双亡亭を壊すべく、向かう青一と緑郎。
双亡亭内ではパイロメアリーを使うマーグ夫妻と双亡亭に取り憑かれた修験者の朽目が戦いを始めていた。
あらすじ
朽目「『発火能力(パイノキネシス)』とか言うんだってなァ ババア! でもオレにゃ当たらねぇぜ ノロマが!」
バレット=マーグ「キミも<ソウボウテイ>を壊すために入ったのダロウ? カンタンにこのヤシキに取り込まれて恥ずかしくはないノカ!?」
朽目「知んねーよ! 絵ん中からオレは生まれ変わって出て来たカンジだぜ! それがまたイイ気分でよ! だから、この家を壊されちゃあ困るのよ! オマエもくたばんなジジイ!」
場所は変わり、双亡亭内の紅達
特殊災害対策室の宿木「こちら正面突入部隊 隊長 宿木! 現在<双亡亭>内を入口に向かって撤収中! 他の隊員とは分断された。民間協力者4名と行動している。心霊能力者<刀巫覡>柘植紅。アメリカ超自然現象研究協会のアウグスト博士。及び、超能力者フロル・ホロパイネン。そして無能力の案内人 凧葉務」
気を失っているフロルを背負っている凧葉「なんだよ。ヘンな<腕>は使えるだろー。オッさん(アウグスト博士)もおんぶしろよ~」
アウグスト博士「敵の襲撃に備エテ、戦力がフットワーク良く、動かないとイケナイのもわからんカ! オマエは戦力にならないカラ フロルの運搬が適任ダ」
凧葉「それよか、もっとフロルちゃんのコト 心配しろよ… ムスメなんだろ、カワイクねーのかよ?」
アウグスト博士「その娘は<物体移動>の能力数値が高かったから養女にした。貧しい家にいるより実験に効率がいいからナ」
凧葉「なんか、研究のコトはよくわからんけど オレ、アンタ好きになれんな~」
宿木「本部応答せよ! ちっ、こっちからの通信が行っていないな! 通信機の故障らしい… 爆破は各ユニットの任意で行われるはずだが… まだどのユニットも実行した気配がない…」
宿木の言葉に反応したかのように激しい音と振動が。
宿木「あそこか!」窓の外を見る宿木。双亡亭内の隣の廊下が爆発していた。
宿木「廊下が爆発してる。やはり内部からの破壊は効果がある!」
凧葉「あれ… 爆弾の爆発じゃねーぞ… 『色』が違うんだよ!」
フロルを背負いながら爆発した廊下へと向かう凧葉「あれは味方だよ!」
凧葉(そうだ… あの火の色… あの炎のカンジは見たコトあんだ…)
爆発している現場に辿り着いた凧葉「やっぱり… 火を出す人形夫婦だ!」
錫杖を振り下ろしている朽目。その錫杖を受け止めて掴んでいるバレット。
朽目「ジジイ… 金持ちのクセに思ったより鍛えてんな…」
バレット「妻のジョセフィーンは… たくましい男が好みでね」
錫杖を離し、距離をとる朽目。
パイロメアリーの炎を避ける朽目。
バレット「動きが迅い! ジョセフィーンは追えない…」
験力で遠くから攻撃してくる朽目。
ジョセフィーンを庇い、攻撃が当たってしまったバレット。
朽目「おーおー、ヘドが出るホドの愛妻っぷりかよ! でも、もう おしめえだな! こっちの方が確実だからよ!」
小刀を取り出し、体勢を崩したバレットを刺そうとする朽目。
パイロメアリーが炎を出そうとするが間に合わない。
朽目「おせえわババア! ダンナの後にえぐってやんぜ!」
「ちょっと待った~!!」
朽目の身体に抱きついて止めに入った凧葉。
朽目「てめえ役立たずの民間人じゃねーか!! どけよ!」
凧葉を殴って振り払おうとする朽目。
凧葉は耐えきれずに振り払われる。
そこへ今にも炎が出そうなパイロメアリーの顔が朽目に向けられる。
その場を離れようとする朽目「当たるかよ!」
朽目の左足の甲に小刀が突き刺され、床から離れられなくなる。
その小刀を刺したのは紅だった。
朽目「紅… てめ…!」
験力を使ってなんとかしようとする朽目だったが、アウグスト博士のリバーサーで印を結んだ手が燃やされる。
朽目「ぎゃ!」そして絶望した表情でパイロメアリーを見る朽目。
パイロメアリーの炎に包まれた朽目。
振り払われて階下へ落ちた凧葉を心配する紅「タコハさん~」
感想
アウグスト博士「フロルを背負うのは、敵と戦えない凧葉の役目」
さすが合理的。凧葉が背負うのは正解だ。けど凧葉が助けに入ったおかげでマーグ夫妻は助かって朽目を倒すことが出来た?けど。
その凧葉は別の場所で爆発が起こった時、その炎は人形夫妻の炎だと見抜いた。炎の色や感じで見分けたのは流石は絵描きということか?
で、凧葉達は凧葉、紅、アウグスト博士、フロル、宿木の5人で行動してたけど、フロルと付き合っていたらしい科学者のグラハムはドコいった?
カークとマックスに絵の中へ取り込まれた後、見てないけど…
爆破が各ユニットの任意。これで大丈夫だろうか? 通信が途絶える可能性があるからそういう段取りなんだろうけど、これだと他の隊が巻き込まれたりする危険があるけど… 隊員に犠牲が出ようとも双亡亭を壊すことが重要なのか?
おっさんすげえ! 厳しい修行した修験者の体重をかけて両手で振り下ろした錫杖を片手で受け止めてる!
しかも朽目の身体をぶん投げてるし!
妻のジョセフィーンは車椅子に乗って小回りが効かないから、旦那のバレットが車椅子を素早く方向転換したりしなきゃいけない。その妻をサポートするために鍛えたのか?
取り憑かれた朽目。朽目自身の意識はある? もともと好戦的だったから分からないなぁ… カートとマックスは”憑依”ではなく”変化”だと言っていた。”侵略者”か”双亡亭にいる何か”か分からないけど、元の性格は残っていて好戦的に変化させられたってことなのかな?
取り憑かれたカークとマックスがみせた、手が伸びたりなどの身体の変化は見せなかったなぁ。元の身体能力が高いからか? 腕が伸びた状態で炎をかわす動きをするのは難しそうだもんな。伸びた腕に炎が当たる危険もあるし。
バレット=マーグに錫杖の攻撃を受け止められたから、取り憑かれても力は変わらない?
朽目は「無能力でも人を救うために飛び出した凧葉」「妻をサポートするために鍛えたり、攻撃されたら妻を庇うバレット」みたいな心の強さを持っていれば取り憑かれなかったかなぁ。
朽目の足に小刀を刺した紅。紅は朽目に対して躊躇しないのか。一応何度か同じ修行をした知り合いみたいだったのに。まぁ嫌ってはいたけど…
はぐれた凧葉は怪我をしてなければ、双亡亭内ならどこへでも連れて行ってくれる”黒い腕”で帰ってこれるから心配は無いが… 落ちた先で誰かと出会ったりとかするのかなぁ?