砂川がファブルと手を組むため、クーデターを起こそうと計画していた。
それに興味をもったファブルの山岡も太平市にやってきた。
洋子は街で山岡を見かけ、佐藤は二郎とすれ違った。
洋子は真黒組に依頼されていないのに山岡が彷徨いていることで警戒しだした。
そんな中、依頼された二郎は組長を毒殺に成功した。
あらすじ
洋子の家
佐藤兄妹に会いに来ていたクロは組長が亡くなった知らせを受け、慌てて飛び出していく。
佐藤に疑問を投げかける洋子「ねぇ――― 何かおかしいと思わない? 山岡が町に現れて――― アンタが見た怪しい男―――・・・・ このタイミングで組長さんが亡くなるって―――」
佐藤「確かにな・・・ でも死因はまだわからない」
洋子「死因なんてどうせわかりっこないでしょ~ プロの仕事なのよ」
佐藤「だったらおまえも気をつけておけ。火の粉が飛んでこないとも限らん―――」
洋子「飛んできたら―――どうするの?」
少し間があって―――佐藤「その時考える―――」
砂川経営のキャバクラ
マンションにあるキャバクラの扉に向かう前、銃を用意し弾も装填する砂川。
銃を右手で持ち、身体の後ろに隠しながらバーに入り、カウンターにいる武器商人と距離をとって見合う。
銃を持っている右手を壁に隠しながら話す砂川「オイオイぶっそうな面やなぁ――― いきなり銃とかやめてくれよ~」
武器商人「そっちこそ――― 俺を殺るつもりじゃない? 俺が抜けると言った時――― アンタの眼に殺意があった―――」
砂川「そんなワケないやろ――― 二郎に渡す後金の200万は持ってきている。ホラ金ならある―――!!」
左手で懐から取り出した封筒を見せる砂川「おまえを殺るつもりやったら―――金なんか用意せんやろが~・・・・ だから手を上げろ」
両手を上げて武器を持っていないことを見せる武器商人。
砂川「悪いな―――」
銃を構える砂川。
バーの奥から銃を構えた山岡が出てきた「そりゃないな砂川くん―――」
砂川「誰や・・・・ おまえ―――」
銃をカウンターに置く山岡「アンタがこの半年近く―――ずっと捜してた男だよォ~」
銃の狙いを緩める砂川「あん? ・・・・ ファブルか―――・・・・」
山岡はソファに座る「まあ座りなよ砂川くん―――。アンタが立ってると俺がエラそうにしてるみたいだろ。小島ってヤツの一件からウチを調べてたんだってぇ? だったら今、目の前に俺がいる。もっと喜べよ―――」
砂川「本物なんやな」
砂川もソファに座る。
山岡「俺は俺でアンタのファンなんだよ――― 今時野心があって そう―――興味深い!」
砂川「俺が興味あるのはただひとつ―――俺と組んでくれるのか?」
山岡「さあ どうだかな? だったら俺を口説いてみろよォ―――」
感想
気持ちを挟み込めないクロ・・・・。
組長の訃報を聞いてすぐ出ようとしたクロ―――。でもジャンバー忘れる―――。かなり動揺しているなぁ―――。理性というジャンバーで気持ちを隠せず剥き出しに―――。まあ”ふつう”はそうなるだろうけど―――。でもこういう時でも冷静なヤツがプロになれるんだろうな―――。
小耳に挟んでいる洋子・・・・。
洋子が山岡を見て、佐藤が見かけた怪しい男(二郎)がいるという情報を知っていて、そして組長が倒れた―――。このタイミングはプロで無くても山岡や二郎を怪しむよな―――。山岡が洋子の前に姿を見せたのは、これが狙いなんだろうか―――? 火の粉のかからないところに引っ込まないように、介入させるべく、わざと姿を見せた―――?
私情を挟まない佐藤・・・・。
洋子の話を聞き、佐藤もプロが関わっていると推測した―――。その時にソファに体育座りしたのはなんで~? いつもそんな座り方をしていなかったのに―――
今まで命令には忠実だった佐藤だが、自分で動いたことがなくて不安だから身を護るような座り方をしているんだろうか―――? 組織は分業制で佐藤はただの兵隊でよかった―――。ターゲットを指定されたら、チャンスを伺って襲撃すればいいだけだった―――。今の休暇中も受け身で巻き込まれていく形ばかりだった―――。
この事を「火の粉」と言っているから迷惑ごとだと考えてる―――? 佐藤は”ふつう”の暮らしをしたいのか―――? ボスの命令だからそれを守りたいだけなのか―――? 山岡から「誰かを殺れ」と言われても、ボスの命令「一年間の休暇中、誰も殺さない」を優先する―――? 多分佐藤はボスの命令を優先するだろう―――。それは感情からではなく―――分業制でボスから命令されたからだろう―――。ハンバーガーのようにボスと山岡に挟まれて葛藤して悩むということは無いだろう―――。不安なのは今までの相手と違い、今度はファブルが相手かも知れないという事だろう―――。その時にボスの命令を守ったまま対応できるかどうか・・・・。その時、相手を殺ることでしか解決できないとなった時にどちらに転ぶのか、その葛藤に挟まれているんだろう―――・・・・。
口を挟む関係、挟まない関係・・・・。
砂川は武器商人を消そうとした―――。この暗殺計画を知っている武器商人が引退しようとしていたら消すのは当たり前だろう―――。過去には、鉄工所で小島の次のターゲットを知っていた坊主頭の手下も消していた―――。でも山岡は色々知っている二郎を引退すると聞いていたのに消さなかった―――。なんで―――?
業界の鉄則は「顔を見られたら始末する―――」だけど、組織は違う―――?
隠れ家で山岡が寝ているところに二郎が帰ってきたり、山岡が感動巨編のシナリオを練っていたときには二郎が先に寝たりしていたので、お互い信頼関係があったんだろうか―――? プロ同士だし、もし山岡の正体をバラしたりしたら、二郎自身も消されるとお互い分かっているからそのまま引退させた―――? 二郎は山岡の映画のようにシナリオを立てて殺るやり方に口を挟まなかった―――山岡も二郎のやり方に口を挟まなかった―――これはプロ同士の信頼関係からだろう―――。プロ同士ではない砂川と武器商人は親しかったように見えて、ハンバーガーのようなファストフード―――お手軽な関係、邪魔になったら始末する関係だったというワケか―――。
異を挟む砂川・・・・。
そもそも砂川はファブルと組んで何がやりたいんだ―――? 勢力を広げたい―――? ファブルを探り始めた切っ掛けは、シノギを荒らす小島を鉄工所で消そうとしていたところ、横からファブルに攫われてメンツを潰された―――。小島の件は屈辱だったが、単純に復讐するワケでもなく―――そこで得た情報を分析して利用、そしてそれより大きいものを狙っているのか―――? 砂川はこの暗殺計画が終わる前から真黒組の幹部連中やヨソの組にも根回して存在感をアピールしていた―――。よそに勢力を拡大させたいから、よその組まで根回ししているんだろう―――。「復讐への怒り」と「大きな権力を手に入れられる利益」とに挟まれた時―――砂川は利益をとる男ということか―――。感情に簡単に振り回されない砂川―――こいつは厄介な男―――。2年前に浜田が組長に就任、鮫剣組との抗争は3年前だから―――鮫剣組との抗争が終わって平和になり、組を安定させたいから組長は砂川を若頭に選ばずに海老原を選んだ―――? それに納得できずに異を挟みたい砂川は、小島の件が無くてもいずれはクーデターを起こしていただろう―――。
奥歯に物が挟まっている山岡・・・・。
両手で銃を構える砂川相手でも山岡はハンバーガーを食べながら片手で対応―――
余裕か―――。圧倒的な実力差があるんだろうな―――。武器商人も元殺し屋だから砂川よりも銃の腕前なんかも上だろうし―――。砂川も、武器商人が元殺し屋だと知っていたから銃の構えも両手でしっかり支える形をとったんだろうな―――。
山岡が武器商人に言っていた「おまえが立ってたら俺がエラそうにしてるみたい」は口癖か―――。でも二郎には言わなかったな―――。この口癖を言う相手は本当は使い捨てだと思っているが、「下に見ていませんよ」と本心を隠そうとしてつい出てしまう口癖なのか―――?
まずは砂川に「口説いてみろ」と言って砂川の狙いやこれからどう動くかを聞き出そうっていうワケか―――。それを聞いて山岡が作りたい感動巨編をどうするかの材料にするんだろう―――。その感動巨編をそこまでやりたいのは抑えられない好奇心だけが理由なんだろうか―――? 山岡の真意は―――?
・武器商人に組長の殺しの罪を被せると言っていた―――。
・野心がある砂川とは組んで暴れたいと言っていた―――。
:シナリオに必要なら自分が死んでも構わないと言っていた―――。
真黒組と砂川は潰したくないんだろう―――。でも自分は死んでもいい―――? 砂川の依頼で暴れたくないのか―――? それよりも自分の命をかけてまでも組織に改革を起こしたい―――? 昔のように実行部隊が暴れて派手な感じにしたいんだろうか―――? 元自衛隊員を含めてボスとの面接で育成した部下が3人消されたと言っていたが、3人とも佐藤のような実行部隊として育成していたと思う―――。中国やタイに送ればいいと言ってはいたものの、本当は不満だったのか―――? 恐怖心が無いのに、ボスに隠れて裏でこういう計画を実行しようとしているのは、自分の命おしさではなくて組織のことを思っての行動なんだろうか―――? それとも単純にこの感動巨編で好奇心が満たされれば自分の命は落としてもいい―――? 砂川との会話では全てを話さずに奥歯に物が挟まった状態で会話するだろうが、ちょっとは目的が見えてくるか―――?
山岡の野望と砂川の野望に挟まれて組長が犠牲になった―――。だが次も砂川が挟む側になれるかどうか―――山岡もいつまで挟む側にいられるかどうか―――。山岡のシナリオでは次に犠牲になるのは武器商人だが、砂川も今回消すことが出来たなら罪を擦り付けていたかもしれない―――。武器商人はもうすでに使い捨てようとしている二人に挟まれている・・・・。
もし砂川がこんなとこで殺人をしちゃったら、ばれないで済んだのだろうかって疑問は、ややありますねwなんにしても面白いっす
山岡さんいいキャラし過ぎwめちゃくちゃ好きだわ
ファブルであるからには
ボスが認めるだけの存在だと言うことですよね。しかも 洋子でさえもブルッてしまう 山岡……
少なからず 脅威を感じた アキラの 心理が 体育座りをさせたのでしょうか……
余談ですが、
登場人物の 名前が
海に関する人物と
そうでない人物に別れているような……
そうでない人物
明
山岡
二郎
ボス
海に関する名前
洋子…… 太平洋?
高橋 橋?
黒潮
浜田組長
蛯原えびはら
貝沼
岬
タコちゃん
ウツボ
井崎 イサキ 魚……
鈴木 スズキ 魚……
二郎がこのまま消える気がしません。
再度登場人物になりそうな予感が・・・。
二郎は間違いないなく再登場ですね
砂川はカップアンドソーサーは素人だからかな?