みそいれにしやす

面白いと思った漫画のあらすじ、感想、考察などを書いてます。ネタバレが嫌な人は注意して下さい。

喧嘩稼業

【喧嘩稼業】10巻 櫻井裕章「止めの金剛がもし防がれたら次は残った玉もやられる… 入江文学ちゅーんは まっこと恐ろしか人ばい」

投稿日:

喧嘩稼業の10巻。
単行本 10巻
表紙は川口夢斗。

10巻の内容は―――熱い! そして入江親子、富田流の師弟、入江文学と川原卓哉、ヨシフと櫻井、川口親子、芝原親子の絆も描かれ涙腺も刺激する!!

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電子書籍で別巻を
売らないでいてみろ
後で必ず騒ぐ馬鹿がいる
「商売としてふさわしくない」と

喧嘩稼業の10巻を買う前に気になることがあった。講談社のコミックDAYSというアプリ、WEBサイトでキャンペーン? そういえばヤンマガ2018年18号の作者の巻末コメントで
巻末コメント
「『喧嘩稼業 別巻』を二割ぐらい書き足しました。未読の方はコミックDAYSの販促にご協力して頂けたら幸いです。」とあった。コミックDAYSのサイトを見てみると…

喧嘩稼業第10巻発売記念
“最強”2大プレゼント!!

コミックDAYSアプリで
・喧嘩稼業10巻を購入
・コミックDAYSのプレミアム会員に入会
した人には―――
・喧嘩稼業の別巻(加筆改丁訂版)
・喧嘩商売の最強十六闘士セレクション全8巻
をプレゼント

『最強十六闘士セレクション』は以前に喧嘩商売で掲載されたものから選手ごとに編集されたものだろうから特にいらないが、名護夕間の事が書かれている『別巻』は持っていないからこの機会に手に入れられるなら欲しい… でも入会しなくちゃならないのか? そしていつまで続くか分からんサービス限定なのにそこで単行本を買わなくちゃならんのか? 電子書籍をアマゾンで買っているのは「ここなら大丈夫だろう」という信用も含めて選んでいるんだぞ。人知れず消えていくアプリなんて星の数ほどあるわ!! それにコロコロ媒体を変えていたら読みづらい…

今から書くことはあくまで街の声です―――

『お前 漫画を描くのを
嫌がっているフリしてるけど

会うたびに
金を求めてんじゃねーよ』

―――っと言っていました。

『コミックDAYSの販促とか
クソどうでもいいから―――
冗談はアンタの執筆速度だけにしてくれ』

…と言っておりました。

街の声が何故か俺の心と同調する! これが同調行動なのか?! 俺は今まで漫画を読んでそれを受けて感想を書くという”後の先”でやってきたが、今回は自ら攻める。怒りで理性を失った俺はシカップ・ナガの構えをとり―――

入会したくない
入会したくねーよ

と言いながら手刀を振り下ろす! その手刀の力は本能に受け流され、僅かに力を加え進行方向をずらす。俺は手刀で入会のボタンを押してしまった。

梶原
講談社「一名様入会 確定」

俺の理性「入会? その予定じゃなかったですよね?」
俺の本能「コミックDAYS・会員からコミックDYAS・プレミアム会員に変わりました。」
恐ろしいのは状況に応じてシームレスに読む媒体を変える事。

理性より「別巻が読みたい」という本能が勝ってしまった…

俺の理性がいない間に
プレミアム級に上がったよ
今は『コミックDAYSプレミアム会員』
C.D.Pと呼ばれている

先ずは目次より読み始めよ―――か

目次は

第67話「再び……」
第68話「俺が入江文学だ」
第69話「禿鷹」
第70話「重戦車」
第71話「ひき逃げ」
第72話「孤高」
第73話「陽光」

68話のサブタイトル「俺が入江文学だ」は文さんが試合に勝った回。勝利し田島を指差し、宣戦布告。腕が折れようが諦めないことを示した。サブタイトルがしっくりくる。

他のサブタイトルも話の内容にしっくりくるものばかり…あん? 71話のサブタイトルが「ひき逃げ」。なんで?って読んでみたら観客の中にひき逃げ犯がいるじゃねーか! しかも被害者らしき人とセットで!
ノンスタイル
わざわざ「ひき逃げ」と付けたのは、あのことは忘れないという作者の意思表示か?

そういえばこの某芸人は、このことを周りからイジられる前に自分達から進んでネタにしているのを見たことがある。逃げたのも卑怯、自らネタにして笑いに変えようとしているのも卑怯… 卑怯者… 超ウケない。大事に至らなかったとはいえ、さすがにひき逃げを謹慎直後に自らネタにするのは笑えない… 被害者から笑いにしてもいいと許可を得ていたとしてもそれをやるのは違うでしょう。作者の木多康昭先生もそういう事を思ってサブタイトルに「ひき逃げ」としたのか? そうなら俺も同じ考えです。こういう笑いのスタイルはノンノンです。

単行本に追加されたことが少なくても
関羽雲長のように耐えてみせる

今までの単行本ではコマを追加するだけでなく、エピソードまで追加されたこともあった。でも今回はコマをちょっと足されただけ… 加筆なし? 加筆していたからヤンマガ17号に掲載予定だった話が休載になってしまったと思っていたのに…
巻末コメント
これは嘘だったのか? 単行本に書き足したんでは…あん? 別巻の書き足しだけで単行本のことは触れていないぞ!

ミスディレクション
今まで単行本に加筆をしていれば、単行本発売時期に「書き足した」という文字だけで読者に単行本に加筆したと思わせ、休載から目を逸らせる。

や、やられた… まぁ加筆が少なかったということは、完成度が高かったということでしょう。

櫻井と入江
どっちが好きなんだ?

文さんと櫻井が再び龍虎で対峙したとき、観戦しているマッドホッパーとタンと謎の人物が描かれている。ヤンマガ連載中では描かれなかったが、単行本で加筆されてこの試合はアンダーグラウンドの賭け対象となっていてアンダーグラウンドのメンバーの姿が描かれるようになった。

第3試合が決着したときに謎の人物が「賭けが不成立した」と言っている。
タン 謎の人物
不成立? 試合前に櫻井に賭けた描写はあったのに… それで不成立ということは誰一人入江文学に賭けなかったということか。アンダーグラウンドは掛け金が少ない者からメンバーから外される。アンダーグラウンドメンバーから見ると、損をせずに掛け金を増やせるボーナスステージであるこの試合、文さんに賭ける者はいなかったか。

本命狙い…
大金を賭ける者にとっては当たり前だよな

ちなみにヨシフとライガーのベッティングではヨシフに賭けているメンバーが0.01%いる。その0.1%はヨシフが自分で賭けた分だけなのか? 「ライガー 対 ハゲのオッサン」より「櫻井 対 陰陽トーナメントに選ばれた16人の内の一人」のほうが番狂わせがありそうなんだが…

大穴狙い…
ギャンブラーにとっては当たり前だよな

ユウショウ
俺の片玉は生き残ったぞぉぉ!!

賭けが成立せず、応援していた櫻井も負けた試合だったが「強いヤツが好きだ」と新たに強者を見つけたことでタン、ホッパー、黒人は喜んでいる。
喧嘩稼業 爆笑問題 田中
でも爆笑問題の田中に似ている人物は険しい顔。試合前にも爆笑問題の田中が描かれていたのは、櫻井が玉を無くすということを暗示していたのか? もし爆笑問題の田中がこの試合を観戦していたら爆笑はできないだろう…

その男は愛称と容貌から
こう呼ばれていた

『片玉のウーチャカ』
名を田中裕二といった

お前が無邪気にいるのが
マジで怖いんだよ!!!!!
俺はサイコパスとか好かないからな!!!

文さんが勝ったあとに「勝った」と安堵している十兵衛が追加されている。文さんの試合観戦中の十兵衛はまるでテレビの前でヒーローを応援する子供のような無邪気な反応。最後に文さんが櫻井を投げるときに「いけぇぇ!!!!!」と言ったところはヒーローが必殺技を出す場面で言うような反応。こんな表情を見せときながら、20分平均で工藤に嫌がらせを続けていると思うと怖くなってくる。本当に同一人物なのか?

十兵衛君…
いくらなんでも性格変わりすぎだと思う
もう完全に2重人格レベルじゃないか

ここまで文さんを慕うようになったのは、喧嘩のやり方を教えてもらっていじめられっ子から脱却できたからか? いつか出会った時のエピソードも描いて欲しい。

余力を残して
頂点を獲った者同士の戦い

73話のラスト、単行本のラストで「赫々たる陽の下の日の本一の戦い」の場面はヤンマガでは1ページだったが、単行本では見開きになっている。

熱い試合も見たいから
部分追加で俺は平気だ

ここからは読み返しての感想。

今になって思ったのは
読者の心に火を入れるタイミングを
計っての事だろう

ヤンマガで読んでいたとき、67話「再び……」の回は文さんやられちゃうじゃん…カタカタと震えていたが、よくよく考えるとここまで話数を費やして仇の田島にトーナメントを開催させて、文さんを参戦させて、ここで敗退させるのは物語としてありえない。でも櫻井の強さ、凄さ、海外で修行してきた里見も震え上がるほどの奥の深さを見せられると、文さんはここで負けるんじゃないか?とハラハラさせられてしまう。上手い。

まあー まあー
カワタクは好物の
自画自賛でもしながら
よこで試合を見ていてくれ

「俺は入江無一の息子だ カワタクだけはこの言葉の重さがわかるな」
山本陸に勝てるか?の質問にカワタクが「勝てる可能性があるのは―――富田流の入江」と答えてから入江親子の物語は大きく動いた。カワタクがここで富田流の名前を出さなかったら、入江親子は受け継いだ武器を錆びさせぬように磨いていただけだっただろう。それに文学が「富田流を継ぎたい」と固く決心したのもカワタクとの柔道の試合でのこと。カワタクのおかげでその武器を使う時が来た。武器を使うため山本陸と戦うために外国に行ってグリズリーを倒してきた。しかし田島彬にやられ、無一はこの世を去った… そして今、息子の文学が仇をとるために、父親から受け継いできた富田流で父親の代わりにぶっ殺すためにトーナメントに参戦した。カワタクもこの経緯を知っているだろう。

そのカワタクが腕が折れた文さんを送り出し「生き残る可能性が0.1%でも上がるなら…足掻いてもらいたい」と発破をかけるのは泣ける。「それでいい。やれる事は全部やれ」も泣ける。その後に文さんが櫻井を投げ落としたとき、腰からだったので失敗だったと思ったカワタクが「あっ…ああ…」と狼狽えようとも「親友の命を懸けた狙いを見抜けてね―じゃん」とはならない。狙いが読めなかったとしても…だからどうした!! 浪花節だ!!

「今まで棚に上げていた
感動を
押し出しやがった」
この呟きが聞こえたかのように
入江と川原の仲を知る者が―――
次々と気づき
感動に震え上がった

ナイス!!
グッドアイデアだよ!!!
十兵衛君!!!
こうやって技は進歩していくんだな!!!

煉獄から必殺に繋げる十兵衛の案、最初は櫻井の骨掛けで不発に終わった。もしここで試合が終わっていれば十兵衛は悔やむだろう。そして勝ち上がった櫻井との対決でリベンジをという話の流れもあるにはある。面白い、十分にドラマがある。しかしワンデートーナメントなので十兵衛が急に強くなることはありえないし、櫻井に勝てるはずがない。
というわけで―――十兵衛の案から潰してから投げの高山を仕掛けるのではなく、手順が逆の高山をして決着。しかも気づいたのは唯一の弟子の十兵衛というのが面白い、十分にドラマがある。
第3試合は富田流の師弟の力で勝ち上がった。十兵衛は文さんと出会っていじめっ子から脱却できた。文さんも弟子が出来て技をさらに進化させることに成功した。この妻夫木聡と小池徹平の師弟コンビは相性バッチリなんじゃねーか?

ゴールが違えば
WIN・WINの関係は成り立つ

途上国による
人口増加が問題になる現在
私は彼のような立派な倫理観を
死の間際まで
持てるような人間になりたい!

文さんが無極を使う描写が初めて描かれた。リミッターを外す記憶が無一との死別の回想。それで文さんの目から涙が出ているのも泣ける。

でも…父親の思い出を使って他人様の玉を潰す。嫁をもらわずに男子高校生と仲良しこよし。立派なお子さんに育ちましたね。

文学「父さん
…嫁…の…貰い方を
…教えてください
今の38歳で
高校生とつるんでいても
嫁いでもらえる方法を」

陰陽トーナメント出場したことで有名になり、それを餌にお見合いパーティでも出るか? でも高野くんにも気軽に話しかけられない文さんは女性と話せるだろうか?

一見として大物とわかる入江文学に
お見合い会場は沸いた
だが入江を知る者達の見解は違う
上杉(話し続ける事ができなかったか)
カワタク(万が一でも完全に話のオチを
落とす事ができれば)

カブト(入江の話術じゃ
女性を席に固定できない

気の毒だがどんな奇跡が起ころうが
女性を落とせない)

三代川・関「万が一もないな」
睦夫「それは今度 宮根さん
個人的に話しましょうよ

今 日本では想像のつかない
テクノロジーが発達して…」

そうか。最悪の場合、人工的に子供を作ればいいのか?

最後に勝ったヤツが
強いんだぜ

ヨシフはこの大会のセコンドの中で一番弱いんじゃないか? 勝てるのは車椅子に乗っている生野ぐらいじゃないか? セコンドはボディガードも兼任なのに大丈夫か?と思っていた。が、そのヨシフは圧倒的不利な設定のアンダーグラウンドで見事に生き延びた。この切り抜け方を考えて、実行できる奴はこの大会のセコンドの中でいただろうか? ヨシフ、お前は喧嘩も強いな。

強者のヨシフの将来は
当然有り有り無しです!!!

有り有りというのは
命有り、出資有り
という事でございます!!
無しというのは
“毛根”無しという事でございます!!!

ヨシフがアンダーグラウンドに出資できたのは金を持っていただけでなく、強者でもあったからだろう。

良い親で
救われたな

夢斗と生き別れたあとでも夢斗のことを思っていた両親。夢斗の実の弟の初めての頼み事が夢斗のようになりたい。良い親子、良い兄弟じゃねーか。

そして夢斗は両親が自分を責めないように手紙を添えず航空券とチケットを送る。川口拳治の前で実の両親の話をしなかったのも拳治を気遣ってのことか? 入場時の「初めての親孝行をさせてくれ」。これは川口拳治だけじゃなく、実の両親にも向けた言葉だろう。そして夢斗は実の両親からもらったデカイ身体で拳治から教わったキックボクシングの技で戦う。良い子供じゃねーか。

実の両親の声援を聞いて固まっている夢斗を見て、事情を分かっている川口拳治が「声援に応えてやれ」というのもいい。夢斗がフラついて金隆山に迫られたとき、夢斗ならできると信用して「夢斗逃げろ!!!」と事前に打ち合わせをしていたアドバイスを送る。同じ名護夕間の弟子でも佐川雅夫とは大違い。良い育ての親じゃねーか。

ぶちかましの時に金隆山には追い打ちがないことを確信する芝原剛盛。鋭い。「息子の強さを信じているんだよ」という芝原剛盛の言葉は「田島が合気に喧嘩を売ってきたらお前が買え」と言ったように、目の前の佑にも向けて言った言葉だろう。良い親じゃねーか。

な・な・な・ないす
な・な・な・ないす
な・な・な・ナイス
な…ナイスな親子っぷりに
腰が抜けてしまった

こ…この絆の強さ…
マジでファザコン超えてるんじゃね

喧嘩商売、喧嘩稼業に出てくる親子は父と子が多いが… あんで?

お客さんの顔の色…
見てぇー

単行本を読んで、次は別巻だ! と思ったのに『別巻』も『最強十六闘士セレクション』もアプリの本棚に追加されていない… キャンペーン期間が「2018年の4月6日から5月6日まで」だから5月6日の次の日に対象者に一斉に開放されるのか? もしかして「5月6日にもプレミアム会員でないと別巻は読めない」とかはないですよね? 今回の10巻でこれだけ絆を描いたのに… 読者との絆はありますよねぇ?

別巻が読めるのはいつか!?
多種ある電子ブックリーダーの中で
単行本を買う時…
Kindleではなく
バラ売り、キャンペーン売りありの
『コミックDAYS』で買った時
別巻が読めるのはいつか!?
今現在、別巻の配信日は決まっていない

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