる社長の車や――― ちょっと貸してくれって―――」
山岡「収納に―――ちょっとした水道まである―――ベッドにもなるしホテルいらずだな――― これはどれぐらい使っても真黒にアシがつかないんだ―――?」
水野「さあな――― 盗難ナンバーに変えたから――― そこそこイケるやろ こればっかりはわからんよ~」
水野は喋りつつ、「いつまでこんな事してるつもりなんや・・・?」後ろにいる山岡には見えないように手元でスマホを弄り、砂川に電話をかける。
山岡「少しの辛抱だよ~」
山岡のポケットの中から振動音が鳴る。
山岡「またかよ~・・・・ 携帯ってヤツは~」
水野「おまえ・・・ 砂川を・・・・」
銃を取り出して振り返り、後ろに銃口を向けるが、山岡の姿は見えない。
水野の頭の横に銃口が突きつけられる。山岡は運転席で車の中を振り返ると生まれる死角、運転席の後ろの壁側に身体を隠していた。
山岡「最後の言葉は考えてるか? 水野くん―――」
感想
知っているから
楽しくなさそうな人達・・・・。
風呂上がりで佐藤達に話し合いに参加しないミサキ―――。現実感が無い中で、佐藤から町を出るとさらに現実感が無い事を言われ―――気持ちの整理がつかないんだろう―――。帰り道での佐藤の言葉に、返事は出来なかったか―――? 風呂での表情を見ると、怒っているようにも見える―――。佐藤のほうから勝手に巻き込んで、一方的に本当は殺し屋でしたと告白して、自分の都合で町を出ようとしているから―――ミサキの気持ちは無視されている―――。怒っていてもおかしくない―――。でも今は洋子とユーカリがいるし(ユーカリは普通に座ってるけど、命令されたとはいえミサキをさらった実行犯だし)怒りをぶつけたり佐藤に言いたい事があっても出来ない―――まだ混乱もしていて気持ちの整理も片付いていないだろう―――壁を作ってしまうのも仕方がない―――・・・。
壁と言えば―――山岡と佐藤は現在の砂川のことを”死体”と言って―――
海老原は”遺体”と言っている―――。
佐藤と山岡だけでなく、海老原も人を殺した経験があるが―――ただの物として見るか、死んでも人間として尊厳を持って見ているか―――。同じ裏社会の人間でも、そのさらに裏側にいる人間達とは違う―――壁があるのか―――。
何も知らないから
楽しそうな男・・・・。
呼び方と言えば社長は浅見進のことをアザミって呼んでるな~。「浅見だからアザミというあだ名で呼ばれていて―――」ってな感じで言ったのか~? わかりやすくていいけど―――。
そのアザミが便所や風呂を掃除していることを驚くユーカリ―――。雑用はユーカリがやってたのか―――? ユーカリもやりそうに見えないけど~。一応、プロとして痕跡を残さないようにキレイに掃除する方法を習っているだろうけど―――。
でもアザミは排水口にカバーが付いているタイプには対応できていないのか―――。雇い主が砂川だったら排水口に毛は溜まらず、掃除は楽なのになぁ~。抜け毛が多いから逆に溜まるのか~? とにかく、アザミは社長が湯船に入っている時に掃除しなくても・・・・。そこは空気読めないか―――。佐藤と同じで抜けてるのか―――。排水口に溜まったおっさんの抜け毛を素手で掴んで掃除するのも、どっかぬけているから出来るのか―――? 問題を片付けるには自分の手を汚すことになっても構わないということ―――? 佐藤もアザミももう手を洗えば―――というか殺し屋から足を洗えば落ちるって汚れでは無さそうだけど―――・・・。
アザミは洋子から「社長は根性だめしで無理難題を言ってくる」と聞いていたが―――佐藤の採用試験の時も根性あるかどうかを聞いていた――――
社長は効率よりも根性を重視する古いタイプの人間―――。逆に気に入った人には効率や損得を考えずに助けてくれる情に厚い人―――。その社長の根性だめしにアザミは「屁でもね―――」。アザミは山岡の訓練で鍛えられているから雑用なんて屁でもないだろう―――。
そんな情に厚い社長は、佐藤やアザミが掃除などの雑用を嫌がるどころか楽しんでいると感じ取る―――。殺し屋として生きてきた佐藤はこの”ふつう”が楽しいと言っていたが、アザミも同じか―――。社長の観察眼―――その人の感情を読み取るのが優れているな―――。貝沼の変化には、その時はゲリだったせいか気付けなかったけど―――・・・・。
何かを感じた社長は突っ込んだことを聞いてきたが、アザミは泣いて誤魔化した―――。すぐ泣けるのはすごいな―――。プロとして訓練したのか―――? 佐藤はオデコトントンで切り替えが出来るが―――。でも何度も泣いたりしていたら根性なしと思われないだろうか―――?
楽じゃない素人・・・・。
素人が風呂入って、ゴメンと謝るハメになってる―――
根拠なく「大丈夫」と言っているのはどちらも酒飲み~。
ミサキと社長は苦労人だがプロと比べれば、ぬるま湯に浸かる生活をしてきたかもしれない―――が、謝ることはない―――。巻き込まれた側なんだから―――。ミサキはその事情を知っているけど、社長は知らない―――。山岡がオクトパスに来なければ知らないまま終わるが―――・・・・。
山岡は最期に感動巨編を作りたいんだろう―――。砂川や水野は映画の起承転結でいうと起―――。結は佐藤だろう―――。じゃあ承と転を山岡はどうするか―――。真黒組?オクトパス? 承は裏社会の人間である真黒組で、裏社会の人間を消して―――転で素人のオクトパス、で結の佐藤へって流れか―――? 監督も主演も山岡が勝手にやるだけで他はアドリブで動くことになるから、山岡の想定外のことが起こるだろう―――。でも山岡はその想定外を楽しむ人間―――・・・・。どこまで先を考えてるんだろう―――。誰しも自分の死というものに対しては素人だが、山岡自身は最後の言葉は決めているのだろうか―――?
楽しようとした男達・・・・。
水野が調達してきた車は、ワゴン車というよりキャンピングカーに近いなぁ―――。ナンバープレートも変えているし、水野もしばらくは身を隠さなくてはならないと予期していたか―――。水野も幹部にまでなった男だからカンは良い方―――。でも中途半端なカンの良さで身を滅ぼすことに―――。水野の利用価値はもう無さそう―――。山岡がここでまた銃と弾丸をゲットして、さらに車もゲットしたから水野はハイさよなら~? 水野の最後の言葉を聞ければ、楽しく片付けられて満点か―――。
水野があれだけバカにしていたハゲと同じ事―――プロに銃を向ける―――事をして、同じ結果になる―――? 砂川はハゲをイジられていたが、水野もユーカリからコスプレ野郎とイジられ、欄外の人物紹介でもイジられてる~。砂川と同じ道を辿っている―――・・・・。真黒組に追われることになった砂川も水野も自分では打開策を思いつかずに山岡に砂川が言った言葉―――
砂川「そっちのミスでこうなったんや! どうするんやコレ!?」。
水野は―――
水野「海老原からもまだ何回も電話きてるねんぞ! 打開策はあるんやろな~?」。
自分で打開策を思いつかずに―――打開策はあったかどうかわからんが―――山岡に今後どうするかの質問して楽をしようとした―――。が、それはよりによってプロの殺し屋に生殺与奪権を与えることになっている―――・・・・。裏社会では知恵と工夫で生きることを放棄すると食われてしまうのか―――・・・・。もし砂川や水野が真黒組の組長になったとしても、ファブルのボスは認めなかったかもな―――。新たに組長になった海老原はどうなるか―――。その道は楽ではない―――・・・・。
ウチの地域は浅見(アザミ)の名字ありますから「アサミ」じゃなく「浅見」で「アザミ」と読ませているのでしょうね
二人目は水野か──?
太平市最終編、早く終わって欲しくはないが、長引けば長引く程死体が増える──
山岡の怖さは分かったから、もう誰もしなさないでくれ──
初めまして
いつも楽しく読んでます
佐藤が作中最強キャラなので
敵キャラがインフレしないのは
ザ・ファブルのいいところなんですが
そうなってくると
山岡さんすごく大変そうですね
どうやって最終章?を盛り上げればいいか
アザミみたいに困って泣いてそうです
どう考えても──
人柱はユーカリかな───
砂川は?
山岡「後で合流する」(あの世でな)
ここで砂川と待ち合わせかーーー
山岡「そうだ」(あの世でな)
いつまでこんなことしてるんだ?ーーー
山岡(あの世に行くまでの)「少しの辛抱だよ」
死亡フラグ過ぎるーーー
ミサキを守りながら山岡と佐藤が対峙している場面が楽しみ。しかも殺ってはいけないと厳命された中で。佐藤が絶対的に不利な状況でプロとしてどのように乗り越えるのか、最後にボスの登場はあるのか、本当に楽しみ。
海老原の携帯に水野から着信
しかし相手は山岡・・
(拳銃二つで弾が10発になったぞ)
って電話か─────
いざと言う時のために、水野の舎弟が車内後部に潜んでると予想したけど、いないみたいだな。
水野は、山岡は頭を打たないって知ってるから防弾を着てると思う。(結局、山岡からGETされるんだけど…)
先々、ユーカリが山岡の心臓を1発で仕留めて終わったと見せかけて殺られそうな気がするー
水野。生きてるんじゃないかな?
今回の山岡の目的は、車調達。
だから銃の横面から押さえ込んで、Zで海飛んだ時みたく「バーン」て。
で、ネェと。車血だらけで使えなくなるわ、使える人間【駒】居なくなるわで、山岡に取ってデメリット大きいだろし。
生かす事で、より水野は忠誠に山岡の駒となるんじゃね?
水野の脅威が全く感じられないので、もしかしたら駒として生かされる?
シリーズごとの話が終わって初めてあらためてコミックスをまとめ読みするようにしている──
山岡編は14巻から始まったので、それ以降はまだコミックスを読んでいない。
最新17巻で184話─ 連載は現在最新が204話──
1巻11話収録とすれば、あと2週で19巻収録分が書き上がるはずだが、あと2週で山岡編が終わるとは思えない・・・
20巻まで行くだろうな────
14巻以降は20巻が発売されるまで読めない~~・・
山岡編7巻まとめ読みは楽しみだが・・・
先が長いなあ───
最後は208話、の間違い。
いずれにしても長いな─────
最新は、の間違い
レントウレントウ駄コメ乙~ジョウレンタチモコナクナル~
ボス!山岡粛清の許可を!
せめてそれさえ下りれば────
一気にイケイケムードに変わるんだけどな───
ファブルにはまって、ナニトモ、なに友の半分以上まで読んできて、さすがに飽きてきた。。。山岡編では、急激に読者の期待感が高まって、注目する人数も急激に増えたと思う。ここでも、ツイッターでも書き込みが増えたもんね。
その注目が集まっているところで、期待を超えたトンデモナイものを客に与えることができたら、漫画界のスーパースターが誕生していたことだろう。
公園での岬誘拐で、「なにしとる」から、銃を持ったユーカリを素手で瞬殺、倉庫に乗り込んでの事件瞬間解決が、最強殺し屋の面目躍如で、下手な解説のセリフなんぞ必要なかったはずである。
ヘタレモードでの肩透かしは、作者の逃げがあったといえよう。前に進むべきだったと思われる。
楽しようとした男達・・・・。の考察が面白い────
確かにこの世界で思考を人任せにしてたら身を滅ぼしそうやな
自分で読んでる時には気づかなかった────
ファブルがさらに楽しめるいい記事や~~・・・・