双亡亭内の肖像画に吸い込まれた鬼離田姉妹の次女・雪代と三女の琴代。
凧葉が絵の中に入り込み、2人を救い出した。
あらすじ
絵から出て来た雪代と琴代と凧葉。
紅「ホントにタコハさんは後先考えないで危険に飛び込んで~! もう…私を心配させるのは…いつも緑郎だった…のに…」
紅が意識を失い、倒れる。
凧葉「紅! どーしたんだよ!?」
宿木「見ろ タコハ。皆 疲れている。<双亡亭>に入って3時間足らずだが…さすがの超常能力者達も、生き延びるために自分の力を出し切るしかなかったようだ…」
絵から出てきたばかりの鬼離田姉妹は勿論のこと、アウグスト博士、フロル、マーグ夫妻も疲れた表情を見せている。
宿木「我々はこれより全員で撤退する。作戦を立て直す。爆破チームに破壊の判断を任せてあるにもかかわらず、未だどこからも爆発音が聞こえない…」
凧葉「出口がどっちだかもわかんねーんじゃ…」
宿木「GPSも効かないが、鬼離田姉妹がわかる」
琴代「あたし達は<心眼>で視ておるのじゃからな…」
宿木「よし ではここを引き上げるぞ! タコハ、紅に肩を貸してやれ」
凧葉「ちょ、ちょっと待ってくれよ! このおっかねえ家をこのままにして帰っちまうのかよ!? せっかくこんな奥の方にたどり着いたんだ! 何かヤツらをやっつける方法を試すチャンスなんだよ!」
凧葉「アンタらはまだ充分に戦ってねーよ。お互いの情報や、経験をぜんぜんしゃべり合ってねえからだ。充分に戦うってのは最強のワザを出して勝つってコトだろ。オレ達の最強のワザってのはよ、みんなで力を合わせてやるってコトだぜ! 知恵を出し合って戦うってコトだろが! そのワザも使ってないのに一流の能力者が逃げるのかよ!」
凧葉「この敷居のそっちとこっち! そっちに行ったら誰ももう二度とはここに帰ってこねえさ。なにせここは「おっかねえ」からな。誰かオレに双亡亭が壊れるトコを見せてくれよ。なあ!」
敷居を跨ぎ、凧葉側に行く紅「私は最初から覚悟して来ています。弟の緑郎がこの屋敷に入って来てしまう前にここを壊す!」
フロルも凧葉側に歩いて行く。アウグスト博士「『イノチを助けてくれたヒト達の手を振りハラウ腰ヌケにはなりたくナイ』だと…?」
「キミがあの修験者を止めてくれなければ、私も妻もおそらく死んでいた…」マーグ夫妻も敷居をまたいで凧葉側に付く。
凧葉に問いかける鬼離田姉妹「我らが絵に引き込まれた折、なんでおまえはためらいも無く、我らを助けに参ったのじゃ?」
凧葉「なんでかな… オレにゃあ兄弟がいねえからさ… 仲のイイ姉妹が離れ離れってイヤだなって…」
笑い出す鬼離田姉妹「雪代姉。本当にこの男…」「おう。琴代、阿呆だねえ」笑いながら敷居をまたぐ鬼離田姉妹。
宿木「貴様ら正気か!? 命令に従わず、しかもそんな体調で戦うつもりか!?」
アウグスト博士「ヤドリギ、帰路を知るキリタが向こうに行ったフェーズでもう答えは出ているのダ…」
「I have no choice. しょうがない、だ。」アウグスト博士も敷居をまたいで凧葉側へ。
感想
宿木「双亡亭に入って3時間足らず…」。双亡亭に入った直後に照明が壊れて暗闇に包まれた時に紅が「早朝の光が入ってきていたのに暗闇に包まれるのはおかしい…」と言っていたから今は昼前ぐらい? 青一と緑郎は学校で発見されて国会議事堂に移動して青一の過去の話をしていたから、もうそろそろ双亡亭に入るぐらいかな?
バレット=マーグとジョセフィーン=マーグ夫妻
夫のバレットさんは朽目と戦っている時は好戦的だったけど、普段は紳士的だなぁ。まぁ悪い人じゃなさそう。
ジョセフィーンが紅のことを「メアリ」って呼んだ。娘のメアリーを火事で亡くしたとかかな? そして娘が持っていた人形を代わりにメアリーと呼んでかわいがっているのかな?
この2人の過去はそのうち語られるだろう。
鬼離田姉妹の次女・雪代と三女・琴代
鬼離田姉妹の問いかけに凧葉「仲のイイ姉妹が離れ離れはイヤだなって」。取り憑かれてしまったと長女の菊代と対峙した時、凧葉は菊代も救おうとするだろうなぁ。菊代はこのままだと暗い過去を抱えたままで終わることになるし、なんとか助かってほしい。
その菊代は妹達の瞳を持ったままなんだなぁ。妹2人は心眼で視ているとはいえ、支障はないのか? 鬼神を降ろしたり、双亡亭の出口がわかったりするからこのままでも大丈夫なのかな?
トラヴィス・アウグスト博士
アウグスト博士も凧葉側についたか。フロルが凧葉側についても見捨てようとしたのに。
鬼離田姉妹が吐き出した”取り憑こうとしてくるツタ状のモノ”をしっかり回収してるアウグスト博士。双亡亭で起こっていることは霊現象じゃないと言って帰ろうとしたけど、そこは科学者。好奇心が勝るのか。凧葉側に付こうとした時に「しょうがない」と言ったけど、本当は好奇心で残りたかったりするのかな?
研究対象として養女にしたフロルは見捨てようとしたけど、本当の娘のナンシーが取り憑かれていることを知ったらどうするんだろうなぁ? 情は見せるのか? マックスを倒した時には「ようやく孫ができたんだろうが… バカめ…」と悲しそうな表情みせたから、取り憑かれたナンシーを見たら動揺するかな?
凧葉務
冷静に考えたら「一旦外へ出て形勢を立て直す」っていう宿木の案が正解だと思う。協力するためにお互いのことを話すのは外でも出来るし。一度外へ出ると「おっかねえ」となって再び中へ入りたくなくなるのを危惧したのか? 一度諦めると次も諦めるようになるのを危惧したのかなぁ。
凧葉が双亡亭壊を壊そうとここまで執着するのは、正義感からなのか? 緑郎が取り憑かれた(双亡亭の何かに取り憑かれたという意味ではなく)ように『双亡亭壊すべし!』となっていたけど、凧葉もそんなふうになってるのか? 凧葉もちょっとづつ狂ってきてるのか?
後、出ようと思ったら凧葉が操れる”黒い手”で簡単に出口までには行けそう。そこから本当に出れるかどうかは分からないけど…