【ザ・ファブル】216話「お漏らしの男・・・・。」墓穴を掘る男・・・・。

洋子・ユーカリ・マツ・クロ・スズムシは、山岡が仕掛けたGPSをエサに待ち伏せする作戦を決行。
佐藤はミサキをアザミがいるオクトパスに預けようと訪ねたが、アザミも社長も不在。
アザミは目を離した隙にコンビニに出かけた社長を追いかけていた。

あらすじ

マツの秘密の墓場

マツの秘密の墓場・死体を埋める場所は山奥だった。

穴を掘ろうとバンの外に出たマツとクロとスズムシ。スズムシはまずツレに線香を上げたいと言って少し離れたところへ。洋子とユーカリはバンの中でカーテンの隙間から外をうかがっていた。

ユーカリ「山岡に　もし銃を向けるなら躊躇うな―――　おまえには　やらしたくねえが―――もしそうゆう場面になったら心臓か頭を撃て―――ッ!!　銃に対して山岡は敏感だ―――　抜いたら当然山岡は撃ち返してくる―――」

太平市

田高田社長が一人、夜道を歩いてコンビニへ向かっている。フードを被った人とすれ違いそうになり…

そこにアザミが追いつき、その様子を見て銃を取り出そうとする。

「あ～　田高田さん　どこ行くの？　飲みかい―――？」

社長「いや―――　ちょっとコンビニまで―――」

男は社長の知り合いだった。安堵するアザミ。

秘密の墓場

バンの中で待機している洋子とユーカリ。

カーテンの隙間から覗いても異常はないが、洋子が反対側を振り返ると、車の窓ガラス越しに山岡が覗いていた。

気づいた洋子はユーカリに合図する。

ユーカリは小声で喋る「動くな―――。この暗さじゃスモークガラスで外からは見えない。じっとしてろ―――」

洋子は山岡に銃口を向ける。

ユーカリ「まだだ―――　焦るな―――！　その角度じゃ　ガラスで真っ直ぐ当たらねえ―――・・・」

洋子「わかってるわよ」

外の山岡が何かに気づく。

スズムシがツレに線香を上げて帰ってきていたのだった。

山岡「よォ～」

スズムシ「あっ・・・・　あっ・・・・」

ユーカリ「動くなッ！　気づかれる―――」

スズムシは山岡と居た時の恐怖を思い出し、脱糞してしまった。

山岡「テメェ～　漏らしやがったなあ～　だが大丈夫―――　死ねば気にならない―――」

山岡はスズムシにゆっくり近づいていく・・・・

感想

安堵の息を漏らす男・・・・。

夜道を歩く社長の前から来た男は・・・・・知り合いかーい！　痴漢の男でもなかったか―――。ただ、これでアザミが殺し屋だという情報は社長に漏れずにすんだ―――。

佐藤はこの後、アザミにミサキを預けてマツの秘密の墓場に向かうのか―――？　後で合流するからと、マツから場所を聞いてはいるが―――間に合うんだろうか―――？　秘密の墓場で山岡との決着が付いた場合は、社長に全てを話さなくてもよくなるが―――。

本音を漏らす男・・・・。

ユーカリ「山岡に銃を向けたなら、心臓か頭を撃て」。ユーカリはもう躊躇しなさそうだな―――。そこはプロか―――。甘さが無い―――。山岡を殺っちゃいけないと言っていたマツや―――脚を狙うと言っていた洋子―――とは違い、ユーカリはファブルであり、人を殺めた経験がある―――。殺らなければ殺られる相手だとしっかり認識―――アザミも山岡かも知れない相手を見て銃を抜こうとした―――。あの男が山岡だったらアザミも躊躇なく撃っていただろう―――。

ユーカリはボスの命令が絶対か―――。山岡のように快楽で人を殺さないということか―――？　スズムシを消そうとしたけど、スズムシはどうしようもない男だったからなぁ―――。まだ殺しをしたことの無い洋子と、世話になったが今は暴走した山岡なら―――洋子のほうを気遣う良心は残っているようだ―――。

声を漏らさない女・・・・。

山岡はGPSを追ってきたか―――。仕掛けたスマホはフェイントじゃなかった―――。今回も掛ける手間はひと手間だけか―――。って、いくら恐怖心が無いとはいえ無防備すぎる―――！

こわぁあああ～！　ショーウィンドウの中のおもちゃに夢中な子供みたいに覗くなよぉ～。実際、山岡くんのおもちゃはこの中に居るけど―――。これを洋子が発見したけど、この状況で声を出さないのはプロやな―――。ユーカリは水野のコスプレでも動揺しなかったしな―――。プロなら―――チャンスが来るまで焦らず、動揺せず、しっかり仕留められるタイミングを待つ―――。プロに徹しているが―――今まではそれで良かったんだろうけど―――今回は守る者がいる―――・・・・。

山岡がバンにここまで接近したということは、マツ、クロ、スズムシが車から出てきたことを確認した―――？　他の者がいる可能性も考えて覗いた―――？　でも外から見えないのにけっこう長い間覗いているな―――。中にはもう誰もいないと思っている―――？　わざと顔を見せて中の反応を見たんだろうか―――？　どこまで現状を把握しているんだろう―――？

漏らさない男・・・・？

スズムシがツレが葬られている場所で拝んでいるところを、山岡に狙われるかと思ったが―――帰りだったな―――。

墓参りの帰りに死神に会ってしまった―――。改心してまっとうに生きようと思った矢先―――・・・・。

仲間が「同じように悪事を働いたのに、おまえだけ生き残っているのはずるい～」と死神を呼び寄せてしまったんだろうか―――？

スズムシが叫んだりしないうちは、山岡に頭は撃たれないだろう―――。まぁ最後の言葉を言えるぐらいに瀕死にまで追い詰められるかもしれないが―――・・・・。スズムシが、車の中にいる洋子とユーカリに助けを求めて声を出したりしたら―――・・・・。今、洋子とユーカリがいることを知られていないのはアドバンテージになっている―――。しかしスズムシが自分が生き残るためにその情報を漏らしたら・・・・。スズムシは、洋子とユーカリもプロで、車の中で待機していると充分分かっているだろう―――。今、その二人に撃ってもらうしかないから―――スズムシは知恵と工夫を使って「今撃たないのなら、山岡の立っている場所が狙いをつけにくい場所なのかもしれない」と推測し、山岡を動かしつつも、車の側になんとか引き止められれば―――・・・・

スズムシは本当に変わったのか―――それとも口だけなのか―――。山岡に消された砂川と水野はピンチになった時、山岡に「この状況をどうするんだ？」と聞いて自分で考えることを放棄したが、スズムシは―――・・・・。

撃ち漏らさない女・・・・？

今はガラスとの角度的に撃てない状態―――。

1発目でガラスを割って2発目を当てるってのは出来ないのか？　ガラスが割れた瞬間、山岡は素早く身を隠して撃ち返すのか？とか考えていたら、山岡はスズムシに呼ばれるように歩いていく―――。スズムシに向かって歩く山岡の方向は、洋子やユーカリが居る後部へ―――洋子やユーカリがガラスに対して垂直の角度で撃てる方向、弾道を気にしなくていい方向に―――。

山岡はまだ銃を出していない―――。山岡が手に入れた砂川と水野の銃は、サイレンサーが付いていなかった―――マツやクロがいるのでなるべく銃は使いたくないんだろう―――。素手で仕留めようと車の後部側にいるスズムシに近づく山岡が、あともう少し歩を進めてくれれば、車の後部にいる洋子とユーカリは撃てそう―――。しかし車内のカーテンで山岡の姿が見えるのかどうか―――月明かりで外の影が映る―――？　ジャリという足音で狙いを定める―――？　大チャンスだが、もし討ち漏らしてしまうと死人が出てしまうことになりそう―――・・・・。GPSを仕掛けて追ってきた山岡―――それに感づいて逆手に取った洋子達―――墓穴を掘ったのはどちら側になるのか―――スズムシの命運はどうなるか―――スズムシからウンがブリブリとこぼれ落ちてしまっているのが気になるところ―――・・・・。