機能回復訓練を受けることになった炭次郎達。
同じ時期に最終選別を受けたカナヲに全然勝てない炭次郎達。
善逸と伊之助は訓練を放棄する。
諦めない炭次郎は、カナヲや柱達の強さの秘訣は”全集中の呼吸”を四六時中することだと知った。
あらすじ
炭次郎(全然できない できなーい!! 全集中の呼吸を長くやろうとすると死にそうになるよ)
炭次郎(困った時は基本に戻れ!! 呼吸は肺だ。ちゃんとできないということは肺が貧弱なんだ。走り込む、そして息止め訓練。頑張ることしかできないんだから俺は昔から。努力は日々の積み重ねだ。少しずつでいい前に進め!!)
休憩時間、蝶屋敷の人と話す炭次郎「瓢箪を吹く?」
「そうですカナヲさんに稽古をつける時、しのぶ様はよく瓢箪を吹かせていました。吹いて瓢箪を破裂させてました」
炭次郎(破裂…?)
炭次郎「えっこれを? この硬いの?」
「はい しかもこの瓢箪は特殊ですから通常の瓢箪よりも硬いです。だんだんと瓢箪を大きくしていくみたいです。今カナヲさんが破裂させているのは、この瓢箪です」
約1メートルの大きさの瓢箪だった。
炭次郎(でっか!! 頑張ろ!!)
十五日後
夜、屋根の上で瞑想する炭次郎。
炭次郎(かなり体力が戻ってきた。そして以前よりも走れるし肺も強くなってきたぞ)
炭次郎(瞑想は集中力が上がるんだ。鱗滝さんも言ってた…)
鱗滝さんと一緒に鋼鐵塚さんのことも思い出す炭次郎(すみません。すごい怒ってるだろうな鋼鐵塚さん。今刀を打ち直してもらってるけど ほんとに申し訳ないな…)
炭次郎(十二鬼月と戦ったのに血を採れなかったし、猫が責めるように俺を見てた)
「もしもし頑張ってますね」
いつの間にか横にしのぶが座っていた。
しのぶ「君は心が綺麗ですね」
照れて話題を変えようとする炭次郎「どうして俺たちをここへ連れて来てくれたんですか?」
しのぶ「君たちは怪我が酷かったですしね。それから…君には私の夢を託そうと思って」
しのぶ「鬼と仲良くする夢です。きっと君ならできますから」
しのぶの匂いに反応する炭次郎「怒ってますか? なんだかいつも怒ってる匂いがしていて。すっと笑顔だけど…」
しのぶ「そうですね。私はいつも怒っているかもしれない」
しのぶ「鬼に最愛の姉を惨殺された時から鬼に大切な人を奪われた人々の涙を見る度に絶望の叫びを聞く度にに。私の中には怒りが蓄積され続け膨らんでいく。体の一番深い所にどうしようもない嫌悪感がある。他の柱たちもきっと似たようなものです。」
しのぶ「…私の姉も君のように優しい人だった。姉の想いを私が継がなければ。姉が好きだと言ってくれた笑顔を絶やすことなく。だけど少し… 疲れまして。自分の代わりに君が頑張ってくれていると思うと私は安心する。気持ちが楽になる」
去っていくしのぶ。
炭次郎「…頑張ります」
十日後
大きい瓢箪に息を吹き込む炭次郎。
瓢箪は見事割れた。
そして訓練場でカナヲを追いかける炭次郎(追えてる!! ちゃんとあの子を追えてる!! ついて行けてる!!)
カナヲを捕まえることに成功する炭次郎。
続いて反射訓練。
カナヲの早さについていける炭次郎(気を緩めるな!! いけるぞォああああ!!)
湯呑みを掴むことに成功する炭次郎。
薬湯をカナヲにかけようとするが、理性が語りかけてくる(この薬湯くさいよ。かけたら可哀想だよ)
カナヲの頭の上に湯呑みを置く炭次郎。
見守っていた蝶屋敷の人々「勝ったー!!」「勝ったのかな?」「かけるもの置くのも同じだよ」
女の子達と喜び合う炭次郎。
それを見ていた善逸と伊之助。
感想
しのぶの心の中を聞くと
胸が痛むわ 苦しいわ
しのぶの語ったこと。人々が鬼の犠牲となり、その怒りと悲しみが蓄積されていく… 鬼との戦いで病んでいく鬼殺隊員もいるんだろうなぁ。鬼と沢山戦っている柱達の性格が異常なのもしょうがないのかもしれないなぁ…
炭次郎からは泣きたくなるような優しい音がする
禰豆子以外の家族を鬼に殺されたけど、それでも鬼に止めを刺すときには優しさを見せる炭次郎。薬湯をかけるのを戸惑った所もそうだろう。しのぶの気持ちにも応えられるといいなぁ。
日輪刀は鋼鐵塚さんに打ち直してもらってるようで良かった良かった。炭次郎は今回の修行で強くなったけど、日輪刀も前より強くなるかな?
十二鬼月の血を珠世の所に持っていってくれる猫が責めるように見ていたのは笑った。猫自身が近寄って血を採取するのは厳しいのか?
どんな苦しみにも黙って耐えろ
お前が男なら
男に生まれたなら
炭次郎が一人で訓練して成功するまでに25日経ってるけど、善逸と伊之助は何やってたんだ? これから炭次郎にコツを聞いて真似するにしても努力をした上でのことだから日にちが掛かるぞ。あの二人は遊んでいたんじゃなくて自己流の訓練をしていた!とかなら、すぐに炭次郎に追いつけるかもしれないけど…