週刊モーニングで連載のゴルフ漫画。作者は『カイジ』などで有名な福本伸行。
『二階堂地獄ゴルフ』あらすじ
二階堂進はゴルフを始めて半年でプロテスト合格寸前まで行った。天才と持て囃され、二階堂もプロゴルファーになることを夢見ることになる。が、夢を見続けて見続けて…もう35歳になってしまっていた。後援してくれている桜武カントリーの皆も愛想をつかし… が、二階堂進はまだまだ諦めてはいなかった!
入り口にすら立てずに10年…
すでに地獄!
プロになれなくて10年経ってしまった二階堂進。ここまで燻ってしまうと熱は冷めてしまい…
下を向く! 過去の失敗を振り返る! 夢に向かって頑張っている人の姿とは思えない…
このように公園のブランコで座り、過去を振り返るシーンが多い。そして今までの福本伸行先生の作品から、もしかしてこれはほぼ公園シーンで悩む二階堂が描かれて、話はなかなか進まないのか?それはそれで斬新で面白そうだが…と思いきや… 10話辺りから加速し始め…14話で一気に飛ぶ! 1話では35歳だった二階堂進が…
年月が一気に飛ぶ! しかし二階堂は飛躍せず! 二階堂には残された年月は少ないっていうのにこんな進み方は有りなのかよ!? 連載開始時の二階堂の年齢でもギリギリだっていうのに… どんな練習をしたのかという技術的な事とか、プロになる夢を辞めるか辞めないかの葛藤を描くとか一切無しで一気に進む! もしかして福本漫画の中でこの漫画は、作品内の時の進み方が最速なんじゃないのか? しかし主人公の二階堂は停滞! 時の進みが最速で、状況は停滞。最悪の状況!
まさに地獄!
これまでの福本漫画と同じく、内面を描く。心の動きを描く。それが面白い。作者がどうしたいのか、それが読者にも伝わってきて迷走している『賭博堕天録カイジ 24億脱出編』とは違い、心機一転新連載なので過去の設定に囚われることはなく、話も早く進み、作者が生き生きと描いている様子・気持ちが伝わってくる。そしてゴルフは自分との戦い・内面との戦いということで、人物の内面・心情を描く福本漫画と相性が良い。で、カイジのほうは停滞…? そっちも進めてほしいが。
二階堂が進む道の先は天国なのか地獄なのか。この漫画のタイトルがそれを示していそうな気がするが…