みそいれにしやす

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休載していた【7人のシェイクスピア】が連載再開!

投稿日:2017年1月26日

休載していた”ハロルド作石”作の『7人のシェイクスピア』。
7人のシェイクスピア
ヤングマガジン2017年2,3合併号から再開、連載開始した。
第2部になってタイトルは『7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT』と『NON SANZ DROICT』の言葉が足されている。
『Non sanz droict』(権利なからざるべし)とはシェイクスピアの紋章に記された銘。
話は休載前の続きで、ランス達がロンドンに引っ越したところから始まる。

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これまで(第1部)のストーリー

ウィリアム・シェイクスピア
1564年 イングランドの片田舎ストラトフォード・アポン・エイヴォンに生まれる。
1582年(18歳) 結婚
1583年(19歳) 長女スザンナ誕生
1585年(21歳) 教区に双子(ハムレット、ジュディス)受洗の記録
しかしその後ロンドンで芝居に関する文献に登場するまでの7年間… どこにいたのか、何をしていたのか、一切の記録がない。
片田舎の文人に足りうる教育を受けていない青年と、都会の豊富な専門知識の当代きっての偉大な詩人。
空白の年月をはさんで あたかも別人のよう。

この空白の7年間のことを…
“失われた年月”(ザ・ロスト・イヤーズ)と呼ぶ。

片田舎のウォリクシャーに生まれ育ったウィリアム・シェイクスピア。

町の名士の家に産まれたが、父親のジョンは現在の階級”ヨーマン”から上の支配階級”ジェントルマン”に上がるために紋章院に多額の手数料を払うが受理されず、それによってシェイクスピア家は財産を失って没落してしまう。

そして、ウィル自身も騙されて結婚させられたり、鹿泥棒の濡れ衣をきさせられジョン・ワースと拘留されたり、慕っていた旧教の司祭が逮捕されたり散々な目に遭う。

階級の違いからの数々の理不尽なことにあい、ウィルは地位と権力を手に入れなければ”自由”になれないと気付く。そして親友のジョン・クームと共に名前を変え旅立つ。

ウィル「ジョン、一緒にいこう。自由を手に入れる”成功者”になるために
俺はあの夕日に誓う… 成功者になり、その自由をお前と分かち合うことを!」
ジョン「ウィル、俺も誓おう。この約束に人生の全てを捧げることを」
ウィル「今 俺達の手の中には何も無い。だが、この手に掴み取ろう。富と権力を
その時 俺達は自由を支配するのだ」
ジョン「次の満月の夜、この街を出よう」

「俺達はそこから生まれ変わる」
富と権力を掴み
自由を支配する

ランカシャーのリヴァプールに移り住んだランスとワース。

そこの塩商ギルドで働き出す。

地区の教会で行うギルドごとの芝居で塩商ギルドの芝居の評判が最低だった。それをなんとかしようと親方はギルドで一番頭がキレるランスに脚本を書かせる。ランスが書いた脚本の芝居は散々な評価だった。が、その客の反応を見たランスは落ち込むどころか、逆に脚本を書くことに没頭していく。

ロンドン帰りのワイン商ギルドの脚本家との芝居対決で、ランスは自分の中に眠る権力への憧れに気づき、ロンドン行きを決意する。

登場人物

ランス・カーター

ランス・カーター(ウィリアム・シェイクスピア)
本名 ウィリアム・シェイクスピア
ウォリクシャーで町の名士の家に産まれる。
頭の中で得になる計算をしている時、ヒゲをなでるクセがある。
ランスのクセ

ワース・ヒューズ

ワース・ヒューズ(ジョン・クーム)
本名 ジョン・クーム
ストラトフォードで一番裕福な家と噂される家に産まれる。
幼い頃、ウゥリクシャーでランスと出会い、仲良くなる。それからはランスの親友となる。
父親から家を継ぐために厳しく育てられる。商才がある。

ミル

ミル(ラドクリフ司祭)
ミルは偽名で本当はラドクリフ司祭
ランカシャーで表向きは新教(プロテスタント)の司祭をしていた旧教(カトリック)の司祭。
かつては高い役職に就いていたベル司祭とともに国教会に暮らしていた。
ベル司祭が旧教の司祭狩りの標的にされたという知らせを受けた時、教会に火事が起こりその混乱の中でランス達に救われ、名前を偽り一緒に暮らすことに。

リー

リー
中国人。
イギリスに渡り住み、チャイナタウンに暮らしていた。リーには先を観る能力があり”黒い女神”と呼ばれていた。
リーが幼い頃、父親はリーが発する言葉を恐れ喉に焼印を押した。リーは声を失わなかったが、か細く弱々しく聞き取りにくい声になり首には焼印の痕が残った。
リー 焼印
リーはその能力のため、事あるごとにチャイナタウンの村長に助言を求められていた。しかしその能力のため、リーはチャイナタウンの住人だけでなく町長からも恐れられていた。
ある時、雨の日が続き、貿易で生計をたてているチャイナタウンがピンチになる。その雨を止めるために生贄としてリーが差し出されるが、連日の雨のせいで洪水が起こりチャイナタウンは町ごと流されてしまう。リーは流れ着いた先でランスに拾われ保護される。
リーは英語が喋れなかったが、ミルの教えで喋れるどころか読み書きも出来るようになる。英語が喋れるようになったリーの発する言葉が詩的で魅力的だったことに気付いたランス。脚本にリーの言葉を入れるようになる。

トマス・ソープ

トマス・ソープ
本の行商人。右頬に痣がある。
ランスはグラマースクール卒という自分の”学の低さ”にコンプレックスを持っていた。ランスが塩商ギルドで脚本を書いていた時、学の低さを補うためにライバルのワイン商ギルドの脚本家の家にある本棚の本と同じ本をトマスに注文する。
ランスのことを怪しむ。

タイトルの”7人”の意味とは

このマンガのタイトルは『7人のシェイクスピア』。
そしてこのマンガで描かれるのはシェイクスピアが記録の残されていない7年間。その7年間でシェイクスピアが「大した教育を受けていない青年」から「豊富な専門知識を持つ詩人」へと別人のように変化した過程を描いている。
その7年間の空白期間などから実際のシェイクスピアには「シェイクスピア」というペンネームで作家集団が書いていたのではないか?という『シェイクスピア別人説』というのがあります。
タイトルの”7人の”は、後世に伝わっているシェイクスピア像はシェイクスピア一人ではなく、このマンガのようにシェイクスピアを含めた7人の人間からなる姿なのではないか?ということなんでしょう。『シェイクスピア別人説』という歴史の謎を題材にしている『7人のシェイクスピア』。このマンガの結末はどうなるか…

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